犬が撫でられて「気持ちいい」と感じているサイン
愛犬の仕草や表情をよく見ていると、愛犬の感じている感覚をおおよそは予想することが出来ると思いますが、改めて、「犬が気持ちいいと感じているサイン」についていくつかご紹介しておきたいと思います。
立っている耳がペタンと伏せられて目がトロンとする
立耳のワンコだと、好きな人に撫でられると、耳がペタンと倒れ、目がトロンとして油断しきった顔つきになります。
そんな顔をしている時は大体、口も半開きになっています。
足踏みをする
後ろ足の付け根付近や横っ腹あたりを指でポリポリと軽く搔くように撫でると、片足で床をトントントントン…とリズムよく足踏みをします。
顎を手に乗せてくる
顎の下を撫でた時、だんだん力が抜けて、撫でている人の手のひらに顎を乗せてきます。
手招きで「もっと撫でて」と要求してくる
撫でてくれる人に向かって「おいでおいで」をするように前足を動かしたり、「お手」をするような仕草をして「もっと撫でて欲しい」と言う意思を伝えてきます。
辻本由香子
ペットにとって撫でるといった行為はとても重要で、特に犬では撫でられること自体がご褒美という意味合いが強い場合も多く存在します。
飼い主様に気持ちがいいと感じる部分を撫でられることは、その嬉しさを体全体で表現するだけでなく愛犬自身にも良い影響を与えます。
また、ペットを撫でることは飼い主様にも良い影響を与えることが知られているので、ぜひわんちゃんとのスキンシップをたくさん図ってあげてください。
犬が撫でて欲しいところにはツボがある
犬にも、人間と同じようにツボがあります。ツボというのは、本当は東洋医学では「経穴(けいけつ)」といいます。
東洋医学では、人間をはじめ、動物の体の中には、「気」というエネルギーが「経絡(けいらく)」という道を通って流れていると考えられています。経穴は経絡上にある気の流れの出入り口となる場所でもあり、また気を集めやすい場所にあるポイントです。
人間もツボを押されたり、ツボの周りをマッサージされると気持ちいいと感じるように、犬が人に撫でられて気持ちがいいと感じるのは、もしかすると、犬の体のツボが影響しているのかも知れません。
では、「犬が撫でられて気持ちいいと感じる場所」、それぞれにどんなツボがあるのか、また、そのツボを刺激した時、どんな効果があるのかを調べてみました。
辻本由香子
代表的な経絡(ツボ)は14本存在し、その中には「気」と言われる生命に関する機能、「血」と言われる身体の微調整に関わる機能、「水」と言われるリンパ液をはじめとする免疫に関する機能などが存在します。東洋医学ではこの機能の巡りが滞ると病気にかかりやすくなると考えられています。
犬が撫でられると気持ちがいいところ7選
いつも撫でている場所とは違うポイントがあれば、その部分が気持ちいいと感じるかどうか試してみましょう。
①あごの下
【経脈(けいみゃく)】
喉ぼとけの両側で、手で触れると脈を感じる所のすぐ上付近にあるツボで、左右それぞれ一か所ずつあります。声がれや喉の異常などに効果があるとされています。
②首から背中への延長腺
【大椎(だいつい)】
首と背中の境目。両肩の間、首の付け根にあります。神経痛や発熱、八毛級の働きを活発にするように刺激するツボなので、病気の予防にも効果的なツボです。
【陶道(とうどう)】
「大椎」の背骨一つ分だけ下にあり、前足のねんざ、神経痛などに効果的なツボです。
③耳の付け根
【風池(ふうち)】
首の大きな筋の(僧帽筋)の両外側にあるツボです。
人間で言うと、肩こりの緩和、不安な気持ちの解消などに効果的なツボとされています。
④眉の間
【印堂(いんどう)】
眉間の中央にあるツボで、精神を安定させたり、鼻の不快感を緩和します。
⑤お腹
【下関(げかん)】
おへその真ん中の正中線上で、犬の手の横幅の半分ほどの長さを上がったところにあります。消化器不良などの胃腸全般の病気の緩和、予防に効果的なツボです。
⑥しっぽの付け根
【尾根(びこん)】
犬の尾っぽの付け根にあります。胃腸の調子を整え、腰や背中の痛みを緩和するツボです。
⑦足の付け根
【関元(かんげん)】
「へそ」から「恥骨」までを5等分して、下の方から5分の3の場所にあり、生殖器、腎臓、膀胱などに関わる疾病の症状を緩和するツボです。
辻本由香子
ペットを撫でる事や経絡を指圧し刺激することはペットの緊張を解し、リラックス効果や血液の巡りを改善する事に繋がります。
犬には鎖骨がなく、前肢は関節で結合していません。前肢は胴体と7~8本の強い筋肉で結合されているため、小型犬や大型犬といった違い、パーツごとに力の入れ具合を加減するなどペットが嫌がらない範囲で工夫をして行うと良いでしょう。
まとめ
愛犬は、飼い主さんに撫でられるのが一番大好きなはずです。どこを撫でればいいか、飼い主さんもよくご存知だと思いますが、愛犬の体を撫でる時は、黙っておざなりに撫でるのではなく、愛犬が側にいてくれることに感謝と愛情を込めて、名前を呼びながら撫でてあげましょう。