犬の換毛期に役立つとされる「ファーミネーター」の落とし穴

犬の換毛期に役立つとされる「ファーミネーター」の落とし穴

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人間から見たら、夏は暑そうなわんちゃんの密集したもふもふの毛。まるで断熱材のようにわんちゃんの体を守っているその毛は年に2回換毛期を迎えます。驚くほど毛が取れると愛犬家の間で話題の「ファーミネーター」、実はそこにはある落とし穴が。犬の換毛の仕組みをよく知って、ファーミネーターの使い方を見直してみましょう。

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ファーミネーターって何?

ファーミネーターで手入れされる犬

どんな道具なの?

ペットの抜け毛対策に役立つ、抜け毛や死毛を絡め取るステンレスの刃のついた道具のことです。
ペットの毛の長さに応じて刃(ブレード)の長さを選べるようになっていて、ブラッシングするように使うとごっそり毛が取れるという仕組みになっています。

これをするとおうちのお掃除が格段に楽になりますし、毛球症(毛づくろいの時に飲み込んでしまった毛を吐き出せなくなる病気)対策にもなるということで、世界中のペット愛好家や獣医師、トリマーに愛用されています。

なぜごっそりとれるの?

ファーミネーターはオーバーコート(上毛)を残し、抜けたアンダーコートや死毛を取り除きます。
ですが、実はファーミネーターの細かい刃はまだ抜け落ちていないアンダーコートまでも取ってしまうため、取れる毛量がスリッカーブラシなどとは比べ物にならないくらいごっそりなんです。

ファーミネーターの落とし穴とは!

抜け毛とファーミネーター

犬の換毛の仕組み

犬の毛は雨や泥から皮膚を保護する硬いオーバーコート(上毛)と体温調節をするアンダーコート(下毛)の2種類があります。毎年春と秋にくる換毛期にその量を調節させていくことで、夏は涼しく、冬は暖かく過ごせる仕組みになっています。この時期はどの家も抜け毛がいっぱいでお掃除が大変なんですよね!

換毛は一気に起きるわけではない

換毛は1か月くらいかけて行われます。それも全身一気に毛が抜けていくのではなく、体の部位による順番がちゃんとあるんです。ファーミネーターを使用する際にはこのことを知っておかねばならない、というくらい重要です。

私たちがお風呂に入る時のことを思い浮かべてみてください。
湯船に入る前に手足、腰、そして最後に心臓に近い上半身の順でかけ湯をしますね?そうでないと急激な温度変化に心臓がびっくりしてしまいます。
それと同じように、わんちゃんも外部の気候変化に徐々に身体を慣らすため、心臓に近い部分の毛ほど最後まで脱毛せず残るようになっています。足や腰、おしり周りなど心臓から遠い部分から徐々に抜けていき、次に胴回り、おなか周りと続き、最後に首や胸まわりの心臓に近い毛が抜けて換毛期完了です。

ではお手入れはどうすればいいの? 

一気に全身の毛を落としてはだめ!抜け落ちていない毛を無理に抜いてしまうことは体温調節の妨げになってしまう可能性があるからです。
「自然に抜け落ちる=もう不要な毛」ということですから、本当ならばそれを待つべきなのです。そしてその不要になった毛だけをスリッカーや獣毛ブラシで取り除いてあげるのが本来ならば換毛期の正しいブラッシングなのです。

しかし犬アレルギーをお持ちの方などもいらっしゃるでしょうから、どうしてもファーミネーターを使いたい場合は最初からファーミネーターでブラッシングするのではなく、長毛種だったらコームやスリッカー、短毛種だったら獣毛ブラシでまずはその部分の換毛が始まっているか見極めましょう。
そして換毛が始まっている部分だけにファーミネーターを使うようにすれば、必要な毛まで抜いてしまうことはないでしょう。

サマーカットも要注意!

サマーカットされている犬

サマーカットって?

被毛をすいたり、毛を短くしたり、刈り取ったりといった方法により、夏に犬の毛を処理することをサマーカットといいます。まるで亜熱帯のような日本の夏は湿気もひどいですし、気分を変えるためにも夏はサマーカットにしてみようかな、という方も多いかと思います。
もちろん安心できるトリマーさんにお願いすれば可愛くカットしてもらえると思いますが、いわゆる「季節の先取り」はしない方がいいようです。

季節の先取りはなぜ危険?

動物の毛は年に2回の換毛期で夏毛と冬毛をサイクルしていますが、ペットとして飼われているわんちゃんはこのサイクルが乱れることがあります。エアコンなどで室温が保たれた室内で生活していると、当然ながら「きっかりと換毛期が始まり、そして終わる」とはいきません。

そこで夏毛に換毛がまだ完了していない早い時期にサマーカットをしてしまうと、どうなるでしょうか。
まだ抜け切らない冬毛が残ったまま毛だけが短くなり、わんちゃんが涼しく感じることになります。すると、体の換毛を司る皮膚センサーが「あれ?まだ涼しい季節なのかな?」と感じ、換毛をストップしてしまう可能性があるのです。結果、正しい換毛のプロセスが終わらず、本来抜け落ちるべき冬毛が残ってしまうことが考えられます。

サマーカットは十分暖かく、いえ、暑さを感じる季節になってから行うものであり、ファッションのように春先に夏を先取りしてサマーカットするのは「それダメ!」なんですよ。

まとめ

ブラシと抜け毛

  • 換毛は心臓に遠い部位から始まり心臓に近い部位で終わるため、ファーミネーターがいくら優秀だからと言って一気に全身の毛を抜くのはやめましょう
  • 冬毛が抜けきらないうちにサマーカットをすると換毛がきちんと終了できないので、サマーカットにする場合は十分気温が上がってからにすること

この2点を頭に入れてわんちゃんの衣替えを上手にサポートして、愛犬家上級者になりましょうね!

