多頭飼いの「餌の独り占め」に注意して!
食べることが大好きな犬は、話の中で”ご飯”というワードが出た途端ぴくりとするほど。我が家のワンコは、熟睡していてもご飯の時間になったら起き出してきます。それほど食に貪欲な犬ですから、多頭飼いで犬が餌を独り占めするというのも仕方のないことなのかもしれません。
しかし、そうは言っても毎回食事を横取りされている犬がいるなら、見過ごせません。食べられない状況が続くと、健康を害する恐れもあるのです。
そこで今回は、多頭飼いで犬が餌を独り占めする主な原因と改善策をご紹介します。どのワンコもおいしくご飯を食べられるように考えましょう!
犬が餌を独り占めする原因とは?
犬が餌を独り占めする原因は、大きく4つ考えられます。
犬の序列の関係
1つめは、犬の序列が関係しているということです。はるか昔から群れで暮らしてきた犬は、リーダーが最初に食事をとり、その残りを他の犬で分け合っていたといわれています。餌を独り占めするのは、自分がリーダーだと思ってのことなのかもしれません。しかし、最近の研究では、実際に群れで暮らす犬はリーダーが最初に食べる場合もあれば、そうでない場合もあるということが分かってきています。犬の序列が関係しているかどうかは、食事の面だけでなく、普段の生活を見て判断するしかなさそうです。
食べ物に苦労した経験がある
2つめに考えられる原因は、以前に食べ物で苦労した経験があるということです。餌を独り占めする犬が保護犬である場合は、この説が濃厚かと思います。今食べておかなければ、今度いつ食べられるかわからないという不安が、餌の独り占めという行動に表れているのかもしれません。
ストレス
3つめに考えられるのは、多頭飼いのストレスによるものです。飼い主さんが、どうしても後から来た子犬にかかりっきりになってしまうのは仕方のないことです。しかし、子犬の面倒が大変だから、その間は先住犬を放っておいてよいということはありません。先住犬にストレスがかかると、餌を独り占め以外にも、子犬に危害を加えるようになってしまう可能性もあるのです。
食事量が足りていない
最後の4つめは、単に食べることが大好きで、1頭分の食事量では足りていないということです。特に、食欲旺盛な子犬に見られることが多いですね。
餌の独り占めの改善策
それでは、多頭飼いで犬が餌を独り占めするときはどのような対策をとるべきなのでしょうか?ここからは、餌の独り占めの改善策をご紹介します。
場所を変える
餌の独り占めの対処法として、まずは食事をさせる場所を変えてみましょう。独り占めしようとする犬の目につかないように、別の部屋で食べさせるのもひとつの手です。食事の場所を変えることで、どの犬もストレスなく、適量を食べることができます。
ハウスで食べさせる
食事を与える場所を変えても、探しに行ったり、残りを横取りしたりするようならハウスで食べさせましょう。ハウスで食べさせるというと、狭いところで食事をさせるなんて可哀想だと思う飼い主さんもいるかもしれませんが、実はそうではないのです。ハウスは、犬が最も安心してくつろげる場所です。そこで食事をとることで、落ち着いて食べることができますし、さらに「ハウスは良い場所だ」と思わせることができるので、緊急時にも対応しやすくなるでしょう。
まとめ
多頭飼いで犬が餌を独り占めする主な原因と改善策をご紹介しました。いかがでしたか?
餌の独り占めに「待て」で対処しようとする飼い主さんもいるかもしれませんが、それはおすすめできません。「待て」でやめさせるのは、犬にとって大きなストレスになりますし、さらに食べ物への独占欲が強くなる可能性があります。
横取りをさせないように部屋を変えたり、ハウスで食べさせたりするのも大事ですが、まずは餌を独り占めする原因を考えることが大切なのです。