犬が唸るのは怒ってる時だけじゃない!
「唸る」という言葉を聞くと、犬が牙を剥き出しにし、うーっと声を出して唸っている…という状況を想像する人が多いと思います。犬が歯や歯茎を見せた上で唸っている場合は、「怒っているぞ!」「攻撃しちゃうぞ!」という敵意や警戒心の表れです。
しかし、唸るという行動自体は、怒ったり警戒している時だけ現れる行動ではないということをご存じですか?
おもちゃで遊びながら唸っている愛犬を見たことはありませんか?この時の表情は比較的穏やかで、攻撃的な表情はしていないはずです。また、中には尻尾を振っている子もいたのではないでしょうか。
このように表情は穏やかで、怒るような状況でない時に唸った場合は、怒っているのではなく、「楽しい」「嬉しい」といったポジティブな感情を表現しているのです。
唸り方にも違いが見られます。怒っている時は大きな声で、はっきりと相手に敵意w伝えるために唸ります。しかし、後者の唸り方は「ぐるる…うーっ」といった、喉を自然と慣しているような小さく控えめな唸り声になるのです。
犬が唸りながら甘えてくる時の気持ち
ここまで犬が唸るのは怒っている時だけではなく、楽しい時や嬉しい時にも唸ることがあるというお話を紹介してきました。では、具体的にどのような時に、どのような気持ちで唸っているのかを見ていきましょう。
①撫でられている時に唸る
飼い主さんや知っている大好きな相手に撫でられた時、「うー」と小さい声で唸るパターンです。これは撫でられている場所が気持ち良く、ついつい甘えたような声が出てしまったという状況です。
特にこの状況で唸り声が聞こえた時には、表情にも注目してみましょう。とても気持ちよさそうに目を細めていたり、穏やかな表情になっていることが多いです。
②お腹を見せながら唸る
そもそも犬にとって、お腹というのは弱点に当たりますので、信頼している相手以外にはお腹を自分から見せるということはありません。この時点で敵意がないということは一目瞭然なのです。
では、お腹を見せながら小さく唸り声を出している時はどのような気持ちなのでしょう。答えは「お腹を撫でてー」といった甘えたいという気持ちがゴロゴロという唸り声に似た声となって出ているのです。
犬の要望通り、お腹を撫でてあげると、やはり甘えたいという気持ちと、撫でてもらった事による気持ち良さでさらに唸り声をあげることがあるでしょう。
③おもちゃで遊びながら唸る
最初の話でも少し具体例として出させて頂きましたが、おもちゃで遊んでいる際にも唸ることがあります。先ほど紹介した通り、「楽しい!」「飼い主さんと遊べて嬉しい!」と興奮している状態が唸り声となって現れています。
特に遊んでいて唸り声を上げることの多いおもちゃとしては、飼い主さんと愛犬が引っ張りあいっこして遊べるおもちゃです。
この時に飼い主さんに取られまいとして唸り声をあげているのですが、これは敵意の表れではなく、このおもちゃの遊び方をわかった上で、飼い主さんと楽しめていることに対する唸り声でもあるため、心配はいりません。
以前、筆者がこの事実を知らなかった時、引っ張り合いをして遊んでいた際に唸り声を愛犬が出し、「怒っているのかな?」と離してしまったことがあります。すると愛犬はキョトンとした顔で顔を片方に傾けていたことがありました。
この経験からも、やはり敵意があるのではなく、楽しいからこそ唸り声をあげてしまったのに、「なんで飼い主は終わりにしちゃったんだろう?」という疑問が愛犬の中でも生まれていたのかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。このように唸り声を出したからといって、必ずしも怒っているとは限りません。その時の状況や愛犬の表情などで見極め、甘えているのか、喜んでいるのか、怒っているのかを判断してあげましょう。