柴犬を多頭飼いするときのコツは?注意点やメリット、適性について

柴犬を多頭飼いするときのコツは?注意点やメリット、適性について

「多頭飼い」とは、同時に複数の犬を飼うことです。柴犬を飼い始めるとその生活が楽しくて、「もう1頭いたら、生活がさらに楽しくなるのでは?」と、考える飼い主さんは多いのではないでしょうか。わが家も然り。では、柴犬を多頭飼いするうえでのメリットやコツとは?

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柴犬を多頭飼いするときのコツや注意点

雪上を走り回る柴犬

  • ボスは飼い主であるということを徹底してしつける
  • どんな場合でも先住犬を優先させる
  • 犬同士のケンカはむやみに止めない
  • ケージは1頭ずつ分ける
  • 性別の組み合わせを考慮する

ボスは飼い主であるということを徹底してしつける

しつけ中の柴犬

1頭飼いでも多頭飼いでも、愛犬にとって飼い主がボスであることに変わりはありません。ボスである飼い主とそれぞれの犬たちとの間に1対1で主従関係を徹底し、コミュニケーションを十分にとっておくことが、多頭飼いによるトラブルの回避につながります。

しつけやトレーニングを行う時は多頭飼いであっても、まずは1頭ずつ行うようにすると、その関係はできやすくなります。それにより、確実にコントロールしやすくなると考えられています。1頭ずつでコントロールできない場合は、複数等まとめてのコントロールは非常にむずかしいと思います。

どんな場合でも先住犬を優先させる

抱っこされている柴犬

後輩犬を迎え入れて多頭飼いをはじめると、飼い主が後輩犬ばかりに気を取られてしまうことがあります。そうした場合、先住犬は孤立してしまいます。特に上下関係を重んじる柴犬は混乱してしまい、多頭飼いが大きなストレスになってしまいます。

そして、そのストレスが問題行動へとつながる可能性があります。そうならないために、飼い主は「飼い主>先住犬>後輩犬」の関係を崩さず、食事や散歩などの順番を「先住犬優先」にすることが必要になります。

犬同士のケンカはむやみに止めない

お手をしている柴犬

多頭飼いの中で飼い主がボスであることが絶対であり、飼い主が意識して先住犬を優先にするというのは大切なことです。ですが、犬同士の上下関係=順位は犬同士が決めます。ですから、犬同士の距離を縮めるためにも飼い主は間に入らずに、犬同士だけで過ごす時間と空間を与えると良いでしょう。

そのときケンカになる場合もあるかもしれませんが、それは犬同士の順位を確認する大切な行為です。ですので、大けがにつながるようなひどいケンカではない限り、飼い主は止めに入らずに見守りましょう。

ケージは1頭ずつ分ける

身を乗り出している柴犬

犬にとってケージは誰にも邪魔されてはいけいない休息の場所なので、多頭飼いであっても頭数分用意するのが理想的です。柴犬は基本的に独立心の強いタイプの犬種なので、特に自分だけの時間を大切にします。その休息時間とパーソナルスペースをしっかりと用意してストレスが溜まらないように配慮することが必要となります。

性別の組み合わせを考慮する

白と黒の柴犬

多頭飼いをする場合、性別の組み合わせに考慮が必要です。一般的にベストな組み合わせは、【雄×雌】だとされています。次に、【雌×雌】。【雄×雄】の組み合わせは、ケンカが激しくなる可能性が高いので要注意です。

特に柴犬の雄同士では、相性が合わないとかなり激しい争いになるため十分に考慮しましょう。ベストとされる【雄×雌】の組み合わせは、繁殖の可能性が出てきますので、繁殖を望まない場合は、避妊・去勢手術が必要となります。

柴犬を多頭飼いするメリットやデメリット

多頭飼いのメリット

走り回る2頭の柴犬

  • 飼い主の不在時、犬同士で遊ぶため寂しくない
  • 先住犬が後輩犬の手本となり、生活上のルールを教えてくれるため、飼い主のしつけの負担が減る
  • 飼い主の過度な甘やかしがなくなり、犬としての社会性が身につく
  • 生活が賑やかになり、飼い主にとって癒しの存在が増える

