ペットは「家族の一員」から「社会の一員」へ 本当の意味で”共生する”ための課題

ペットは「家族の一員」から「社会の一員」へ 本当の意味で”共生する”ための課題

多くの犬猫がペットとして飼育されている反面、ペット嫌いな人や近隣住民などとのトラブルも後を絶ちません。家族というだけでなく、人と共生する以上は「社会の一員」という認識も重要なキーワードとなっています。

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浸透してきた「ペットは家族の一員」

女性と犬

”ペットを飼う"のではなく"共生する"と認識され始めている時代

ペットは家族である――。この言葉は、犬などのペットを飼う人たちにとって、もはや当たり前とすら言えるほどのワードとなりました。

昭和の時代、また、それ以前の時代に飼われていた犬は、どちらかというと番犬として飼育されることがほとんどでしたし、「動物愛護」という言葉も、現在ほど広く認識されてはいませんでした。

同じ命ある生き物であっても、ペットはあくまでも"モノ"という扱い方が一般的で、現在のように、飼い主の責任意識というものも希薄な時代もありました。

核家族化や少子高齢化などの社会背景もペット増加の一因

しかし現在、動物愛護という言葉も広く浸透し、核家族化や深刻な少子高齢化といった社会情勢を背景に、ペットから癒しをもらおうと考える人や、家族として共に暮らすという人が増回傾向にあります。

また、ペットとの生活をしやすいように設計された「ペット共生型住宅」の登場も、「ペット=家族」というキーワードを広く世へ周知させる一助となりました。

さらにいえば、大災害時に被災者の心を癒すのにもペットの役割は大きかったようです。
セラピー犬などに代表されるように、ペットには人間の心を癒してくれる不思議なパワーがあることも知られています。

ペットは社会の一員へ

吠えるシェパード

飼い主とペットはお互いを信頼し慈しみ合う関係

ペットが家族の一員であるというのは、もちろん、比喩的な表現です。
実際に、血縁関係などあるわけでもありませんから、"科学的"に見るならば、家族とは呼べないのかもしれません。

しかし、不思議なことに、飼い主と犬には親子間に育まれる感情と同じものが芽生えるということも解明されています。
少なくとも、お互いを信頼し合い、慈しみ合える関係性であり、さらに人間家庭というコミュニティの中に迎え入れられ共生しているという現実を考えれば、ペットは紛れもなく家族の一員だと言えるでしょう。

ひとつの人間家族の一員であるということは、これはつまるところ人間社会の一員であるということになります。
飼い主に対してしつけの重要性なども声高に叫ばれていますが、このしつけというのも、裏を返せば犬が人間社会に適応するためのものであるということはあまり知られていません。

ペットを飼っている人と飼っていない人との意識差をいかに改善させることができるか

例えばこんな調査結果があります。

  • ペットを飼っているお宅へ訪問した際に不快な思いをしたことがあるか?
  • 近所のペットを迷惑と感じるか?

以上のような質問に対し、ペットを飼っていない人から以下のような回答がありました。

  • 不快に感じたことがある70%以上
  • 近所のペットを迷惑と感じるほとんどが「迷惑」と回答

これは、犬やペットを飼っている人とそうでない人の意識調査から得られた研究結果なのですが、ペットを飼っていない人の多くがペットに対して何らかの不快感を抱いているケースが多く、ペットを飼っている人とそうでない人との意識の差が激しいことを裏付けている結果となっています。

もちろん、ペットを飼っていない人の中には、生まれつき動物嫌いという人もいるでしょうし、アレルギーでペットを飼えないという人だっているでしょう。
ペット社会が当たり前になりつつある時代の裏側で、ペットに対する不快感や嫌悪感を抱く人たちもたくさんいるのだということも考えなければなりません。

人間社会に暮らす犬に対する責任

上の調査結果からも分かるように、ペットと共生していくということは、単に家族としてだけではなく、人間社会の一員として、飼育する側の自覚も必要になってきていることを物語っていると言えるでしょう。

つまり、ペットを無理矢理好きになってもらうということではなく、「そういった人たちに不快な思いをさせないために何ができるか?」という部分も、ペットを飼っている人と飼っていない人との意識差を埋める大事な要素なのかもしれません。

ペット嫌いな人へいかに配慮できるかが最大の課題

ペットが家族の一員から社会の一員へ――。
これはつまり、ペットを好きな人だけが満足できる社会ではなく、ペットを好きでない人に対するケアを意識した社会づくりの重要性も考えなければならないということにもなります。

「ペットが社会に当たり前のように受け入れられる環境作り」という重要なテーマを、真剣に考えなければならない時期に突入したと言えるかもしれませんね。

まとめ

犬 笑顔

ペット共生型社会の実現に向けて

動物愛護が声高に叫ばれる時代ですが、それを実現するためには何よりもペットを飼っている人と飼っていない人との意識差をいかに縮めることができるか、という問題を解決していかなければなりません。

ペットの飼育数が増加する一方で、飼い主のマナー違反というものも目立つようになってきていますし、そうしたことからペットを飼っている人同士でトラブルに発展してしまうこともあります。

ペットは家族だと言うことは疑いようのない事実であったとしても、それを声高に叫ぶこと以前に、まずは飼い主としての責任やモラル意識を、さらに高めていくこともペット共生型社会実現のための大きな課題のひとつと位置付けられるかもしれませんね。

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