犬が桜を食べる?!
少しずつ春めいた日も増え、そろそろ愛犬とのお散歩がもっとも気持ちの良い季節がやってきます。春の楽しみのひとつといえばお花見。愛犬と桜が舞う中をお散歩するのはとても気持ちが良いですよね。我が家の愛犬も春になると桜の木の下で花びらが舞うのをじっと見ていることがあります。ひらひらと舞う花びらが気になるのかもしれません。
そんな見て美しい桜ですが「愛犬が桜の花びらを食べてしまった!」なんて相談が良く寄せられているのを見かけます。犬が桜の花びらを食べることには問題があるのでしょうか。
今回は「犬が桜を食べるのは大丈夫?考えられる危険性と対処法」についてご紹介します。拾い食いが大好きなワンちゃんの飼い主さんは要チェックです!
犬が桜を食べる危険性
基本的には桜の「花びら」には毒性はないとされています。しかし、食べ物ではないため積極的に食べさせるものではありません。また、花びらには毒性がなくとも「種子」「葉」「果肉」「樹皮」には犬や人間に有毒だといわれる「アミグダリン」という物質が含まれています。
アミグダリンという物質そのものには毒性はありませんが、動物の体内で酵素によって分解されることで「シアン化水素」という毒性の物質を発生させてしまうのだそう。このシアン化水素は非常に毒性が強いといわれていますので注意が必要なのです。万が一、口にして中毒症状を起こした場合、粘膜の充血や呼吸促迫、頻脈、痙攣、嘔吐といった症状を起こし、最悪の場合は死に至ります。
これらの危険物が含まれている種子や葉に気をつければいいのかといえば、そうではありません。花びらを食べることが習慣化してしまっている場合、まだ枝や実がついた状態の花を誤って口にしてしまう恐れがあります。そのため、やはり花びらだったとしても拾い食いをさせないようにしましょう。
犬が桜を食べた時の対処法
万が一、犬が桜の葉などの毒性を持つものを食べてしまった場合、早急に吐かせて胃の洗浄を行うことになりますが、これらは飼い主さんが実行するのはとても難しいです。そのためまずは急ぎ動物病院へ連れて行くことになります。動物病院では症状や状況に応じて吐かせる、胃の洗浄を行うといった対処をすることになります。既に中毒症状があらわれてしまっている場合はそれに応じた対応が行われることになりますが、飼い主さんは一刻も早く動物病院へ連れて行き、状況を説明する必要があります。
普段から拾い食いをしないようにしつけをするのはもちろん、万が一愛犬が拾い食いをしてしまったときに「何を食べたのか」がしっかりと説明できるように、愛犬から目を離さないようにすることが大切です。拾ったものの中には強い毒性のものが含まれている可能性があります。同じ毒性を持ったものでも致死量はそれぞれ異なるため、どちらにしても心配なときは動物病院へ早めに相談をするようにしましょう。
まとめ
桜の花びらを食べることには問題はありませんが、それ以外の部分には毒性があることが分かりました。何よりも愛犬に拾い食いの癖をつけないために、落ちているものを食べさせるというのは避けるようにしましょう。
また、お花見シーズンは桜の木下にお花見を楽しんだ宴会客が落としていった様々な食べ物が落ちている可能性があります。これらも犬にとって毒となるものや、串などの危険物が含まれている可能性がありますので充分注意が必要です。また、人ごみへ連れて行く場合は犬の迷子や連れ去りにも注意したいものです。
ぜひ愛犬の健康や安全を守りながら、快適なお散歩シーズンを楽しんでくださいね。