犬がお風呂後に暴れる…
愛犬がお風呂からあがった後、全力で家の中や庭を駆け回ることはありませんか?我が家の愛犬は毎回駆け回ります。。壁やガラスに激突しないかと毎回ひやひやしつつ、何とか気を引きながら手早くドライヤーまで済ませるようにしています。愛犬の癖なのかと思っていましたが、どうやらこの行動には意味があるようです。
今回はそんな「犬がお風呂後に暴れる理由とその対処方法」をまとめました。我が家でも次のお風呂の際には今回ご紹介する対処法を意識したいと思います。
犬がお風呂後に暴れる理由
1.嗅覚の反応
犬がお風呂後に暴れる理由として考えられるのは、第一に犬のその優れた「嗅覚」が関係していると考えられます。お風呂に入ると犬用のシャンプーを使って体を洗うと思います。人間にとってはいい香りがするシャンプーですが、実は犬にとってはその臭いは不快なニオイの可能性がとても高いです。
犬にとっての嗅覚は人間にとっての「脳」だなんていわれるほど、犬にとって嗅覚は重要なものです。犬は嗅覚を使って相手が敵なのか味方なのか、安全なのか危険なのか、様々なことを判断しています。相手から発されるニオイはもちろん、自分自身のニオイも自分の存在を示す大切なものです。
しかし、お風呂に入ってしまうとどうでしょう。自分の存在を示すはずであるニオイが消え、体はシャンプーのニオイになってしまいます。そのため犬は自分のニオイを取り戻すために家中を駆け回り、自分のニオイがついている床やカーペットに体をこすりつけて自分のニオイを取り戻そうとするのです。
つまり、駆け回るのは自分のニオイを取り戻すための行動のため、シャンプーのニオイが強ければ強いほど、この行動は激しくなるのです。人間にとっては綺麗にしているつもりが、犬からしたらシャンプーは不快さを強めるものだったのです。
2.ストレスからの解放感
嗅覚の問題以外にも犬がお風呂後に暴れる理由があります。それは「ストレスからの解放感」によるものだと考えられます。例えば犬がお風呂に入る時には次のようなストレスがかかっていると考えられます。
- 自由に動けない、もしくは押さえつけられるストレス
- シャワーの水圧がかかるストレス
- 適温ではないお湯のストレス
- シャンプーで被毛を逆撫でされるストレス
犬にとってお風呂にいれられるということは、これだけのストレスのかかる行動でもあります。もちろんお風呂が大好きで気持ちが良いと感じる子もいるかもしれませんが、基本的にはどの犬にとってもお風呂で体の自由を奪われ、シャワーの水圧や温度がかかり、被毛を逆撫でされるといった動きはストレスがかかるものです。
これらのストレスからの解放感から、犬はお風呂から上がった後に興奮状態となり、暴れたり駆け回ったりすることが考えられます。
犬がお風呂後に暴れるときの対処法
シャンプー使用量や頻度の見直し
犬にとってシャンプーのニオイが自分のニオイを消すことが大きな負担となることが分かりました。1つ目の対策としてはシャンプーの使用量やその頻度の見直しをすることです。人間にとってはいい香りだとしても、大量のシャンプーを使って犬のニオイを消してしまうことはおすすめできません。一気にシャンプーを使ってニオイを消すのではなく、小まめにブラッシングや水洗いをすることで清潔に保ち、できるだけ犬自身のニオイを残すようにしてあげてみてください。
なお、シャンプーは被毛にある必要な脂分も落としてしまいます。犬の皮膚は人間の皮膚よりも薄くデリケートにできています。これらを踏まえた場合も、シャンプーの回数はできるだけ少なくした方がいいでしょう。お湯で流して済む場合、それで済ませたほうがいいといわれています。
ストレス要因の低減
犬にとってお風呂はいくつかのストレス要因があることが分かりました。これらを減らすためにもお風呂は手早く済ませることを第一に意識しましょう。
また、お湯の温度は犬によっても好みはありますが、犬の体温と同じ、もしくは少し高いくらいの温度が適温かつ犬が心地よい温度だといわれています。温度が低すぎる場合も犬には不快なのだそう。犬の体温は大体38℃~40℃です。犬がシャワーを嫌がっているようであれば、40℃程度のお湯でシャワーをするようにしてみてください。なお、40℃を大きく超えてしまうと犬の肌を傷める危険性があるため、寒いからといって40℃は超えないように注意しましょう。
まとめ
犬がお風呂後に駆け回るのは爽快感などではなく、不快感やストレスからの解放感からだということが分かりました。犬にとってはストレスになり得るお風呂の時間。できるだけ普段のケアでニオイは抑えるようにして、お風呂にいれる際はなるべく手早く済ませるようにしましょう。