犬の不整脈とは
犬の不整脈とは、循環器疾患のひとつです。人間でもよく耳にする病気ですがこれは犬なども同じで、皆様のペットのわんちゃんにも不整脈症状はよく見受けられます。ですが、わんちゃんの場合心拍数を計測し、心臓のリズムが一定でない場合であっても洞性不整脈という状況であれば、わんちゃんの場合は正常とされています。
ちなみに洞性不整脈とは、何らかの疾患によって発症するものではなく、また目立った実害も命に関わるほどの大きな発作などもないため治療の必要がない不整脈のひとつです。そのため、不整脈が治ることはないと言われても悲観をする必要はありません。
洞性不整脈の特徴は、脈拍のリズムが正常でしかし不規則な脈であるという点です。ゆっくりとした心拍と速い心拍が交互に発生するというもので、その変動は呼吸に関係します。吸気時に心拍数が増加し、呼気時に心拍数が減少する呼吸性不整脈の一種であります。不整脈にはこのようにいくつかの種類に分かれるため、少しでもおかしいと感じたならば病院で相談をし、その症状にあった対処法を獣医師から聞くようにしましょう。
犬の不整脈の原因
心臓病
不整脈は生まれつきそのような症状を持っている場合もありますが、中には恐ろしい病気が隠れている場合もあります。その中でも特に注意をしてもらいたいのが心臓肥大などの心臓病が原因となっている場合です。心臓病は恐ろしい病気で、発症したら治すことは難しく進行を遅らせる処置を取るしか方法はありません。
心臓病は苦しそうな咳が出て、運動を嫌がるようになり、大好きだったお散歩へも行かなくなるなど、少しの動きでも息切れをしたりし食欲もなくなります。また、脳に送り出される血液量も減少し、失神をすることもあります。
高齢によるもの
高齢になると体に様々な疾患を抱えるようになりますが、この疾患が原因により不整脈をもたらすこともあります。不整脈とは前述したように循環器疾患の一つです。そのため高齢により様々な疾患を体に抱えることとなった結果、不整脈が発生しやすくなる場合もありますので注意をしましょう。
ストレス
不整脈の原因はストレスが関係していることも。手術に対するストレス、外傷によるストレス、さらには手術を行う際に使用する麻酔薬による体への負担などにより不整脈を発生させることもあります。
犬の不整脈の症状
•元気がない
•少しの運動やお散歩でも息が切れる
•食欲がない
•咳が出る
•尿が少なくなる
•失神
•震え
•咳
•嘔吐
•呼吸障害
不整脈と一口に言っても、その症状は様々です。痙攣、咳、嘔吐、呼吸困難など、一見すると何かの中毒症状なのかと思うような、症状に襲われることもありますし、痙攣、失神、心不全など明らかに異常な症状だと思うような場合もあります。さらには不整脈によっては、心臓病が原因となっていることもありますので、最悪の場合は震える、倒れるだけならばまだしも、突然死と言った悲しい結果に陥る可能性もあります。
愛犬に少しでも長生きをしてもらうためには、ほんの些細な症状も見逃さないことが大切です。目の前で死ぬ光景を見てしまったら、飼い主としては後悔と悲しみでペットロスが加速してしまうかもしれません。不整脈によってはそこまで心配をする必要がない場合もありますが、中には大きな病気が隠れていることもありますので注意をしてください。
犬の不整脈の検査方法
不整脈の検査にはいくつかの方法があります。その中でもよく行われるのが心電図の検査です。心電図を計測することで、伝導の異常や心臓の異常などを測定することができます。また血圧の検査やレントゲン検査、心臓超音波検査、心臓カテーテル検査など、不整脈がどの程度の頻度で発生し、どの程度体に影響を与えているかによって検査内容は変化します。
主に行われる方法としては他にも、身体検査があります。心臓の音を聞き雑音がないかを聴診器などできく検査が行われる場合もあります。また、獣医師でも検査が難しいと言われている「結滞」の検査は、循環器専門の医師によって長時間かけて検査が行われることもあります。不整脈は大きな病気が隠れている場合が多いため、注意が必要だということです。
犬の不整脈の治療法
不整脈は基本的に治療を行わないものですが、その不整脈の原因が心臓病などの驚くほどの重病が隠れている場合は手術などの治療が必要となります。治療法とは、不整脈の原因に合わせた治療が行われることとなるのですが、投薬治療の他にもペースメーカーを入れる手術を行う場合もあります。その場合は、もちろん麻酔をかけての治療となります。ペースメーカーは比較的大きいために体格が小さい子はペースメーカーの重さが負担になるかもしれません。担当の獣医師とよく相談をして決定してください。
不整脈の治療というよりは、不整脈の原因となっている病気の治療を行うというのが正しいかもしれません。ただ、不整脈以外に症状が見られない、不整脈が時々しかおこらならいという場合は、治療を行わず経過を観察するだけとなることも。
不整脈への対処法は、その症状に合わせたものとなります。常に症状をチェックして、少しでも異変を感じたならばすぐに獣医師に相談をするようにしましょう。また、普段から心臓病症状チェックを行い、その不整脈の原因が心臓病によるものではないかというのをしっかりと見ておくように気をつけてくださいね。
