犬は基本的に寂しがり屋
犬は元々群れで暮らす動物であるため、基本的に独りぼっちが苦手です。ですから、「大好きな飼い主さんと離れたくない!」と思う寂しがり屋な犬は少なくないでしょう。
「離れたくない」と思うぐらいに愛犬が自分のことを好いてくれているのかと思うと、愛犬への愛しさがさらに増しますし、飼い主としての喜びを感じますよね。とはいえ、愛犬の「離れたくない」という気持ちが強すぎると、「分離不安」に発展することがあります。
犬は自分の気持ちを行動や仕草で表現しますが、飼い主さんと離れたくない犬はどのような行動や仕草を見せるのでしょうか?
飼い主さんと離れたくない犬がする行動や仕草
①鳴く・吠える
飼い主さんと離れたくない犬は、ケージやクレートなどといった自分のハウスで過ごすよりも、飼い主さんのそばにいたがります。ですから、ハウスに入れられると「ここから早く出して!」と主張するために吠えます。
ハウスに入っていない場合でも、飼い主さんが別の部屋へ行くなどして姿が見えなくなると、不安になって「クゥーンクゥーン」「キャンキャン」「ワンワン」と鳴いたり吠えたりします。
また、飼い主さんと離れたくない犬は、飼い主さんがお化粧をしたり、バッグを持ったりすると、飼い主さんが外出することを察知して吠えます。このときの犬の気持ちは寂しいというよりも、独りぼっちになることへの不安が強く「怖いよ~!置いていかないで~!」と訴えています。
②体をくっつけてくる
飼い主さんと離れたくない犬は、いつも大好きな飼い主さんの温もりを感じていたいと思うものです。ですから、飼い主さんがくつろぎ始めるとすぐに体をぴったりとくっつけてきたり、膝に頭やあごを乗せてきたりします。
温もりを感じられるほかにも、飼い主さんにくっついていると安心感も得られます。犬は群れで暮らしていた頃、仲間と体をくっつけ合って眠っていました。その名残で、今でも信頼する相手とくっついていると安心できるのです。
③あとをついてくる
飼い主さんのあとをついて回るのも、飼い主さんと離れたくない犬がする行動のひとつです。トイレやお風呂の中にまでついてきたがることもあります。
これは、「いつも飼い主さんのそばにいたい」という思いからの行動とも言えますが、独りぼっちになることへの不安や、飼い主さんへの依存心の表れでもあります。知らない間に飼い主さんが自分を置いて外出したりしないか不安で、あとをついて回るのです。
飼い主さんと離れたくない犬は分離不安に注意を
愛犬が飼い主さんのことを大好きならば、「そばにいたい」「離れたくない」と思うのは当然のことと言えますが、その思いがエスカレートすると「分離不安」に発展する可能性があるので注意が必要です。
分離不安とは?
分離不安とは、飼い主さんがそばから離れると犬が強い不安を感じて
- 吠え続ける
- 物を壊す(ドアをかきむしる、ソファをかじるなど)
- トイレ以外の場所に排泄をする
- 自分の体の一部をなめ続ける
などといった行動を起こすことを言います。
分離不安に発展させないためには?
愛犬の「飼い主さんと離れたくない」という思いが分離不安に発展しないようにするためには、愛犬と適度な距離感を保つことが大切です。
愛犬とのコミュニケーションやスキンシップは必要不可欠ですが、片時も離れないような生活を送っていては、飼い主さんがいなくなったときの愛犬の不安が大きくなります。
ですから、飼い主さんが家にいるときでもたまには、愛犬はハウスで過ごし、飼い主さんは別の部屋で過ごすというふうに、お互いが別々に過ごす時間を作るようにしましょう。そうすることで愛犬の自立心が育まれていき、飼い主さんと離れることに不安を感じなくなります。
まとめ
愛犬が自分と離れたくなくてぴったりと体をくっつけてきたり、トコトコ後をついてきたりするのはかわいいものです。
しかし、離れたくない気持ちが行き過ぎると、愛犬が分離不安になってしまう可能性があるので注意が必要です。
時にはお互いに別々の時間を過ごすようにして、愛犬と適度な距離感を保つようにしましょう。