シーズーの皮膚病について ~原因や症状、治療と予防~

シーズーの皮膚病について ~原因や症状、治療と予防~

シーズーは皮膚病にかかりやすい犬種として知られています。しかし、どうしてシーズーは皮膚病にかかりやすいのでしょうか。どのような症状が発症するのでしょうか。今回はシーズーの皮膚病の原因と症状だけでなく、治療法や予防法も併せて解説していきます。

はてな
Pocket
お気に入り登録
SupervisorImage

記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

シーズーの皮膚病の治療について

治療中のシーズー

シーズーが何らかの皮膚病を発症した場合、まずは動物病院に行って診察してもらいましょう。一般的にマラセチア性皮膚炎はシーズーに多い皮膚病ですが、内臓疾患やアレルギーなどの一症状として症状が肌に表れている可能性も考えられます。何か深刻な病気を患っている可能性だってあるでしょう。

「シーズーの皮膚病だからマラセチア性皮膚炎である」と素人判断で決めつけず、まずは専門家である獣医師に原因と病名を特定してもらうことが、皮膚病治療の第一歩なのです。そしてもしもマラセチア性皮膚炎であった場合は、マラセチアは酵母型真菌なので抗真菌剤を服用することが治療法となります。

更に週2~3回程度のシャンプーを継続することも必要になるでしょう。マラセチア性皮膚炎はすぐに治るものではなく、梅雨や夏、暖房を使用する冬に発症しやすいので、ある程度長期かつ繰り返しの治療が必要になることを知っておくとよいでしょう。通院とシャンプーを繰り返す地道な治療が必要なのです。

シーズーの皮膚病の予防について

ソファの上でくつろいでいるシーズー

シーズーの皮膚病を予防するには、やはりシーズーの体に適した環境で飼育することが一番です。梅雨~夏の日本は気候的に高温多湿になります。 人間ですら熱中症になる人が続出する環境ですので、寒冷地原産の犬種であるシーズーにはあまり適していない地域となります。

そのような地域では、夏場にあまり外に出さないことが皮膚病の予防になるでしょう。なるべく冷房の効いた室内で飼育するようにしましょう。だからといってずっと室内に閉じ込めておくのは健康によくありません。

ストレスにより皮膚病以外の疾患を発病する可能性もあります。ゆえに、気温の低い夜や朝方に散歩に連れてゆくのが良いでしょう。緑の多い湖畔の公園など、なるべく涼しい場所で、ゆっくりと散歩するのがおすすめです。

それでもシーズーにとっては猛暑の中の散歩ですし、日中に外出できないとストレスになるかもしれません。帰宅後は皮膚の清潔を維持するために、こまめに体を洗ったり、可能であれば週末などに避暑地へ連れて行ってあげたりなど、ケアをする必要があります。

ちなみにシャンプーをする場合、洗浄力の強すぎるシャンプーだと逆効果になることもあります。皮脂を根こそぎ落としてしまうと、それを補うために更に過剰な皮脂が分泌されてしまうこともあるからです。シャンプーを選ぶ際も獣医師と相談するのがおすすめです。

シーズーの皮膚病の原因

首を傾げているシーズー

どうしてシーズーは皮膚病にかかりやすい犬種とされているのでしょうか?「シーズーは日本の気候と相性が悪いため」という可能性が高いでしょう。シーズーという犬種そのものが皮膚病にかかりやすい体質であることも否定できませんが、日本の温暖な地域の気候が、寒冷地原産のシーズーにとって皮膚病を引き起こしやすい環境であることは原因の一つになるでしょう。

シーズーとはそもそも、チベットなど高原の寒冷地を原産とする犬種です。それゆえに、寒さや乾燥に強い体質に進化しています。長い体毛が愛らしいと、ペットとして人気を博しているシーズーですが、これは単なる飾りではありません。外気に体温を奪われないため、つまり寒さ対策のために進化した結果なのです。

それだけではありません。シーズーは他の犬種よりも皮脂腺からの油分の分泌量が多い体質になっています。これも乾燥によって水分を奪われないために進化した結果なのです。しかし日本でシーズーを飼育する場合、この肌の特性が問題になってきます。

日本はチベットのような高原の寒冷地は少ないですよね。北海道や一部の山間部を除けば、むしろ温暖で多湿な気候の地域がほとんどです。そのような高温多湿の環境だと、乾燥対策にそこまで大量の油分は必要ありません。必要ないどころか、雑菌の温床となってしまいます。それゆえに日本ではシーズーの皮膚病が多いのです。

