フィニッシュスピッツってどんな犬?
- 犬名:フィニッシュスピッツ
- 英名:Finnish Spitz
- 別名:スウォメンピュスティコルヴァ、フィンスクスペッツ
- 愛称:フィンスキー
- 原産国:フィンランド
フィンランド原産の「フィニッシュスピッツ」という犬種をご存知ですか。ピンと立ち上がった耳に、愛らしいつぶらな瞳、クルリと巻いた尻尾を持つ狩猟犬です。見た目はキツネに似た愛らしい姿をしていますが、柴犬などの日本犬のような勇ましさも感じます。
元々はスピッツ系の犬を起源に持つ犬種で、その祖先犬はユーラシア大陸からフィンランドへと移動してきた民族に連れてこられたことで、フィンランドで広まったといわれています。番犬や猟犬として活躍を続けてきました。
フィニッシュスピッツは孤立した環境に置かれていたことで、改良されずに純血の血統を受け継いでいました。しかし、1800年代初頭に他民族が様々な犬を連れて移り住んできたことで、異種交配が進んでいきます。
そんな中、1800年代後半において、フィンランド人が純血種のフィニッシュスピッツを何頭か発見、彼らがこの犬種を救おうと運動をしたことで、犬種として守られたといわれています。
フィニッシュスピッツの性格
- 頑固
- 遊び好き
- 好奇心旺盛
- 独立心が強い
- 忠誠心が強い
- 警戒心が強い
- 寂しがり屋
フィニッシュスピッツは、独立心旺盛、頑固な一面を持ち合わせています。他のスピッツ系の犬種よりも狩猟本能が強く持っているため、気になるものを見つけると好奇心が掻き立てられます。エネルギーに満ちているので相当な運動量を必要とし、毎日1時間以上の散歩を目安にコースや内容を決めなければなりません。
また好奇心も強く、遊ぶことが大好きな性格です。子供や他の犬と仲良くすることができ、信頼できる一人の飼い主さんに生涯忠誠を尽くすといった要素を持っています。寂しがり屋な一面も持つので、密にコミュニケーションをとってあげましょう。しかし見知らぬ人とは距離を置く傾向にあり、時には攻撃的な一面を見せることもあります。
フィニッシュスピッツの特徴
大きさ(体重/体高)
- 体重:オス12~14kg、メス7~10kg
- 体高:オス45~50cm、メス40~45cm
体高よりも体長が少し短いこともあり、真横から見ると正方形に近い体型をしています。もともと狩猟犬であることから四肢は筋肉が発達しています。
被毛(毛色/毛質)
被毛は密度の高い二重構造で、やわらかく短いアンダーコートと硬く直毛なオーバーコートを持ち、尻尾は羽のような長い毛が生えています。全体的にブラウンに近いレッドやイエローに近いレッドなど、グラデーションのような毛色が魅力の一つです。
体の特徴
フィニッシュスピッツは極寒の環境でも狩りができる体型とタフな性質を持った狩猟犬です。大きな声で鳥の居場所を知らせるといった狩猟法で、鳥が飛び立った場合も追いかけ、何度でも猟師にその場所を知らせます。また、不思議なことにフィニッシュスピッツが吠えると鳥は動けなくなるともいわれています。
フィニッシュスピッツの子犬の価格
原産国フィンランドでは1920年代にケネルクラブに公認され、現在ではフィンランドの国犬としても指定されています。世界で人気の犬種ですが、日本では希少犬種であることからいまだ登録されていません。そのためペットショップなどでもなかなかお目にかかることができないでしょう。
フィニッシュスピッツの価格に関しての情報が少ないため断言はできませんが、他の犬種と同じ価格相場であれば、15~30万円となるでしょう。
フィニッシュスピッツをブリーダーから迎えるには
フィニッシュスピッツのブリーダーに関しての情報がほとんどないため断言はできませんが、ペットショップなどで購入する価格より、ブリーダーから購入する方が少し高くなると考えられます。