飼い主の不在時に犬が寂しい思いをしないで済むというのは魅力ですね。柴犬は独立心が強い性格とはいえ、やはり1頭きりでの留守番には寂しさやストレスを感じるはずです。

孤独や不安などか強いストレスを感じると、自分の尻尾を追いかけて噛んだり足先をかじったりという自傷行為に走ることもあるので、多頭飼いではそういった心配もカバーできるでしょう。

実家では柴犬が先住犬でしたが、後輩犬のミックス犬は先住犬を兄のように慕い、先住犬からトイレの場所や遊び方などいろいろなことを学んでいたので、飼い主であった私の両親は後輩犬のしつけは非常に楽なようでした。

犬が1頭のみの場合、飼い主はついつい愛情を注ぎ過ぎてしまい、犬がわがままになりがちです。多頭飼いであれば、飼い主からの愛情過多がなくなり、犬同士で遊んだり、ときにはケンカをしたりしながら、犬としての社会性を身につけることができます。人間が犬に社会性を身につけさせてあげるのは意外と大変なことなので、この利点は大きいですね。

多頭飼いにおける飼い主にとって一番の利点は、生活がさらに賑やかで楽しいものになること。そして、癒しの存在が1頭から複数へ増えるのは飼い主にとってとても幸せなことでしょう。

多頭飼いのデメリット

様子をうかがう柴犬

  • 先住犬がストレスを感じる。
  • 問題行動が増幅することがある。
  • 望まない繁殖をしてしまう可能性がある。
  • 飼育費用の増加。

これまで飼い主の愛情を独占してきた先住犬が、その愛情の一部を後輩犬に取られ、ストレスを感じるのは当然のことでしょう。また、これまで1頭でマイペースにのんびり過ごしていたのに、後輩犬にまとわりつかれ、相手をしなくてはならないことがストレスになる犬もいます。

後輩犬が先住犬からいろいろなことを学び、習得するというのは利点のひとつではあります。ですが、良いことばかりを習得するとは限りません。先住犬の問題行動を後輩犬が真似てしまうこともあります。例えば、先住犬が無駄吠えをする場合、後輩犬もそれを真似て無駄吠えをしてしまい、問題行動が増幅する結果になってしまうのです。

先住犬と後輩犬の性別が一緒でない場合、望まない繁殖をしてしまう可能性があります。そのため繁殖を望まずに多頭飼いをする場合は、性別を統一するか、避妊・去勢手術が必要となります。

犬が増えれば、その分お金もかかります。ワクチン、予防薬などの医療費はもちろん、トリミング代なども2頭なら2倍、3頭なら3倍……と、犬が増えればその分、飼育費用も増えていくのです。多頭飼いしたのはいいけれど、飼育費用が賄いきれずに飼育放棄なんてことは、絶対にあってはなりません。

柴犬は多頭飼いに向いてる?

はしゃぐ2頭の柴犬

個体の性格によるとはいえ、そもそも柴犬は多頭飼いに向いているのでしょうか?

柴犬の性格と特徴

柴犬は縄張り意識が強く、独立心が強いです。わが家の2歳の柴犬も独立心が強いのか、四六時中家族にべったり……ということはなく、付かず離れずの距離でいることが多いです。

また柴犬は、上下関係を重んじると犬種とも言われています。相手を「ボス」と認識すれば忠実で従順に行動しますが、自分より下と認識した場合は言うことを聞かず、わがままに振る舞う傾向があります。

そして、運動量が多く活発なのも柴犬の特徴です。

柴犬の多頭飼いへの適性度

性格や特徴から見ると、柴犬は多頭飼いへの適性度はあまり高くはないようです。しかし、柴犬の性格や特徴を踏まえ、多頭飼いする場合の利点と欠点、注意点やコツをしっかり把握していれば、多頭飼いも可能です。実際にわたしの実家では、雄の柴犬と雌のミックス犬を室内で一緒に飼っていました。

