その行動、実はわんこのストレスに繋がるかも?
わんこと一緒に暮らしている中で、私たちが何気なくとっている行動や、よかれと思ってとっている行動でも、実はわんこにとってはストレスになっていることがあります。あなたにも当てはまる行動がありませんか?
1.外出時間が長い
わんこは本来、群れで行動する動物です。それだけに、ひとりでいることは苦手とされています。飼い主さんの外出時間が長く、わんこだけでお留守番している時間が長いと、ストレスに感じている可能性があります。
2.遊びやスキンシップが足りない
飼い主さんとの遊びや散歩の時間が足りず、十分に身体を動かすことができないと、わんこはストレスを抱えてしまいます。また、運動という身体的な健康を保つだけでなく、精神的な健康を保つためにも、遊びを通してわんことスキンシップをすることは重要です。スキンシップが足りないと寂しさを感じるのは、わんこも人間と同じですよ。
3.大音量で音楽を聴く・にぎやかな場所に連れて行く
大きな音や破裂音、金属音等を聞くと、わんこは不安や恐怖を感じてしまう場合があります。わんこのいる部屋で大音量の音楽(特にヘビーメタル等の激しい音楽)を流したり、花火大会に連れて行ったり、にぎやかなお祭り会場に連れて行くことは、人間にとっては楽しくても、実はわんこにはストレスになっているかもしれません。
4.無理やり洋服を着せる
わんこに洋服を着せることには賛否がありますが、わんこが嫌がらないのであれば、防寒や抜け毛の飛散防止等のメリットもありますので問題はないでしょう。ただし、わんこが洋服を着ることに違和感を覚えて暴れたり、逆に硬直して動けなくなってしまう等の拒否反応を出しているにも関わらず、無理やり着せつづけることは、わんこのストレスになります。どうしても着せたい場合には短時間から始めて慣らしていく等、ストレスをかけすぎないように注意しましょう。
5.指示に従ったのにおやつやフードを与えない
わんこに「マテ」の指示を出したまま、無意味に長時間おあずけをさせる行為や、「オスワリ」「オテ」等の指示にわんこが従ったにも関わらず、おやつをあげるフリだけをして実際には与えないことは、やりすぎるとわんこのストレスになるので控えましょう。からかって遊んでいるだけのつもりでも、築いてきた信頼関係を壊してしまうきっかけにもなりかねません。
6.無理やり他の人やわんこと触れ合わせようとする
飼い主さん以外の人との触れ合いや、他のわんことの触れ合いを好むかどうかは、そのわんこの性格や社会化の進み具合によってさまざまです。他の人やわんこが苦手なわんこや、社会化が十分になされていないわんこを、無理やり触れ合わせようとするのは大きなストレスになります。また、極度のストレスから相手に噛み付こうとしたりして、思いがけない事故やトラブルに発展する可能性もありますから、注意しましょう。
見逃さないで!わんこが発するストレスのサイン
ここまででご紹介した行動はあくまで例の一部で、実際にわんこがどんなことにストレスを感じるかは、時と場合によってさまざまです。わんこがストレスを感じているときに発するサインがありますので、これを知っておくことで、わんこのストレスをいち早く察知できるようにしておきましょう。
カーミングシグナル
わんこが不安やストレスを感じた際、自分の心や相手を落ち着けるためにとる行動をカーミングシグナルといいます。特にストレスを感じているときにとるとされている行動で代表的なものに、「あくびをする」「首周りや身体を掻く」「身体をブルブルと震わせる」等の行動があります。わんこがこれらの行動をとったときには、「何か嫌なことがあるのかな?」と考えてみてください。
自分の尻尾を追いかける
わんこが自分の尻尾を追いかけてクルクルと回っている仕草は、一見、微笑ましい行動に見えますが、その影にはストレスが隠れている場合があります。あまり頻繁に見られる場合には、ストレスを疑ってみてもいいでしょう。
自分の身体を舐める
特に手足の先等を特に理由もなくしつこく舐めている場合には、ストレスが原因の可能性があります。もちろん、皮膚病等の疾患が原因となっている可能性もありますが、舐めている部位に特に身体的な異変がないにもかかわらず、ペロペロがやめられない場合には、ストレスからとっている行動の可能性が高いといえます。
体調の異変
わんこも人間と同様、日々のストレスが積み重なると、体調の異変となって現れます。特に病気や疾患があるわけでもないのに、下痢・嘔吐を繰り返したり、食欲不振になったり、無駄吠えや粗相等の問題行動をとるようになったら、ストレスが原因の常同障害を起こしている可能性があります。動物病院を受診して、相談してみることをおすすめします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?人間であっても、心のストレスは自分でも気づかないうちに積み重なっていたり、わかっていても言葉にするのが難しかったりするものです。言葉を喋ることのできないわんこは尚更です。わんこの特性を知ると同時に、日々の行動を注意深く観察し、ストレスのコントロールをしてあげたいですね。