犬が自傷行為を行ってしまう理由
犬の自傷行為の多くは、自分で足を噛むことで毛をむしってしまったり、あるいは過剰に掻くことで皮膚に傷を付けてしまうという行為が挙げられます。愛犬が自分の体を傷つけているところを見たら、飼い主さんは大変ショックを受けてしまうことでしょう。止めさせるためには、まずその原因を探る必要があります。
1.体に違和感を感じている
まずは体に違和感を感じていることで、その部分を自分で攻撃してしまっているケースです。この場合、飼い主が気付いていない何らかの病気や怪我を患ってしまっていることがあります。
多いケースとして、アレルギーによる痒みから過剰に自分の体を掻いてしまい、結果的に自傷行為となってしまうケースです。また、過去に怪我をしたことがあるという場合には、その部分をかばおうとする癖が付いてしまっている可能性もあります。
手遅れになってしまう前に、まずは病院へ行き、獣医さんに診てもらうことを優先しましょう。もしも何も問題がないようであれば、次から紹介する理由を考えてみましょう。
2.寂しさによるストレス
犬が自傷行為を行う理由を大きく2つに分けると、『病気・怪我』と『ストレス』に分けられます。甘えんぼうな犬であれば、飼い主さんに構ってもらえない、留守番の時間が長いといったストレスで自傷行為を行ってしまうことが多いです。
特に今まではたくさん構ってあげる時間があったけれど、最近は仕事を始めたから構ってあげられる時間が少なくなってしまった、お留守番の時間が長くなったという飼い主の生活の変化によるストレスも考えられます。
最初からあまり構い過ぎてしまうと分離不安症になってしまう可能性がありますので、適度な距離感を保つようにするべきでしょう。
3.間違ったしつけによるストレス
また間違ったしつけによるストレスも考えられます。多い間違ったしつけの例として、毎回怒鳴ってしまったり、中にはしつけと称して手をあげてしまうなどの体罰が挙げられます。
このように犬に対してしつけを行う場合、犬が怯えてしまうようなしつけ方法はあまり効果的ではありません。ただ怯えて飼い主がなぜ怒っているのか、怖いという感情を持ってしまうだけで、しつけにはなっていないのです。
しつけができないだけでなく、愛犬に過剰なストレスを与え、結果自傷行為に走らせてしまう恐れがありますので、しつけはしっかり信頼関係を築きつつ、正しい方法で行うようにしましょう。
4.狭い場所に閉じ込められたことによるストレス
犬用のサークルやケージを設置している家がほとんどだと思いますが、その愛犬の居場所はちゃんと愛犬のサイズに適していますか?例えば、赤ちゃんの頃のサイズに合わせて買ってしまったケージを今も使っているということはありませんか?
その場合、今の愛犬にとっては非常に狭く、過ごしにくい環境である可能性があります。そんな過ごしにくい狭い場所に長時間入れられてしまうと、「閉じ込められている」という感覚を持ってしまい、ストレスに繋がってしまいます。
まず愛犬が過ごしにくそうにしていないか、そして1日中入れっぱなしという状況は可哀想です。ぜひ定期的に外に出してあげ、気分転換に一緒に遊ぶなどスキンシップをとってあげるようにしましょう。
自傷行為を行ってしまったときの対処法
自傷行為を行うようになってしまった場合、まずは獣医さんに相談しましょう。皮膚が傷ついている可能性が非常に高いので、その部分のケアから行うことが優先です。続いてアレルギー検査や病気の有無を診察してもらいましょう。
もし何も病気がなくこれらが終わったら、ストレスや心の問題を考えましょう。寂しいというストレスが原因の場合は分離不安症が考えられます。分離不安症は飼い主さんと離れることに強い不安を感じ、それにより問題行動を起こします。そのため、徐々に愛犬と適度な距離感をとるよう工夫が必要です。
例えば、外出時には声をかけない、家にいるときも飼い主さんの手が空いていないときは構い過ぎないといった方法が挙げられます。一気に行ってしまうと余計に不安を煽ってしまうため、少しずつ分離不安症を治すための行動を増やしていくようにしましょう。
他にも飼い主自らのしつけが間違っていないかを今一度考え、しつけの正しい方法を教わるためにトレーニング施設に参加するというのも良いでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。自傷行為の理由は病気や怪我だけでなく、ストレスからくるものも非常に多いです。愛犬にとって過ごしやすい環境であるか、スキンシップに問題はないかを今一度確認しておきましょう。