柴犬の多頭飼いに関するまとめ

2頭の子犬

性格や特徴から見ると、多頭飼いへの適性度は高いとは言えない柴犬ですが、不可能なわけではありません。多頭飼いの利点・欠点、注意点やコツをしっかり把握したうえで万全の準備をし、新しい犬を迎え入れましょう。多頭飼いをすると飼い主は、お世話などの負担も増えますが、それ以上に楽しさや幸福感が増すはずです。

▼柴犬について詳しく知りたい方はこちら

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柴犬は日本犬を代表する犬種ですが、近年では日本だけではなく、世界各国から注目を集めている人気犬種です。柴犬を飼うのが昔からの夢だった!なんていう犬好きも少なくはないはずです。そんな人々を魅了して止まない柴犬について、あなたはどこまで知っていますか?今回は誰もが知っている人気者、柴犬についてみていきましょう。この記事では柴犬の性格から、価格の相場や飼い方・しつけ方法まで、柴犬ついて詳しく解説していきます。

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ユーザーのコメント

  • 投稿者

    40代 女性 まぁろん

    先住犬は常に優先で。
    散歩を面倒臭がらず、
    個々の性格を可能な限り把握し、接するように心掛けています。
    1番は、彼らと過ごす時間を楽しむこと。それに尽きます。
    まぁろんの投稿画像
  • 投稿者

    40代 女性 匿名

    やはり先住犬を最優先にする事では…。
    我が家には同じ年齢の子が 2頭居るので
    更に誕生日が早い子を優先にして、
    ご飯・おやつの順番を決めています。
    後は、ワクチンや予防接種は勿論
    食事や寝具、散歩用品etc…全てが
    頭数分の費用が掛かる為、それなりの
    経済的負担と体力も必要になるので
    家族全員の理解と協力も必要になります。
    先住犬の性格と、飼いたいワンちゃんの
    性格・性質を良く把握した上で、
    増やす事を検討してはどうでしょう。
    匿名の投稿画像
  • 投稿者

    女性 雪姫

    うちは、柴ビーとゴールデンレトリバーがいますが、柴ビーの方が先住犬なので、いつも餌やおやつは柴ビーが先。散歩の時歩くのも先、ドックランでも絶対ゴールデンが勝てるはずなのに負けているので本人(本犬)もわかっているのだと思います❗なので先住犬は優先というかたちで、やっていけば必ず順位はついてくると思います✨
    雪姫の投稿画像
  • 投稿者

    50代以上 女性 ako

    先住犬を1番ですかねー。1番上手く行きますよ。うちのは7歳のミニチュアダックスの女の子とカニヘンダックス4歳女の子がいますが、ヤキモチを焼くので何でも1番にしています。
    akoの投稿画像
  • 投稿者

    50代以上 女性 オッコ

    最近2頭目を飼い始めました。犬種はミニチュアシユナウザーの生後3か月目に成ります。一頭目は同じ犬種で4歳に成ったばかりです。まだ一週間ですが、戸惑いばかりでこれからどの様に接していけばいいのかアドバイス頂けますと有り難いです。
  • 投稿者

    40代 女性 匿名

    あたしも、最初は、うちに来た順で、優先してましたが、犬同士の中で順位争いがあり。。。
    長女➡️三女➡️次女
    と、いう順位になってしまったので、
    あたしは、ワンコ達が決めた順で
    遊んだりご飯をあげたりしてます。
    そうじゃないと、もめる火種になってしまうので。。。
    あと、女の子同士は、陰湿と聞いたことがあるのですが、うちも例に漏れず。。。長女は、ケンカじゃないけど、気にいらない時とか、その子の顔を、後ろ足で蹴り蹴りってします
    匿名の投稿画像
  • 投稿者

