犬の服従とは?
そもそも「服従」とは、自分と主従関係が成り立っている上の立場の相手に対し、指示された命令や意図に従って行動することを意味しています。
この服従には2パターンあり、1つは「あなたに逆らう気はありませんよ」という本来の服従心の表れです。
そして、犬にはもう1つの「服従」の心理が見られます。それは「あなたのことが大好きです」という愛情から来る服従です。「あなたのことが好きだから、あなたのいうことはしっかり聞きますよ」という気持ちなのです。
犬が服従している時に見せる仕草
ここまで服従の意味、そして服従している時の犬の心理について簡単に紹介しました。ここからは、犬が服従している時にどのような仕草を見せているのかをお話しします。
普段の愛犬の行動と比較してみましょう。
1.お腹を見せる
まずは王道とも言われる「お腹を見せる」という仕草。この仕草には最初に紹介した2パターンの服従心が見られます。
もしも単純にお腹を見せているのであれば、愛情からくる服従と捉えることができます。お腹は犬にとって弱点となる部分でもあります。弱点を見せることで、「あなたのことが大好きです」「あなたのこと信頼していますよ」という意思表示となるのです。
しかし、お腹を見せてそっぽを向いていたり尻尾が丸まっている場合には、「降参です」「あなたに逆らう気はありません」という意味が込められています。
例えば、叱られている時など何か不穏な空気を感じ取ったときに、この仕草をすることで弱点を飼い主に見せてこのような意思表示をするのです。
監修ドッグトレーナーによる補足
犬が「降参」の意味合いでお腹を見せているときに触るのは注意が必要です。
不用意に触ろうとすると噛んでくる可能性があります。「これ以上かまわないで」というサインに気が付かずに無視してしまうと、犬も必死に抵抗して噛むという行動を取ってしまうことも。
お腹を見せていても怯えているときは、むやみに触らずにそっとしてあげましょう。
2.円を描くようにゆっくり近付く
犬が真っ直ぐこちらに向かってくるのではなく、円を描くようにゆっくりと近付いてくる仕草があります。この仕草には、円を描くように向かってくる際に脇腹を見せながら近付いてくるという特徴があります。
脇腹を含めた腹部全体が犬の弱点です。その弱点を見せながら近付いてくることで、「あなたに敵意はありません」「しっかり言うことを聞くので怒らないでください」という意味が込められています。
3.伏せをする
伏せをした状態でこちらをジッと見つめてくるのは、飼い主のことをリーダーとして認めている証でもあります。伏せをすることで「あなたに敵意はありません」「指示を聞きますよ」という意味を表しているのです。
このときにアイコンタクトを取っているかどうかも重要となります。飼い主に対して見つめる行為は愛情を表現しています。つまり、アイコンタクトを取りながら伏せをするということは、飼い主のことを信頼しているからこその服従なのです。
この仕草は服従を相手に伝える際にも使われますが、人間だけでなく犬同士でも、相手に敵意がないことを示し、仲良くなろうというアピールの際にも使われる仕草です。
4.顔を舐める
愛犬が何もないのに顔を舐めてくるということはありませんか?この仕草も実は服従を意味することがあるのです。
この仕草はもともと子犬が母犬に対して行う行為で、愛情表現でもあります。飼い主のことを母犬のように思い「あなたのこと信頼していますよ」「大好きですよ」という愛情から、「言うこと聞きます」という服従の意味もあるとされています。
監修ドッグトレーナーによる補足
愛犬が顔を舐めてくれると嬉しくなりますよね。しかし、犬の口内には約400種類もの細菌が存在すると言われています。その中には人に感染する細菌も。
舐められたからと言って必ず感染症になるわけではありませんが、口内に傷や口内炎、免疫力が低下している状態の方は、感染症のリスクが高くなる可能性があるので気を付けましょう。
まとめ
いかがでしたか。服従には本来の服従としての意味はもちろん、愛情から来ている服従の意味が含まれていることも多いです。
特に犬と人間(飼い主)は信頼関係で結ばれていることが多いので、服従しているということは信頼していることの証でもあります。
信頼されている飼い主になれているか否かの確認としても、愛犬がこの仕草を行っているかぜひ観察してみましょう。
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女性 ウミネコ
20代 男性 宇野直人