犬がよく転ぶようになった?
最近犬がよく転ぶ、もしくはつまずくことが多くなった。なんてお気づきの飼い主さんがいたら注意が必要です。犬が転ぶ場合、病気の可能性が考えられます。
今回は「犬がよく転ぶようになった時に考えられる病気と対策」をご紹介します。愛犬をよく観察して少しでも異変を感じたらどういった理由があるのかを考えるようにしましょう。
犬が転ぶ理由
そもそも犬が転んだり、つまずいたりする場合には次のような理由が考えられます。
- フローリングなどの床が滑りやすい
- 路面が凍結している
- 疲れている
- 爪や肉球周りの毛が伸びている
- 老化によって足腰が弱っている
- 疾患を抱えている
まずはフローリングなどの犬の足腰に向いていない床材で暮らしている場合です。特にフローリングは足元に被毛を持つ犬にとっては滑りやすく、暮らしづらい床材です。つるつると滑って転んでしまうことがよくあります。また足腰にも負担がかかるため、できればコルクマットなどを敷くことをおすすめします。
冬場で路面が凍結している場合も滑って転ぶことがあります。肉球を冷えから守るためにも冬場のお散歩では犬用の靴下や靴を履かせることをおすすめします。
犬が歩きすぎや運動のし過ぎで疲れている場合も足がもつれて転びやすくなります。転ぶほどに疲れている場合は少し休憩を入れてあげましょう。
爪が伸びている場合や肉球周りの毛が伸びている場合も、これらが引っかかって犬が転びやすくなります。歩きづらい要因になるため足先のお手入れは定期的に忘れずに行うようにしましょう。
老化で足腰が弱ってきた場合にも転びやすくなります。老化は足腰からくるといいますので、シニア期に入った犬が転ぶようになった場合は老化が原因のことがあります。また、老化が進むことで視力も落ちることがあります。そうなると障害物に気付かずにつまずいてしまうことがあります。飼い主さんのサポートが必要になってきますので、愛犬がシニア期に
入ったらより注意してあげるようにしましょう。
最後に考えられる原因は疾患です。普段は転ばなかった犬がよく転ぶようになった場合は病気が考えられます。愛犬の様子を観察した上で、症状が続く場合は病気の可能性を考えて獣医師さんへ相談を行うようにしましょう。
犬が転ぶようになった時に考えられる病気と対策
犬が転ぶ理由となる病気は次のようなものが考えられます。
水頭症
脳内に水が溜まる水頭症。脳内に過剰に液体成分が溜まることで、異常に脳が拡張してしまう病気です。溜まった液体に圧迫されて脳にさまざまな問題が起きます。
例えばぼんやりとしたり、眠っていたりする時間が増えます。他にも歩行に問題がでたり、よく転んだりといった症状も見られます。さらに悪化すると痙攣発作を起こすようになります。
水頭症は先天性のものと後天性のものがあり、先天性の場合は生後から獣医師さんと話して治療などの方針を決めていくことになります。後天性の水頭症は頭の外傷や脳腫瘍が原因となります。放っておいても治らないため、少しでも異常を感じたらすぐに動物病院へ連れて行くようにしましょう。
脱臼
犬は関節が弱い動物です。そのため「膝蓋骨脱臼」や「股関節脱臼」と呼ばれる病気にかかりやすいといわれています。これらは歩行に問題が出ることが多く、転ぶ、スキップするような歩き方をする、足の向きがおかしい、といった症状が見られます。
膝蓋骨脱臼は膝を動かす際に使われる膝の骨(いわゆる膝のお皿)が脱臼する病気です。この骨が脱臼することで靭帯がうまく機能せずに足を着くことができなくなります。股関節脱臼は大腿骨が股関節からずれてしまう状態です。全犬種で発生しますが、特に小型犬に多いといわれています。
脱臼が疑われる場合、飼い主さんが治そうとせずに必ず動物病院で治療してもらうようにしましょう。症状が重い場合は手術を行うほうがよいでしょう。
まとめ
犬が転ぶ場合、生活環境や犬自身に何か問題があることがほどんどです。愛犬の変化を見逃さずに、少しでも異常を確認したら原因や理由を探るようにしましょう。