あくびをしながら声を出すのはなぜ?
そもそも犬にとってのあくびとはどのような意味があるかをご存知でしょうか。人間の場合、眠いときなどにあくびをすることが多いですが、犬の場合はカーミングシグナルと言って、自分の気持ちを表現するためにあくびをします。
基本的に犬のあくびには何か不満なことや不安なことがあることをアピールする目的や、あるいは緊張状態になった際に自分の気持ちを落ち着けるためにあくびをすることが多いです。
もしあくびをする際に声が出ている場合、多くの犬は飼い主に対して何か気付いて欲しい事があるからこそ、声を出して「気付いて」とより強くアピールしている可能性が考えられます。
犬があくびをしながら声を出す時の心理
では、犬があくびをしながら声を出す際、どのようなことを飼い主にアピールしている可能性が考えられるのでしょうか。犬があくびをしながら声を出す時の心理を具体的に見ていきましょう。
1.退屈なことをアピール
犬のストレスには様々な理由が挙げられますが、その1つに退屈が含まれます。一通り1人遊びも終わってしまい、他にする事がなくなってしまった際、飼い主に対して「することがないよ」「退屈だよ」という気持ちを汲み取ってもらうために、あくびをしながら声を出すことがあります。
ただ単にあくびをするときも「退屈だよ」という意味を持つことがありますが、声を出すということは、より強く退屈であるという状況を知って欲しいという気持ちの現れでもあります。
またこのあくびは緊張状態を表しているわけではないため、出す声としては少し間延びしたような「ほわぁー」「くわぁー」といった鳴き声を出すことが多いです。
2.要求をしている
飼い主に対して何か要求を聞いてもらいたいという時にもあくびをしながら声を出すことがあります。例えば「お腹が空いたよ」や「散歩に連れて行って」など、自分1人ではできないことを要求することが多いです。
「お腹が空いた」も「散歩に行きたい」という気持ちも、いつも同じ時間にごはんを食べたり、散歩に行くという習慣があるからこそ、「これはまだ?」という感覚で要求していることが考えられます。
「これがしたいけれどできない」といった状況は、人間であっても多少ストレスが溜まるものです。自分1人でできる事が人間以上に限られている犬にとって、習慣化したお楽しみがなかなかやってこない状況は大きなストレスとなっているのかもしれません。
3.何かのストレスを和らげるために声も出す
最初にもお話ししたとおり、犬のあくびには自分の緊張や不安を和らげる、落ち着かせるという効果があります。小さなストレスであれば声を出さずにあくびだけをしますが、「どうにかして欲しい」「助けて欲しい」と飼い主さんに縋る場合には声を出すことがあります。
この場合、先ほどご紹介した「退屈」という心理から出る間延びしたような、つい声が出てしまったというような鳴き声とは少し異なり、軽い遠吠えのような鳴き声を出すことがあります。また飼い主に甘えるように「クーン」と鼻を鳴らすような声を出すこともあります。
どこか不安げな声を出しながらあくびをしている場合には、何が愛犬にとって不安要素となっているのかを突き止め、気持ちが落ち着くよう宥めてあげましょう。
4.飼い主の注意を引きたい
最後に大好きな飼い主に構って欲しい、注目してほしいという理由でもあくびをしながら声を出すことがあります。この場合は甘えているように鼻を鳴らして声を出していることが多いです。
「退屈」という理由と少し似ていますが、退屈な場合は遊んで欲しいなどの具体的な目的がありますが、飼い主に注目して欲しいという理由から声を出す場合には、単純に撫でて欲しいなどスキンシップを求めています。
今日はあまり構っていないなと感じているのであれば、愛犬のための時間を作り、スキンシップをとるようにしてあげましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。何か飼い主さんに気付いて欲しいという理由は共通しているものの、何に気付いてほしいかという具体的な心理は様々です。ぜひその時の愛犬の鳴き方や状況からどのような理由であくびをしながら声を出しているかを判断しましょう。