犬が台風を怖がるのはなぜ?
天気が荒れる台風の日。愛犬がブルブル震えたり、隠れてしまったり、どことなくおびえているような姿を見せることがありませんか?実際、台風の日に恐怖を感じる犬は少なくありません。恐怖を感じることは人間にとっても犬にとっても、精神衛生上、好ましいことではありません。できれば恐怖を感じる気持ちを取り除いてあげたいものです。
今回はそんな台風について「犬が台風を怖がる心理とやりたい対策」をご紹介します。台風の何が怖いのかを知って、できるだけその恐怖がやわらぐように対策をしましょう。
犬が台風を怖がる理由
犬が台風を怖がる心理として、次のようなものが考えられます。
様々な「音」への恐怖
台風が発生するとき、様々な「音」を発します。風の音や雨の音。中でも雷の音を怖がる犬は多く、雷を伴う台風に恐怖を感じている場合が多くあります。特に犬は人間よりも聴覚が発達しているのはご存知だと思います。犬は人間の4倍遠くの場所の音を聞くことができ、特に高音域については優れた聴覚を持っています。そのため飼い主さんは気付かないような遠くの落雷の音も聞き取って、怖がるそぶりを見せるということがあるのです。人間では信じられないほどの衝撃を感じているのかもしれません。
「気圧」の影響
台風の日はどうしても気圧の変化が現れます。この気圧の影響が犬に恐怖心をもたらせている可能性があるといわれてます。例えば、関節系の疾患である変形性関節症や椎間板ヘルニア、股関節形成不全、膝蓋骨脱臼。これらの関節系の疾患を持つ犬は台風や雨の時に関節の痛みが強くなることがあるのだそう。他にも水頭症や脳腫瘍、てんかんといった脳の疾患を持っている犬も、急激な気圧の低下で発作が出ることがあるといわれています。こういった疾患を患っている犬は、台風による気圧の変化に敏感になっている可能性があります。
犬が台風を怖がるときの対処法
台風を怖がる犬は台風がくることで震える、隠れる、飼い主さんから離れない、逃げる、ほえ続ける、といった行動を見せます。パニックを起こして飼い主さんにも手がつけられないことも少なくありません。そのため怖がり始める前に対策を行ってあげることが大切です。
例えば台風の予報が出ている場合は、事前に次のような対策をおすすめしています。
- 1、寝床を窓やドアから離れた場所へ移動させる
- 2、おやつやおもちゃ、遊びで気をそらしておく
- 3、テレビなどを大き目の音で流しておく
音を怖がる犬にとっては、音を感じさせないことが重要です。そのために寝床は音が聞こえづらい場所へ移動させましょう。
また、おやつやおもちゃを与えたり、飼い主さんが一緒に遊ぶことで音を気にさせないようにするというのも効果的です。他にも台風の音が気にならないようにテレビの音などをいつもより大きめに流しておくというのもひとつです。
また、パニックになった犬は脱走してしまう危険性があります。外で飼育している犬が雷の音や花火の音に驚いて脱走してしまったという事故は昔からいまだに起こっています。
外で飼育している場合は特に台風や雷の前後は注意して対策をしてあげましょう。一時的に室内へ避難させてあげると犬もほっとするかもしれません。
また、室内で飼育している場合も、パニックになってふとした瞬間に隙間から外へ逃亡する危険性があります。少しでも愛犬が怯えているようなそぶりを見せたら対策をしましょう。
なお、疾患によって台風が恐怖となっている場合、台風が近づくと体調が崩れる可能性を理解し、少しでも痛みがやわらぐような落ち着ける環境を用意してあげましょう。
また、怖がるだけでなく、病状が悪化してしまう可能性もあります。その際は早めに動物病院を受診するようにしましょう。
まとめ
台風は頻繁に発生するわけではありませんが、だからこそ犬もその音にはなかなか慣れることができずに恐怖を抱いてしまいます。普段から録音した雷の音を聞かせて音に慣れさせる、ということで克服する方法もあるようです。何にしても愛犬が台風や雷に怖がる様子を見せた場合は、早めに対策を考えてあげてくださいね。
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