犬の不整脈の予防法
不整脈から愛犬の健康を守るためには、普段から健康チェックや、不整脈の症状チェックを行うだけではなく、心臓に良い食事やサプリメントを与えることで予防をするのが大切です。どれだけ気をつけていても、どれだけ注意をしていても心臓病や不整脈を伴う病気を患う可能性はありますが、普段から注意をすることで重症化を防げるかもしれません。
心臓病や不整脈の原因や明確な予防法というのは残念ながら確立はされていませんが、不整脈を予防するためにも健康を維持するためにも、やはり健康的な生活を心がけ、脂肪やカロリーを適正な数値に抑えた食事は大切となります。また不整脈を起こしやすい犬の中には、肥満犬であるというのもありそうです。肥満は様々な疾患の原因となりますので、食事に気をつけてあげるようにしましょう。
犬の不整脈で気をつけること
犬が不整脈の場合に気をつけることといえば、やはり心臓に負担をかけない生活を心がけることが大切です。不整脈の原因にもよりますが、多くの場合は心臓に何らかの影響がおきている可能性があります。犬が不整脈を患っているという場合は、どれだけ散歩や運動が好きな犬だったとしても適正な時間を守らなければ心不全などの症状を引き起こし突然死となってしまう可能性もあります。
さらに、不整脈が突然起こり失神や痙攣を起こしてどうすればいいのかわからず飼い主がパニックとなってしまうことも。そのようなことがないように、不整脈が判明をしたならば、獣医師に適正な運動量や散歩量について事前に相談をしておきましょう。また普段の生活で心がけることなどをしっかりと学び、ストレスの少ない健康的な生活を送らせてあげるように心がけてくださいね。
まとめ
犬の不整脈は心拍数が一定でなくても、洞性不整脈という状況であれば問題はなかったり、一方で病気のサインかもしれない脈拍もあり、私たち飼い主がそれを見極めることは大変難しいことです。
また、日頃からわんちゃんの平均的な脈拍を取って把握しておけば、もしわんちゃんのカラダに何かが起こっている時に、いつもと平均値が違っていたり、いつもと違う心拍であったりなど、少しでも異変を早く気づいてあげることができるかもしれません。
普段から飼い主が自分で出来る範囲でもいいので、大切なわんちゃんの健康を調べたり、管理したり守ってあげることが必要だと、改めて強く感じました。
不整脈に隠れている病気というのはとても恐ろしいものですで、早く気づいてあげることが重要です。
自己判断で安易に結論を決めず、少しでも異常がみられたり紹介したような症状が現れた場合、すぐに病院へ行きましょう。気づいた時には、僧帽弁閉鎖不全症のステージ4だった!なんていう恐ろしい病気が潜んでいる可能性もあります。
大切な愛犬の為に日頃からよく観察して、不整脈などについての知識をもっとより増やし、わんちゃんの健康を守れるように飼い主の皆様がなれれば、わんちゃんの幸せな生活が長く増えることに繋がります。
不整脈について理解を深めることが大事だということが、おわかりいただけたでしょうか。
できるだけ多くの飼い主の皆様とわんちゃんの幸せな生活が長く続きますように。
ユーザーのコメント
30代 女性 ちびまま
10代 女性 のりこ
30代 女性 sasara
どうしても病気などの症状は目を伏せてしまいがちですが、わんちゃんの病気をしり予防し健康管理をするのは飼い主さんしか出来ません。
わんちゃんの脈拍数は知らなかったので、我が家も今日からワンコの脈拍を計ろうと思いました。
50代以上 女性 アリサ
しかも心臓病がそんなに苦しいとは、辛くて見ていられないです。前の愛犬は老衰で亡くしましたが、それでもかなり辛かったのに。
予兆があるようだから見逃さないために日頃から愛犬と一緒の時間を増やすつもりです。
20代 女性 しずえ
ですが、もちろん体に異常があり命に関わる病気を示す不整脈もあります。洞性不整脈か、異常の不整脈かを見分けるのは大変ですが飼い主の皆様が日頃から愛犬のわんちゃんの脈拍を計り、平均値を知って置くことで自分で異常があるかいつも通りか位ならわかることができます。
愛犬の平均値を知っておくことで脈に異常が起きている時に気づけるので早く病院へ診てもらうことができます。
20代 女性 みたらし
不整脈から病気を早期発生出来れば早めの治療が出来ますし、考える時間が増えますよね。
年1.2回健康診断などしていたのと、脈より気になる他の症状が愛犬にはあったため、不整脈については、あまり知識もなくそこまで気にした事はありませんでしたね。
不整脈のときに気をつける症状も、他の病気でも当てはまりますから中々不整脈が原因だとは気づきにくいんですよね。
もし、心臓病だった場合は、食事や運動などに制限が付きますし内服薬もあるかと思います。
動物病院での診察や健康診断はお勧めしますが、病院だと緊張したり怖くて脈拍など普段通りに測れない子もいるので、お家で脈を測るのは良いと思いました。
測り方は動画にもありますし、サイトにも載っていますが、めんどうなのでわたしは動物病院で測り方をきいて教えて貰いたいと思います。
愛犬のこの辺りをこうして〜など教えてもらう方が分かりやすいですしね。
女性 べる