シーズーはマラセチア性皮膚炎が多い

真菌性皮膚病イメージ

日本でシーズーが皮膚病になりやすいのは、肌の皮脂腺から分泌された油分に雑菌が繁殖しやすいためです。ゆえに、日本にいるシーズーで皮膚病にかかっているほとんどが、「マラセチア性皮膚炎」となっています。

マラセチア性皮膚炎とは、真菌の一種であるマラセチアが原因になる日羽円です。マラセチアはシーズーだけではなく全ての犬の皮膚の常在菌です。常在していても問題ないマラセチアの数を超えてしまった時に皮膚炎を引き起こしてしまいます。

もちろん真菌性皮膚炎はあくまでもシーズーがかかりやすい皮膚病の一種なので、シーズーが皮膚病になったから必ずしも真菌性皮膚炎であるとは断定できません。しかし、まず疑うべき皮膚病であることは確かでしょう。具体的な症状としては、以下のようなものがあげられます。

  • 肌が赤くなる
  • 黒くごわごわしている
  • 匂いとべたつきがある
  • フケが出る

これらの症状が、耳や脇、内またといった部分に出た場合、高確率でマラセチア性皮膚炎を発症しているのです。

シーズーの皮膚病に関するまとめ

シーズーの後ろ姿

シーズーの皮膚病を予防する上で大切なのは、シーズーにとって日本は暑い国であるということを忘れないことなのです。シーズーの原産国は寒く、湿度が低い環境です。その環境を再現することは難しいですが、皮膚の症状が悪化する「梅雨~夏、暖房が入る時期の冬」にはこまめに皮膚のコンディションをチェックし快適に過ごせるように工夫してあげましょう。

▼シーズーについて詳しく知りたい方はこちら

はてな
Pocket

ユーザーのコメント

  • 投稿者

    女性 ここにゃん

    我が家の愛犬(シーズー 享年18才)も、10才頃から「皮膚炎」に悩まされました。

    カレとの出会いは「ペットショップ」。 愛犬家の方たちがよく口にされるように「目と目があって、、運命的な出会い!」的なモノを感じ、シーズーという犬種の「性格」や「体質」や「かかりやすい病気」など 何も聞かずに、何も考えずに いきなり(?)家族として迎えました。 生後3ヶ月のコにしては とても小さく、店長さんに「小っちゃ過ぎて長生きできないかも、、コッチのコにしたら?」と言われたほど。 ですが、10才まで病気ひとつしたことがない とても育てやすいコでした。

    「シーズーは、チベットなど高原の寒冷地を原産とする犬種 で 他の犬種よりも皮脂腺からの油分の分泌量が多い体質」「肌の皮脂腺から分泌された油分に雑菌が繁殖しやすいため、、」

    そぅいぅことか、、ダカラ「体臭」が、、、始めて知りました (+_+) 。

    我が家の愛犬は、今までの食べ物とか生活環境などの育ちの積み重ねによる「アトピー性皮膚炎」と診断されました。小さな飲み薬を一日3回、、フードはアレルギーに対応した療養食に替え、シャンプーは悪化させるのが怖くて、専門のトリマーさんに 低刺激の薬用シャンプー(マイシャンプー)を持参してお願いしていました。 カットは 年中 サマーカットに近い状態、、本記事では寒さに強い体質とされていますが、冬は「服」を着せていました。 また、タレ耳なので毛の重さによるムレを軽減させるために 耳の形にあわせて 5㎜位の毛を残し グルリとカット。 上の方は、段カットにしてもらい、ホントに最小限の毛の重量?にしてもらっていました。

    初めの頃は本当にツラそうでしたが、お医者さんやトリマーさんのおかげで、晩年はほぼ気にならないくらいまでになり、とても ありがたく助かりました。

    本記事の「皮膚病」に限らず「すべての病気」に共通して言えることだと思うのですが、人も動物も「食べたモノ」で「身体」は作られます。
    最大の予防は、幼少期からの食べ物。 添加物や加工品には注意が必要だと強く思います!
  • 投稿者

    30代 女性 MM

    シーズーを飼い始めて12年になりますが、皮膚のトラブルには常に気を遣っています。シーズーはとても飼いやすいワンちゃんと言われていますが、皮膚トラブルを起こすと根気よく治療と向き合うことになってしまうからです。