それはブリーダー自体やフィニッシュスピッツ自体の数が少ないことが理由として挙げられます。希少犬種であることから譲ってもらえないケースもあるでしょう。
また、犬にとって大事な時期である「社会化期」をブリーダーのもとで十分に経験することができることも理由の一つです。この時期に他の犬や人と触れ、じゃれ合い、甘噛みやケンカの仕方を学び、生まれてから新しい飼い主さんのもとへ引き渡しの日までを親犬や兄弟犬と過ごします。
そうすることで、体力的にも精神的にも成長することができる子と出会うことができます。実際に犬種に見学に行き、フィニッシュスピッツの様子を見ることをオススメします。
フィニッシュスピッツの里親になるには
ペットショップやブリーダーではなく、里親としてフィニッシュスピッツを迎い入れる方法もあります。希少犬種なので取り扱いの頭数は少ないですが、里親募集サイトや市町村のホームページなどを検索するとヒットするかもしれません。
里親に限ったことではありませんが、希少犬種を飼うにはリスクが伴います。その一つに、情報の少なさが挙げられます。飼育頭数が多い犬種であれば、お友達に相談したりネットで検索したりして情報を得ることができますが、希少犬種となればそれが容易ではありません。
病気にかかったとなればなおさらでしょう。犬種ごとの性格や性質を知ることで健康で快適な生活を送ることができますが、フィニッシュスピッツのような珍しい犬種の飼い主さんになるには、それなりの覚悟や根気が必要となります。
フィニッシュスピッツの飼い方
フィニッシュスピッツは、活動的で運動が大好きな犬種です。毎日の長めの散歩は欠かせません。また、自由に走らせるといった時間も必要です。囲いのあるような安全なスペースで思い切り走らせてあげる時間を作ってあげましょう。
狩猟本能が強い犬種であるため、小動物との接触や気になるものを発見したときなどはすぐに吠えて追いかけてしまう性質です。原産国フィンランドでは吠えた回数を競う競技会もあるほどで、1分間に160回も吠えたという記録があるんだとか。
ノーリードの時も目を離さずに、リードがある場合でも突然の飛び出しには注意が必要です。飼育環境としては家族と暮らすことができる室内飼育が理想だといわれています。犬に十分な時間とコミュニケーションを取ることができる人のみ飼育が可能です。吠えやすい犬種であるため、都会の住宅地やマンションでの飼育は不向きといえるでしょう。
フィニッシュスピッツのしつけ
基本的には子供や他の動物とも仲良くできるといわれてはいますが、警戒心が強い犬種のため、慣れるまでは子供や他の動物がいる環境では注意が必要です。狩猟犬の要素を理解して、十分な運動量とコミュニケーション時間を確保できる人にはお勧めの犬種です。
まとめ
FCI(国際畜犬連盟)に登録されている公認犬種は約350種類おり、非公認犬種を合わせると1000種類にも及ぶといわれています。日本ではほとんどお目にかかることができない希少なフィニッシュスピッツですが、見た目も柴犬などに似ていることから、日本で飼育していてもフィニッシュスピッツと気付く人はそういないでしょう。
フィニッシュスピッツは優秀な狩猟犬として活躍してきました。被毛は犬独特の臭いもほとんどないようです。寒さに強いといわれており、冬の寒い地域でも飼育しやすいといわれています。
ユーザーのコメント
女性 コロ
後ろ足の筋肉は特に発達しているので、走り出す瞬発力は優れていそうですね。
女性 伊達巻
20代 女性 nana
女性 むすび
飼っていました。引き締まった身体のフィニッシュスピッツと比べると、普通のス
ピッツは体もポテッとしているし、毛の量も全然違いますね。なかなかアクティブで
賢そうなので、初めて犬を飼うという方には向いていないかもしれませんね。しかし
とても魅力的な犬だと思いました!