見極めよう!犬の3つの年齢によるライフステージ
「年齢」というと1歳や2歳というように1年断つごとに数が増えていきますが、そうした細かい年齢ではなくひとつのライフステージの区切りとして判断する基準があります。
それが、「パピー」「アダルト」「シニア」の3段階です。パピーは0~1歳未満、アダルトは1~6歳、シニアは7以上の年齢といったように区切ることができ、パピーなのかアダルトなのかシニアなのかによってドッグフードによる栄養バランスや、運動の仕方、生活空間のあり方などが少しずつ変わってきます。
こうしたライフステージを知ることは健やかに生活するために必要なことであり、これを知らないと知らず知らずのうちに愛犬の体に負担をかけてしまうため、しっかりライフステージを認識しておきましょう。
犬のライフステージに合った生活管理
それでは、ライフステージごとの生活管理をご紹介していきます。大きく変化することはありませんが、ちょっとした変化が負担の軽減と健やかな生活につながるため、ぜひ覚えてください。
パピー(0~1歳未満)
【食事】
生後6ヶ月頃まではパピーフードを与えます。生後2ヶ月くらいからは特にふやかしたりする必要はなく、歯が生えてカリカリでも食べるなら問題ありません。
もし、まだカリカリだと食べにくそうにしていたりお腹の調子が緩いということであれば、カリカリとふやかしの間くらいに調整して与える工夫をしてみましょう。
しかし、基本的には離乳食からの移行の段階でカリカリに移行できることがほとんどなので、あまり心配しなくても大丈夫です。
【運動】
犬はどの犬種でもお散歩が必要です。しかし、パピーの時期は活発である反面疲れやすい時期でもあるので、あまり一気にたくさんの量を運動させるのではなく、30分~1時間遊んだら1時間程度休憩するといったように、疲れすぎないようにしましょう。
また、子犬の場合ワクチン接種の時期もあるため完全にワクチンが完了し、獣医師からお散歩の許可が出るまではお散歩には行かないようにしましょう。
もし、ワクチンが完了しないままお散歩に出てしまうとパルボウイルスやジステンパーなど、驚異的な病気をもらって危ないことになってしまうので、早く一緒に外に出たい気持ちはあると思いますがそこはぐっと我慢して、お散歩許可が出るまでは室内でできる遊びをしてくださいね。
アダルト(1~6歳)
【食事】
1歳になるとアダルトになりますが、アダルト食を与えるタイミングは生後6ヶ月からを勧める動物病院も少なくありません。
というのも、昔は確かに生後12ヶ月齢からアダルト食を推奨していましたし、実際ドッグフードのパッケージもパピーフードは12ヶ月例まで、12ヶ月齢からアダルト食で区切られています。
しかし、生後6ヶ月齢になると骨格や筋肉などが成犬として完成し、縦に伸びていた成長も横に大きくなる時期になるため、カロリーの高いパピーフードではなくアダルト食を推奨するというわけです。
そのため、アダルト食を与えるタイミングとして体の出来上がる生後6ヶ月頃からと認識し、1歳にならなくても徐々にアダルト食に切り替えることをおすすめします。
【運動】
アダルトになると体のつくりだけでなく体力も増えているので、ストレス発散や健康促進のために適度な運動を心がけましょう。
運動量は犬種や大きさによって異なりますが、目安として小型犬で1回15~30分程度、中型犬で30~40分、大型犬で60分程度のお散歩量になります。
しかし、あくまでもこれは目安であって全ての小型犬・中型犬・大型犬に当てはまるのではなく、お散歩が好きな子はたくさんお散歩したがりますし、あまり好きではない子は数分のお散歩で満足して帰りたがったりもするため、その子その子に合わせてあげましょう。
また、外にお散歩するのが好きでない子や仕事などの関係でなかなかたくさんのお散歩ができないといった場合は、室内でできるだけたくさん遊んであげたり、時間ができたら数分でも外に出てあげるだけでも気分が違うのでおすすめです。
シニア(7歳以上)
【食事】
シニア期にはシニア用のドライフードを与えますが、切り替えるタイミングとしてはパピーの時のように早めではなく、7歳になってからで問題ありません。
アダルト食とシニア食の大きな違いとしては、まずカロリー量です。シニアになると運動量も低下していくため、摂取するカロリー量も少なくなっていきます。
また、筋肉量も低下していくため高タンパクになっていたり、腎機能も低下してくることから塩分が控えめになっているなど、シニアフードだからこその特徴があります。
そのため、シニアになったらシニアフードに切り替えてあげることで、減ってしまう筋肉をできるだけサポートしたり、内臓の負担を減らしてあげたりといったことに繋がります。
【運動】
7歳になっていきなり運動量が低下するということはないので、まだまだ若々しさいっぱいにお散歩や遊びを楽しみますが、やはり8歳、9歳と年を重ねるにつれて疲れやすくなってきたり、寝ていることが多くなったりと運動量の変化がみられてきます。
そのため、今まで1回30分や1時間だったお散歩量も様子を見ながら行ない、疲れやすそうなら早めに切り上げたり、疲れが見える前に帰るようにするなど負担をかけないようにしましょう。
また、シニアになると筋力が低下し関節の負担も増えてくるため、室内でフローリングならできるだけ滑らないようにマットを敷いてあげたり、ソファの上り下りにはスロープを利用したりといったように工夫をしてあげるのもおすすめです。
まとめ
パピーからアダルト、そして最終的にシニアへと渡り区切り事に少しずつライフスタイルは変わってきます。ひとつひとつは大きな変化ではありませんが、体の中の変化は目に見えてわかるものでもありませんし、気付いた頃には大きな負担がかかっていたなんてこともあります。
だからこそ、パピー・アダルト・シニアといった段階に合わせて適切な食事と運動を心がけ、年に1~2回の定期的な健康診断をし、異常の早期発見早期治療でいつまでも健やかに過ごせるようにしてあげましょう。