    我が家では元々涼しい気候の国が原産の犬種ですから、夏は24時間冷やし過ぎない程度に冷房をかけて、冬は暑くなり過ぎないように気をつけています。
    また、日本の気候はチベットから比べると暑いので、年中サマーカットにし(冬はさすがに寒いのでお洋服を着せていますが)、定期的なブラッシングや、トリミングサロンでは化学合成品不使用の植物由来のオーガニックシャンプーを使ってもらったり、マイクロバブルでシャンプー無しで汚れを流してもらったりもしています。
    また、フードやおやつも皮膚に良いものを選んでいます。

    とはいえ個々の体質は異なるのでたまたまウチの子には耐性があっただけなのかもしれませんし、前述のように気を遣ってきた事が影響してかはっきりとは分かりませんが、幸いにも大きなトラブルは起きていません。

    シーズーに限らずですが、やはり飼う前にその犬種の特性をきちんと知って、それでもきちんと受け入れられる余裕があるのか?も含めて飼い主がきちんと判断しないといけないと思いました。
  • 投稿者

    20代 女性 あめたま

    我が家ではシーズーではありませんが、ロングコートチワワを飼育しています。

    私はチワワを重い皮膚炎にさせてしまった事があり、ケアや掃除には気を配っていますが、シーズーは私がしてる以上のメンテナンスが必要なのだなと本記事を読んで感じられました。

    そもそもシーズーと日本の気候の相性が悪いという事で飼い主にとって出来るメンテナンスやケア方法は限られると思われます。


    したがって、シーズーの皮膚のケアで最も重要な点は定期的に獣医に皮膚の状態をチェックしてもらう事だと考えられます。

    トリマーでも犬の知識は豊富にあるとは思いますが、皮膚が特別弱い犬種である以上、その場ですぐに医療行為を処置出来る獣医に見せた方が確実です。

    よって、シーズーの肌を守るためには日頃のメンテナンスやケアは勿論ですが、信頼出来る獣医に定期的に診てもらう事が重要です。
  • 投稿者

    女性 ふうた

    うちの犬はシーズーではありませんが、毎年春先の湿度が高くなる時期に皮膚や内耳になんらかのトラブルを起こします。皮膚の炎症も、耳の炎症も、かゆみを伴う症状なので犬はとてもつらそうです。でも引っ掻かれては治るもんも治らないからと、エリザベスカラーをしないといけなく、見ていてとてもかわいそう。かゆみ止めのお薬を頂いて飲ませていますが、3,4日は犬がかゆさに襲われて狂いそうになっている姿に胸が痛くなります。炎症を起こすと毛も抜けたり処置のため刈ったりしないといけないため、傷が治って毛も元通りになるまでには夏が終わる頃なんてことも。皮膚疾患は想像以上に治療が長引くことがあるので、なんにしても早く発見してあげることが一番だと思います。
  • 投稿者

    30代 女性 すまいる

    うちは、シーズー(保護犬)と柴ミックスがいます。
    どちらかと言えば、ミックスの方が、季節性のアレルギーだの、食物性だのアレルギー持ちです。
    シーズーは、珍しく皮膚に関する病は1度も患っておりません。
    そもそも長毛種は、その皮膚を守るためだったり、目を守るためだったり……毛が伸びる意味があるはずです。それを夏だからとサマーカットで全バリにし、元々弱い皮膚を傷つけ、マラセチア感染など起こしてしまうのではないでしょうか?

    うちの子は、保護された時、2月の寒い時期にツルンツルンに毛を刈られていました。

    皮膚以上などなかったので、シーズーらしく、それなりに毛を伸ばし、夏もペットカット程度で乗り越えてます。
    でも、今まで皮膚に異常を来たしたことはありません。長毛種が毛が伸びる理由、皮膚を守るため!そんな理由もあること理解を広めてほしいですね。







はてな
Pocket
この記事を読んだあなたにおすすめ
合わせて読みたい

あなたが知っている情報をぜひ教えてください!

※他の飼い主さんの参考になるよう、この記事のテーマに沿った書き込みをお願いいたします。

年齢を選択
性別を選択
写真を付ける
書き込みに関する注意点
この書き込み機能は「他の犬の飼い主さんの為にもなる情報や体験談等をみんなで共有し、犬と人の生活をより豊かにしていく」ために作られた機能です。従って、下記の内容にあたる悪質と捉えられる文章を投稿した際は、投稿の削除や該当する箇所の削除、又はブロック処理をさせていただきます。予めご了承の上、節度ある書き込みをお願い致します。

・過度と捉えられる批判的な書き込み
・誹謗中傷にあたる過度な書き込み
・ライター個人を誹謗中傷するような書き込み
・荒らし行為
・宣伝行為
・その他悪質と捉えられる全ての行為

※android版アプリは画像の投稿に対応しておりません。