ラブラドールレトリバーのかかりやすい病気と症状や予防法

ラブラドールレトリバーのかかりやすい病気と症状や予防法

ラブラドールレトリバーを飼っている方なら、この犬種のかかりやすい病気について気になると思います。ラブラドールレトリバーの病気には股関節形成不全、悪性腫瘍を発症する可能性が高いとされています。今回はラブラドールレトリバーのかかりやすい病気について解説しています。ぜひお役立てください。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

ラブラドールレトリバーの病気の種類

二匹のラブラドールレトリバー

ラブラドールレトリバーの病気は生後4ヶ月から発症する場合があり、この犬種を飼う上でかかりやすい病気について理解しておいた方が良いでしょう。

ラブラドールレトリバーの病気には遺伝的な股関節疾患を発症することが多く、過度な運動や肥満、生活習慣も原因になります。悪性腫瘍もなりやすいので、ラブラドールレトリバーが病気にかかっていないか様子を観察することも重要です。

ラブラドールレトリバーの代表的な病気の種類は以下になります。参考にしてみてください。

  • 股関節形成不全
  • 悪性腫瘍
  • 白内障
  • 胃拡張胃捻転症候群
  • 外耳炎
  • アトピー性皮膚炎

ラブラドールレトリバーの病気の症状

不安そうなラブラドールレトリバー

ラブラドールレトリバーの病気の種類については分かりましたが、ラブラドールレトリバーの病気の症状にはどんなものがあるのでしょうか。症状が分かっていれば早期に発見でき、治療することができます。ラブラドールレトリバーの病気の症状についても理解が必要です。

股関節形成不全

ラブラドールレトリバーの代表的な遺伝性の病気で、生後4ヶ月~1歳頃に股関節の異常により腰をふりながら歩いたり、片脚を引きずったり、正しいお座りができず横座りをする症状がみられます。

悪性腫瘍

ラブラドールレトリバーは悪性腫瘍ができやすい犬種で、悪性リンパ種という全身性のガンは6~12歳のシニア期に多く発症します。他にも皮膚腫瘍は飼い主とのスキンシップで早期発見が可能ですので、日ごろからスキンシップをして健康チェックをしてあげることが大切になります。

白内障

水晶体が徐々に白く濁ってきて視力障害を起こす病気です。白内障の初期症状は、白濁が軽く視力低下なども軽度なため、検診などで指摘されることがありますが、日常生活で白内障を発見することは困難とされています。白内障が進行すると視力が失われ、散歩を嫌がったり、物にぶつかったりします。

胃拡張胃捻転症候群

大型で胸の深い犬種に多くみられる病気で、命に関わる疾患です。ラブラドールレトリバーでも起こりうる病気の一つです。胃拡張胃捻転症候群を起こすと落ち着きがなくなり、急激に腹部が膨れ、嘔吐する仕草をしますが何も嘔吐することができず、多量のよだれが流れます。ショック状態に陥るケースもあります。

外耳炎

ラブラドールレトリバーは垂れ耳のために耳の通気性が悪く、耳垢や湿気が溜まりやすくなっています。耳の衛生状態が良くないと、細菌やマラセチアが繁殖し炎症を起こします。外耳炎の症状として、しきりに耳を掻く仕草や頭を振る仕草をします。

アトピー性皮膚炎

1~3歳頃の若い犬が発症しやすく、初期の症状としてかゆみがあります。身体を掻く以外にも顔や目の周りをこする仕草をし、脚先を舐める、身体を床や壁などにこすりつける行動をします。皮膚に湿疹ができたり、皮膚が赤くなることもあります。

ラブラドールレトリバーの病気の予防方法

傾くラブラドールレトリバー

ラブラドールレトリバーの病気で多くみられる股関節形成不全は、発症しても軽度のうちに適切な治療・対処をすることで日常生活を穏やかに送れます。負担を軽減するには、肥満に気を付け、カルシウムの取り過ぎに注意が必要です。また、生後4ヶ月くらいでチェックできる検査があるので、気になる場合は獣医師に相談しましょう。

悪性リンパ腫の症状は、体重減少・食欲不振などがみられます。リンパは全身をめぐっているので後肢のつけ根や顎の下、わきの下や鼠径部などにふくらみ、脾臓や肝臓の肥大がある場合は腹部のふくらみもみられるのでチェックする必要があります。

白内障は点眼で進行を遅らせる治療をし、白内障が進行し視力が失われた場合は、手術により視力の回復を検討します。かかりつけの獣医師と相談し、手術が可能な設備が整っているか、術後のケアの問題をよく話し合う必要があります。

胃拡張胃捻転症候群は、食事を急いで食べた後に運動をすることにより、胃にガスが貯まってしまい、胃が捻じれてしまいます。拡張した胃によって周囲の血管が圧迫され全身の循環不全を起こす病気です。すぐに処置しないと死にいたる病気なので注意が必要です。ラブラドールレトリバーには急いで食べさせたり、大量に食事をあたえたりせず、一気に食べられないような食器を用いたり、一度の食事量を減らすなどして予防する必要があります。また、食べてすぐの運動は控えましょう。

ラブラドールレトリバーの病気で多い外耳炎の治療には抗生物質の投与や点耳薬で治すことができます。早期発見・早期治療が重要ですので、犬用のお耳クリーナーなどで定期的に耳のそうじをすることで予防でき、早期発見できます。

アトピー性皮膚炎の場合、治療の前に原因を特定する必要があります。散歩中や家の中に痒みの原因となるものがないか、またシャンプーをすることにより皮膚を清潔にしておく必要もあります。1~2ヶ月に一度はシャンプーをしてラブラドールレトリバーの皮膚を清潔に保ってあげましょう。

まとめ

お散歩にいくラブラドールレトリバー

ラブラドールレトリバーが病気にかからず長生きするためには、食事管理に気をつけながら運動やスキンシップをしっかりとり、ストレスによる病気を防ぎ、病気の早期発見を心掛ける必要があります。ラブラドールレトリバーは抜け毛も多く、皮膚の病気にもかかりやすいので、皮膚のトラブルにも注意してあげましょう。良い生活環境を作ってあげて、家族の一員としてラブラドールレトリバーには長生きをしてもらいたいものです。

▼ラブラドールレトリバーについて詳しく知りたい方はこちら

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