ユーザーのコメント

  • 投稿者

    50代以上 女性 モコと松

    店員が5人もいる近くのトリーマでは夏冬関係なしにサマーカットやってくれます。この話はしらなかったです。シーズの目の下の毛が伸びて目の中に入るのを防ぎたいのですが、左目下の毛だけが上に向かって伸びてくるので悩んでいます。今は両目の下だけを切らないで伸ばしています。変な顔になりました。前がまともに見えないと思います。特に真下は見えないですね。
  • 投稿者

    40代 男性 Hiro

    犬種によっては抜け毛の季節が大変な子もいますが、便利な道具があるからと言って頼るのもどうかなと思います。
    サマーカットで一時期だけ短くしてしまうのは分かりますが毛が抜けて嫌だからと言って全身バリカンしてる人もいますがじゃあ何故犬を飼ったんだろうと疑問に思います。
  • 投稿者

    女性 匿名

    サマーカットってトリマーさんでも無知な方が多い。犬の皮膚は人と比べられないくらい敏感です。弱いと言ってもいい。「人が暑いから毛で覆われているワンちゃんはもっと暑いだろうから可哀想。サマーカットしないんですか?」ってトリマーさんいるけど、ただでさえ長毛種の皮膚は、紫外線に弱いんですよ。サマーカットなんかしたら最悪皮膚ガンになる子もいますよ。トリマーさん。犬はファッションの一部ではありませんよ。勉強不足なトリマーが、命を粗末にする飼い主を増やしている側面ありませんか?正に愛玩化の促進です。命の大切さを勉強してください。
  • 投稿者

    30代 女性 ケーキ

    抜け毛の多い犬はたしかに室内で飼っていると掃除がたいへんなので、先に処理してしまいたい気持ちはわかります。
    今飼っている犬は抜け毛がほとんどない犬種なのですが、以前飼育していた犬は抜け毛の時期には大きなわたぼこり(毛玉)が毎日あちこちに落ちていました。
    現在お世話になっているトリミングサロンでは、基本的にサマーカットは受け付けていないかわったお店です。
    トリマーさんのポリシーらしいのですが、犬は見た目ほど暑くないと豪語しています。そもそも犬は夏場人間よりも涼しいところで過ごしているだろ、というのがそのトリマーさんの意見です。
    犬の散歩をしていると、地肌が透けそうなほどバリカンをいれられているワンちゃんを見かけますが、暑さ対策というよりは、トリミングに3カ月に1回、半年に1回とかしか出さないようにするためなんだとか。
    犬と一緒に生活する上では、抜け毛対策は課題ですが、両者折り合いの付くところでお互いガマンしながらというのがいいのかもしれません。
  • 投稿者

    女性 桜茶

    ファーミネーターは検討したことがあります。ですがこちらの商品、ダブルコート向けの商品のようで、シングルコートの愛犬シーズーには使えないことが判明。残念です。

    口コミなどでよく見たデメリットは、やりすぎてハゲたというコメントですね。面白いように毛が取れるのでついつい夢中になってやりすぎてしまうとか。夏の換毛期に使用することが多いと思われますが、あまり短くしたり必要以上に毛を抜いてしまうと、夏の強い紫外線から皮膚を守れなくなってしまいます。返って熱中症の危険度を高めてしまう結果になりかねません。
    次いで、毛づやがなくなってしまったというコメントもよく目にしました。思えば金属の刃で毛を梳くわけですから、毛の表面に負担をかけてしまうこともあるのでしょうね。
    便利な道具ですが、やりすぎは良くないようです。
  • 投稿者

    30代 女性 nico

    そうそう、サマーカットってすっきりしてていいなぁなんてほかの子がやっているのを見て思っていたんですが、このサイトの記事で皮膚にとってはあまりよくないというのを知りました。やっぱり動物の体って、きちんと理由があってそのような状態になっているのだから(毛が豊かな分、皮膚が弱いとか)、人間の都合で不自然な状態にしてはいけないんだなということを学ばせてもらいました。記事で紹介されているファーミネーターも、お友達に教えてもらったんですが、ものすごく抜けるというのに少し不安を感じて調べたらやはりやりすぎてハゲてしまったという口コミとかもあって、今のところ躊躇してしまっているところです。スリッカーでも十分なのかなぁ?犬種的にトリミングに出していないのでケアについてはとても悩みます。
  • 投稿者

    女性 コロ

    体温調整ができなくなってくるシニア犬に使うと、ごっそり毛が抜けすぎて体温調節が上手くできず体調を崩してしまうことがあると聞きました。
    抜け毛が気になるのは同じ飼い主としてわかるのですが、愛犬の年齢や健康状態を見ながら控えめに使うことが大事なんじゃないかなと思います。
  • 投稿者

    女性 もなか

    ロングコートの猫用にファー三ネーターを買ったところ、なんでこれまで使わなかったんだ!というくらい、抜け毛が取れる取れる。普通のスリッカーブラシに戻れないほどです。
    でもやりすぎはNGだったんですね。気を付けます。
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