愛犬が階段を怖がる理由とは
家の中に階段がある家庭では、犬が階段を行き来することもあるでしょう。
しかし、中には階段を怖がって上がらなくなったり下りられなくなったりする犬もいます。
特につい最近までは普通に上り下りできていたのに、突然怖がるようになった場合は、身体的な理由と精神的な理由に分かれます。
では、身体的な理由と精神的な理由をさらに掘り下げて見ていきましょう。
身体的な理由
階段の昇り降りが怖がる身体的な理由としては、「関節などを痛めている」「老化に伴う視力や筋力低下」などが挙げられます。
関節などを痛めている場合は、どちらかの足をかばうように歩いたり、食欲がなかったりなど日々の様子を観察していると、愛犬の異変を感じ取ることが出来ます。
しかし、場合によっては散歩や食事、排泄など特に変わった様子もないのにある日突然階段を嫌がるようになった為、動物病院で診てもらったところ背骨の病気だったことが判明したというケースも報告されています。
“いつもと違った様子はないし、大丈夫だろう“と放置していたらさらに病気が進行していたかもしれませんよね。
また、人間も同様のことが言えますが老化に伴い視力や筋力が低下していくと、前までは普通にできていたことが突然困難になるということがあります。
視力が低下すると細部まで確認できなかったり、筋肉が衰えると踏ん張る力も少なくなったりしてきます。
愛犬が歳を重ねて、骨折など思わぬケガを負わないように時期を見て少しずつバリアフリーな環境を作っていくことも大切です。
どんなに小さな段差でも腰へ大きな負担がかかり、これが日常的に続くとヘルニアなどを引き起こしひどい場合は四肢の麻痺にも繋がってしまいます。
一度、愛犬とって大変な場所や危険な場所はないか家の生活環境を見直してみてみましょう。
精神的な理由
精神的な理由としては過去に階段や高いところから落ちた経験があるといった、いわゆる「トラウマ」が原因で階段を怖がることもあります。
最初から階段の昇降ができなくても、階段を見せることから始めて一段だけの昇降を繰り返し行ったり、飼い主さんも一緒に上ったりすることで少しずつ克服していくでしょう。
嫌がっている時は無理やり昇降させようとはせず、小さい目標を一つ一つクリアしていく気持ちが大切ですね。
また、過去の怖い経験ではなく体の構造上”怖い”と感じる犬もいます。
犬は下半身と上半身を比べると上半身の方が重い動物です。
特に頭部への重さが集中しているので、階段を下りる際は重い上半身が下になってしまうため、転倒しないようにバランスを取らなくてはなりません。
この時、上手くバランスを取れないと階段から落下してしまう危険性がありますよね。
犬自身も少しバランスを崩すと落ちそうになることを感じているからこそ、恐怖心を持つようになるのかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
階段の昇降に関してだけではありませんが、全然平気な犬もいれば怖くて恐る恐る上ったり下りたりする犬もいます。
ここで重要なことは、”突然”階段を避けたり怖がったりするようになることです。
愛犬の歳が多ければ老化現象による筋力の低下、視力の低下などから来る不安や恐怖心と判断ができるかもしれません。
しかし、他の動作や食欲、排泄にも特に問題が見られなかった場合は、隠れたケガや病気が潜んでいる可能性もあります。
これは、素人である私たちにはどうしても見抜くことはできません。
おかしいなと感じたらなるべく早く動物病院へ受診して診てもらいましょう。
また、階段を使わなくても生活できるのであれば、極力階段へ上がらないよう対策を立てることをオススメします。
軽快に上ったり下りたりしていても、犬の体には大きな負担がかかっています。
こうしたことを踏まえて、愛犬の生活環境をもう一度見直してみても良いかもしれません。