散歩中に犬が臭いを嗅ぐのは危険なの？ルールを決めて問題を回避しよう

散歩中に臭いを嗅ぎすぎるのは良いの？悪いの？

どうして臭いを嗅ぐの？

犬が散歩中に臭いを嗅ぐのは、気になる臭いの情報を収集しているからです。
犬は本能として臭いを嗅ぐことで色々な判断をしていて、例えば他の犬がしたおしっこの臭いから、どんな犬なのかという情報が分かるといわれています。
人間で言うと、新聞を読んだりネットで検索して調べているような状況なので、犬にとって臭いを嗅ぐと言うのは、気になることを知ってすっきりするとても楽しいことと言えます。

臭いを嗅ぎすぎると発生する3つの問題点

犬は臭いを嗅ぐのが好きな動物だからと、散歩中ずっとどんな場所でも嗅ぎ続けさせたり、犬が嗅ぐために飼い主さんがずっと待っていたりしませんか？
でもこれをやりすぎるのは良いとは言えません。
臭いを嗅がせ続けてていると、犬にとってもまた飼い主さんにとっても良くない状況になり、悲しい思いをするかもしれませんよ。

そんな過剰な臭い嗅ぎで起こってしまう問題点を3つご紹介します。

飼い主の言う事を聞かなくなる

臭いを嗅がせてあげているのだから主導権は自分が握っていると思いがちですが、実は好きな場所を好きなだけ嗅げるということは、散歩の主導権は犬が握っているということになります。
そのため飼い主さんが「帰ろう」とか「そっちに行ってはダメ」と指示をしても、全く言う事を聞かない状況を作り出してしまうことも。
つまり、散歩中の主従関係が逆転してしまう恐れがあるということです。

拾い食いの危険性

臭いを嗅いでいるだけだろうと目を離していると、落ちている物を拾い食いしているかもしれません。
臭いを嗅ぐために鼻を近づけたその拍子にパクッと食べてしまうことがざらにあるんです。
落ちている物でまだ安全と思える物なら良いですが、どんな危険な物を口にしたのかが分からなければ、最悪生死にかかわる状況になります。
特に畑の近くは農薬を散布していたり、空き地などでも除草剤を散布している場合があるので、鼻を突っ込んだりなめたりしたら非常に危険です。

実際に私が愛犬を獣医に連れて行ったとき、あとから運ばれてきたアラスカンマラミュートは、田んぼの近くの水をなめてしまったようで、運ばれてきたときにはもう手遅れでした。
そういう悲しい出来事はもう2度と起こってほしくはないですよね。

マーキングを誘発する

他の犬のおしっこを嗅ぎ続けているとマーキングしたくなり、あらゆる場所でマーキングをするクセがついてしまいます。
特に雄犬は縄張り意識が強いのでマーキングのクセがついてしまうと、他の犬のおしっこの臭いを感じるとマーキングするという困った状況になります。

臭いの嗅ぎすぎを緩和させるルール

愛犬との楽しい散歩をするために、臭いの嗅ぎすぎを少しずつ緩和していきましょう。
このようにした方が良いという例を3つご紹介します。

散歩中は愛犬と目を合わす

臭いを嗅ぐのは犬にとって自然で楽しい事なので、『絶対嗅いではダメ！』では犬にストレスを与えてしまうばかりで解決にはなりません。
まずは普段から愛犬の名前を呼んで、飼い主さんの方を見たら目を合わせるようにしましょう。
そうすれば散歩中に臭いを嗅いでいても、名前を呼べば目を合わせてくれてようになります。
目を合わせてくれた時は、思い切り褒めてあげましょう。
褒められると嬉しくて、名前を呼ばれるたびに関心は飼い主さんに向きます。
それを繰り返しているうちに臭いを嗅ぐ行動は減っていきます。

どうしても目を合わせてくれない子には、おやつで気を引きましょう。
名前を呼んでおやつをあげる時に目を合わすのを繰り返していれば、おやつをあげなくても目を合わせてくれるようになります。

嗅いで良い場所、悪い場所は飼い主が決める

草が生い茂っている場所に鼻先を突っ込んでいても、その先に何があるのか確認しづらいですよね？
また上記にも記した田んぼや空き地は危険な場所ですので、主導権は飼い主にあるんだという意味も含めて、この場所なら安全と思う場所だけ嗅がせてあげましょう。
飼い主さんが上から見て何を嗅いでいるのか分かりやすい場所がいいですね。

マーキングを止めさせるのは

マーキングはクセになると、どんな場所でも行うようになり、周りの方の迷惑になるような困った状況になるかもしれません。
例えば、店先や他人の家の玄関先や植木などにしてしまうと、お店の人や住民とトラブルになる可能性もありますので、止めたほうがいいですよね？

マーキングの場合も、してほしくない場所で臭いを嗅ぎだしたら、名前を呼んで目を合わせて「もう行くよ」と声をかけてあげましょう。
マーキングは他の犬のおしっこの臭いを嗅ぐことでしてしまうので、止めさせるのは臭いを嗅がせないのが一番良い方法です。

散歩は運動やおしっこをさせるだけのものではありません。
犬にとっては楽しいことであり、また、飼い主さんとコミュニケーションをとれる大切な時間でもあります。
お互いに目を合わせて、大切な時間を大事にしてお散歩を楽しんでくださいね。