なぜ体をこすりつけるのか
犬はいろんなところに体をこすりつけますよね。
人の足だったり、草むらだったり……。なぜこすりつけるかご存知ですか?
野生で暮らしていた先祖から受け継がれた本能というのが理由のひとつです。
狼やコヨーテなどは別の生き物のにおいで自分のにおいを隠したり、仲間にメッセージを伝えるためにも体をこすりつけることがあります。
生活で必要な行動であり、仲間とのコミュニケーションでもあるということです。
泥の中で転がっているうちに遊びに発展したりすることもあります。
犬は泥遊びが好きなようで、飼い主さんが目を離したちょっとの時間で泥まみれになることも……。
犬が泥遊びが好きな理由
においが好み
人間にとって良いにおいでなくても、犬にとっては魅力的なことも多々あります。
犬は自分自身の体に好きなにおいをつけたいという欲求があります。
泥だけではなく草の上や、カーペットの上などでも同じように背中をこすりつけたりころがったりする姿を見たことがあるかと思います。
これは自分の好きなにおいを体につけたいという欲求からの行動です。
またシャンプーをした後、すぐに泥遊びをしたり、体をこすりつけたりしている場合は、使っているシャンプーやコンディショナーなどのにおいが嫌いなのかも知れません。
犬の嫌いなにおいはできるだけ使わない、近くに置かないようにしてあげましょう。
かゆみや不快感がある
体にかゆみや不快感や痛みがある場合も泥の中に転がることがあります。
皮膚アレルギーや炎症などの不快感をやわらげるために泥の中でゴロゴロところがっている可能性があります。
頻繁に行うようであれば病院で診てもらってください。
とくに炎症などを起こしている場合は、泥の中にはいることで余計に悪化してしまうかもしれません。
不潔な場所には近寄らないように対策をしておきましょう。
強迫性障害
遊ぶというよりも必死になって泥の中を探ったり、転がったりしている場合は強迫性障害による行動である可能性があります。
止めても必死で行うようになるので、異変に気がつくでしょう。
日頃の生活を思い出し、何かストレスになっているようなことがないか考えてみてください。
運動や散歩は十分か、コミュニケーションはとれているか、何か嫌いな音やにおいがずっと側にあるようなことはないか、などがチェックポイントです。
思い当たるふしがなかったり、環境を改善してもまだ行動が続くようであれば獣医さんに相談してみてください。
あまり長く様子を見ず、なるべく早めに診てもらうことをオススメします。
ただ単に楽しい、気持ちが良い
理由は特になく、冷たい泥が気持ち良いだけかもしれません。
人間がベッドで横になったりするのと気持ちは似ているのかも知れませんね。
気持ち良さを求めて泥に鼻を突っ込んだり、ゴロゴロ転がってみたりしているため泥遊びが終わった後は満足げな顔をしているでしょう。
泥遊びの後、洗うのは大変ですが犬の気持ちも察してあげましょう。
汚れたら洗おう!
泥だらけになった犬を放置するのは衛生的にも犬の気持ち的にもオススメできません。
まずは濡れたタオルで表面の泥を取ってあげましょう。足の間も濡れタオルで拭いてあげてください。
ある程度汚れを取ったら次は足洗い場やお風呂場で洗いましょう。
まずは水で、濡れタオルで落しきれなかった泥を落します。
水よりもお湯を使ったほうが落しやすいでしょう。
シャンプーや石鹸などを使って汚れを落してあげましょう。
毛の奥の皮膚まで洗えるようにしましょう。泥が残っていると炎症などを起こす可能性があります。
シャンプーや石鹸で洗った後はよく水で流しましょう。シャンプーや石鹸が残っていても炎症などの原因になることがありますので、よく洗っておきましょう。
洗った後は吸水性の高いタオルで拭いてあげてください。水気を拭き取った後はドライヤーの冷風で乾かしましょう。
温風だと犬がへばってしまったり、熱中症になる可能性があるのでできるだけ使わないようにしてください。
まとめ
犬が泥遊びが好きな理由はいくつかありましたが、大きな理由としては単純に楽しいから、というものではないでしょうか。
人間の子供も泥遊びが好きですよね。普段は触らない泥の感触や冷たさが心地よいのかもしれません。
禁止されているものほどやりたくなる気持ちが、犬にもあるかもしれませんね。もちろん悪いとわかっていると目をそらしたり逃げたりもします。
泥だらけになってしまうと周りも汚れますし落とすのが大変な気持ちはわかりますが、あまりきつく叱らないで泥を落して綺麗な体にしてあげましょう。
洗うときは大きな汚れはタオルなどで拭き取っておくと洗いやすくなります。
泥まみれのままでは病気になってしまう可能性があるので、よく洗ってしっかりと乾かしてあげましょう。
泥遊びやいたずら好きな犬を飼っている飼い主さんは大変かもしれませんが、たまになら許してあげてくださいね。