犬にとってお風呂場は危険
一見私たちにとっては危ないものがなさそうに思えるお風呂場。しかし、好奇心旺盛な犬にとっては危険なものがたくさんあります。
危険な事故の例として、
- 誤飲や火傷
- 溺れる危険性
- バスタブに入ると滑って自力で脱出できない
- 水中に落下してパニックを起こす
などが挙げられます。
まず、犬はとても好奇心が旺盛なので見るもの全てがおもちゃです。いい香りのするシャンプーや石鹸などを誤って食べてしまったり、40度以上の熱いお湯に触れれば火傷してしまう恐れもあります。
小さいワンちゃんなら、バスタブに入っている一般的な水量でも簡単に溺れてしまいます。
仮にバスタブにお湯や水が入っていなくても、ツルツルとして爪を引っ掛ける場所のないバスタブでは、一度入ってしまえば自力で脱出することは難しいでしょう。
また、遊んでいるときに誤って水の入ったバスタブに落下した場合、何が起こったのか分からずにパニックを起こしてしまう犬もいるでしょう。そうなると溺れる危険性が高まり、最悪の場合命を落としてしまうかもしれません。
このように、お風呂場は危険が多いことを飼い主さんはよく頭に入れておきましょう。
特に注意が必要な犬種
体型や構造の特性から、特に注意が必要な犬種がいます。例として、
- 足が短い犬種(ダックスフント、コーギーなど)
- 短頭種(ブルドック、パグ、シーズーなど)
これらの犬種が挙げられます。
理由は、足が短い犬種は、泳ぐときにバランスが取りにくく、泳ぎが苦手なワンちゃんが多いそうです。上手く泳げずに溺れてします可能性が高くなるので注意しましょう。
また、短頭種は頭部の構造上、呼吸がしにくいので、湿気が多く暑いお風呂場では息が苦しくなって倒れてしまう危険性もあるでしょう。
これらの犬種を飼っている飼い主さんは特に注意をし、事故が起こらないように気をつけてあげましょう。
飼い主にできる対策
では、前述で見てきた危険な事故を防ぐためには飼い主がどのような対策をとれば良いのでしょうか?例として、
- お風呂場に入れなくする
- 入浴後は水を貯めたままにしない
- 給湯の時はバスタブに必ずフタをする
- 石鹸など誤飲しそうなものは高い位置に置く
などの工夫をすると良いでしょう。
1番良いのは、物理的にお風呂場に入れなくしてしまうことです。お風呂場のドアをしっかり閉めたり、柵を設置するなどの愛犬が入れないような工夫をしましょう。
しかし、お風呂場をワンちゃんのトイレに利用している家庭などは、お風呂場に入れなくすることは難しいですよね。その場合は、給湯中は必ずフタをする、石鹸やスポンジなど誤飲しそうなものは犬の届かない所に置く、などの対策を取りましょう。
犬が溺れてしまった時の対処法
では、万が一、愛犬がお風呂場で溺れてしまったり、熱いお湯で火傷を負ってしまった場合にどう対処すればよいのでしょうか?具体的に対処法をみていきましょう。
犬が浴槽で溺れてしまった時の対処法
愛犬がバスタブの中で溺れているのを発見した場合、
①すぐに拾い上げる
②後ろ足を掴み、頭を下にして軽く揺らす(10秒程度)
③気道内の水を吐き出せられればOK
水を吐き出せない場合や、体も冷たく反応がない場合はすぐに動物病院に連絡をして指示を仰ぎましょう。
また、溺れていて呼吸がない場合『緊急時の人工呼吸の方法』も知っておくと役に立つので参考として載せておきます。ただし、自分で出来そうにない場合や自信がない時は無理にやってみようとせず、すぐに動物病院に連れて行きましょう。
※緊急時の人工呼吸の方法
①大きな声で名前を呼び、意識があるか確認する(体を強く揺さぶったりしてはいけない)
②体の左が上になるように寝かせる(心臓が左にあるため負担が少なくするため)
③首をまっすぐにして舌を軽く伸ばし、気道を確保する
④ここで自発呼吸がない場合、手で犬の口を閉じ、犬の鼻を咥えて息を吹き込む(2〜3秒吹き込む→5秒待つ、を繰り返す)
⑤呼吸が戻るまで④を繰り返す
熱いお湯に浸かって火傷を負ってしまった時の対処法
沸かしたての熱いお湯の中に入ってしまった場合、火傷を負っている可能性があります。
その場合は、
①冷たいシャワーなどで全身をよく冷やす
②濡れたバスタオルでくるんで動物病院へ運ぶ
犬は皮膚が毛で覆われているので、一見大丈夫そうでも火傷を負っていることがあります。数日後に異変に気付くこともあるので、自己判断をせずに、火傷をした時点ですぐに動物病院で診てもらいましょう。
まとめ
- お風呂場の危険性
- 特に注意すべき犬種
- 飼い主ができる対策
- 溺れてしまった時の対処法
を具体的に見てきました。
お風呂場は危険が潜んでいること、対策や対処法はインプットできたでしょうか?いざという時、対処法を知っているか知っていないかで、落ち着いて行動できるかに差が出てくると思います。
まずは事故を未然に防ぐことが1番なので、愛犬がお風呂場に入らないように、飼い主さんが工夫するところから始めてみましょう!
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40代 女性 ポンタ