ストレスの原因は犬の性格ごとで変わる?
臆病で神経質な犬が感じやすいストレス
怖がることが多く、知らない人や犬、物を怖がります。小さい頃から家の中にばかりいたり、他の人や犬との接する機会がないと必要以上に恐怖を感じてしまうのです。
犬は生後3ヶ月ぐらいまでの間に他の犬や人に接することで慣れていくのですが、それが足りないために過敏に反応するようになっているのかもしれません。
散歩中に知らない人とすれ違ったり、大きな音がしたりしたときにストレスを感じるでしょう。
活発で人見知りしない犬が感じやすいストレス
このタイプは人見知りはしないので、知らない人や犬を怖がることはありません。元々活発なタイプなので欲求を満たせないときにストレスを感じるようです。
例えば散歩をしたいのにできない、構って欲しいのに相手にされない、臭いを嗅ぎたいのにできない、といったことにストレスを感じるでしょう。
いろんな欲求が強いので、何を求めているのか飼い主さんがわかってあげることが大切です。
警戒心が強く独立心を持っている犬が感じやすいストレス
特に怖がりでもなく、欲求強いわけでもなければこのタイプかもしれません。前の2タイプに比べてストレスを感じにくく、穏やかに生活できます。
しかし感じにくいというだけで、全くストレスを感じないと言うわけではありません。このタイプは信頼できる飼い主がいないと不安になります。
飼い主さんとの信頼関係がしっかりしていれば問題ないのですが、犬に信頼されていなかったり、飼い主さんがよく態度を変えたりすると不安からストレスを抱えてしまいます。安心して飼い主さんに頼れないとストレスがたまるので、犬との関係をしっかり見直すことが大切です。
犬のストレスサイン
犬が抱えるストレスとは?
ストレスは人間だけが抱えるものではなく、犬もストレスを抱えている場合があります。精神的なものばかり思い浮かべますが、ストレスには3種類あり、精神的なものだけではありません。
一つ目は「物理・科学的ストレッサー」です。寒い、暑いといった感覚や騒音などがこれに当てはまります。
二つ目は「生理学的ストレッサー」です。重労働や病気などがこれです。
そして三つ目が「心理学的ストレッサー」です。緊張や不安、恐怖や興奮などがこれにあたります。
犬もこのうちのどれか、または複数のストレスを抱えていることがあります。
例えば引っ越して環境が変わった、寒暖差が激しくなった、飼い主さんにあまり構ってもらえず寂しい、家族の仲が悪い、などのストレスがあります。
ストレスがもたらす行動パターン
ストレスを抱えていても犬は言葉で表すことができません。そのため飼い主さんが犬の行動を見て、ストレスに気づいてあげる必要があります。犬が緊張や不安などのストレスを感じたときには「カーミングシグナル」と呼ばれる行動をとります。
カーミングシグナルは対面している相手に対して、敵意がないことを伝えるための行動で「あくびをする」「目をそらす」「目を細める」「床をなめる」「自分の鼻をなめる」などがあります。
飼い主さんが叱っているときに目をそらしたり、あくびをしたりしたら「敵意はありませんよ」という意思表示ということになります。
カーミングシグナルを見て、犬がどんなときにストレスを感じているかわかります。どんなときにストレスを感じているかを理解することで回避することもできます。
ストレスが原因で起こる犬の問題行動
問題行動で一番困るものが攻撃行動です。
ストレスを何度も感じていると、その原因を排除しようとする犬がいます。毎回ストレスを感じていることをアピールしているのに気づいてもらえず、同じことをされつづけると犬も限界に達します。
最初は鼻にしわを寄せたり、唸ったり、咬む真似をしたりします。これは言葉を話せない犬が「もうやめて」と伝えているのです。この時点でやめてあげられれば良いのですが、それでも気づかないでいると最終手段として「咬む」ようになってしまいます。
そして咬むとやめてもらえると学習してしまうと、次からも同じように咬むようになります。嫌なことがあると咬むようになってしまうのでとても困ります。
問題行動を起こさせないためには、ストレスを少なくすることが大切です。嫌なこともおやつをあげながらしたり、褒めてあげたりすることで嫌なイメージを変えていきましょう。
例えば足拭きが嫌な犬の場合は、拭いている間も褒めて、拭き終わっても褒めたりご褒美をあげて、我慢したり、頑張ったらいいことがあるというように教えていきましょう 。
まとめ
犬が抱えるストレスは飼い主さんにしかわかりません。そしてそのストレスは性格によって感じ方が大きく変わります。
愛犬の性格を考えて、カーミングシグナルを出していないか、何か問題行動を起こしていないかをチェックしてみましょう。
カーミングシグナルを頻繁に出していたり、問題行動を起こしている場合はなにが犬にとってストレスになっているのか考えてみる必要があります。
必ず原因があり、改善することができるので犬の行動に気を配ってあげてください。