    40代 男性 ニコパパ

    多頭飼いをされる場合は、犬種の相性も大切だと思います。可愛いからと、何も考えずにかってしまうと、いろいろな問題にぶつかってしまいます。
    人の価値観をワンちゃん達に押し付けるのではなく、ワンちゃんの価値観、気持ちや思いを尊重して、1匹1匹を可愛がる努力も必要だと思っています。
    トイレなどのスペースは広く取ってあげたほうがトラブルになりにくいと思います。
    我が家は8頭の多頭飼いです。飼い主である人間がまず、責任を持ってマナーも心がけなければならないと思っています。たくさんお散歩やお出かけ、旅行も取り入れて、人もワンちゃんも心豊かにが大切だと思います。
    多頭飼いのコツといいますか、とても大切にしている事があります。
    1匹1匹、もちろん個性があります。どんな事が好きなのか、この子はこんな事が嬉しいんだなとか、思いをたくさん見つけてあげて、キチンと理解をする努力をしています。
    せっかくの多頭飼い、沢山の思い出がつくれます。
    娘、息子達、時には沢山の良き相棒、沢山の幸せが、喜びがそこにはありますよ。
  • 投稿者

    50代以上 女性 匿名

    いつも平等に可愛がるように気をつける
    体が弱いなどの事情がある場合は
    いつも特別にする
    1人ずつちゃんと愛されている満足感を持てるように様子をよく見る
  • 投稿者

    50代以上 女性 匿名

    犬の相性もありますが同年同月生まれの柴犬とチワワを飼ってます。
    柴犬を先に飼い始め2カ月遅れぐらいでチワワを飼い始めました。
    たまにチワワを優先しても柴犬は気にしてないようですがチワワを優先するとチワワの態度がデカい(笑)ので先住犬である柴犬を優先してます。
  • 投稿者

    20代 女性 てちち

    我が家は10匹のチワワ・2匹のMIX。計12匹の大家族です。
    毎日騒がしくやってます‼️
    先住犬を優先。中には犬なのに犬が嫌いな仔も居るので散歩の時くらいはその仔だけで行ってあげてます。
    やっぱり人数分の各種ワクチン・フード・トイレシート、トリミングなど今まで1つで良かった物が倍になるのでお金の面でもちょっと大変にはなりますね
  • 投稿者

    40代 女性 ななのママ

    うちも、柴犬が2匹います。先に、先住犬から、かまってあげます。2匹は、大変だけれど、楽しさ、2倍だし、飼い主の方が、疲れてしまいます。だけれど、2匹いると、疲れている事も忘れてしまいます。毎日、2匹と戦いです。それぞれ、いい子達だし、性格も違いから、その子に、合わせて、付き合っています。
  • 投稿者

    40代 女性 匿名

    我が家は、ハスキーを3頭と一緒に生活しています
    匿名の投稿画像
  • 投稿者

    30代 女性 RICO

    柴犬ではありませんが、多頭飼いをしています。ここで書かれていることは柴犬以外の多頭飼いをする時にも気をつけた方がいいことばかりなので私も復習のつもりでしっかり読ませてもらいました。最初の頃は先住犬を優先するようにしていましたが、先住犬が2頭目を受け入れてからはなるべく『平等』をこころがけています。
  • 投稿者

    30代 女性 匿名

    なかなか良い記事だなぁと思い拝見しました。

    でも、この例は他の犬種にも言えることだと思います。
    うちは、柴ミックスとシーズーの保護犬。どちらも雌です。
    お姉ちゃんは、小さな頃から他の犬と接する機会を設けました。
    シーズーちゃんは、突然やってきた妹分です。
    お姉ちゃんは、そんな子を素直に受け入れてくれました。
    とにかく、何があってもまず、先住犬を優先します。でも、どぉしても後輩を優先する場合は、必ずお姉ちゃんに断りを入れます。

    やっぱり縦社会( 笑 )ちゃんと受け入れてくれますよ。
    たまにすねてる時は、妹分無視で、むちゃくちゃお姉ちゃん可愛がります!
  • 投稿者

    30代 女性 たろう

    柴犬の多頭飼いはブリーダーさんなどの職業の方以外では見かけたことがないですね。中型犬をたくさん飼うとなると大変そうですよね。多頭飼いはわたしも考えたことがありますが知り合いが二匹の性格がどうしても合わずずーっと1匹は1階、2匹目は2階と分けて飼っていると言っていたのを聞いてそこから飼うのを辞めました。相性が合っているか分かって迎えられればいいんですけどね…
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