チワワの心臓病は10歳から要注意!症状や早期発見につながる3つのサイン

チワワの心臓病は10歳から要注意!症状や早期発見につながる3つのサイン

チワワがなりやすい心臓病の中でも僧坊弁閉鎖不全症は最も多い病気で、10歳を過ぎてこの病気と診断されるシニアのチワワが年々増加しています。早期発見、早期治療が大切になってくる心臓病の症状や早期発見のポイントを調べてみました。チワワの心臓病について、飼い主として学びましょう。

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記事の監修

  • 獣医師
  • 平松育子
  • (AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター )

獣医師・AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター
山口大学農学部獣医学科(現:共同獣医学部)卒業。2006年3月~2023年3月 有限会社ふくふく動物病院 取締役・院長。ジェネラリストですが、得意分野は皮膚疾患です。
獣医師歴26年(2023年4月現在)の経験を活かし、ペットの病気やペットと楽しむアロマに関する情報をお届けします。

チワワによくある心臓病『僧坊弁閉鎖不全症』とは

チワワの心臓病について

チワワに限らず、犬の病気には心臓病がありますよね。その中でも、僧坊弁閉鎖不全症という心臓病があります。
僧坊弁とは左心房と左心室の間にある2枚の薄い弁で、心臓が収縮する時に閉じて、血液が逆流するのを防ぐ役割を担っています。

僧坊弁閉鎖不全症は、漢字の通り、この僧坊弁が完全に閉じる事ができず、本来全身へ送られるはずの血液が弁の隙間から左心房へ逆流してしまう病気です。

心臓病の症状

心臓病は初期症状が全くわからず、検診の際に心臓の音に雑音が聞こえる程度です。
進行すると、左心室が逆流した血液によって大きくなっていき、心臓の機能が徐々に低下、最終的に心不全を起こしてしまいます。

目に見える症状としては以下のようなものがあります。

  • 咳を繰り返す
  • ゼーゼーと喘ぐような呼吸
  • 食欲不振、疲れやすくなる
  • お腹がふくれてくる
  • 舌の色が悪い

咳や呼吸困難が続くと、気管支の病気を疑ってしまいますが、心臓が原因の場合もあるという事は覚えておいてください。

心臓病の治療

心臓病は、一度症状が出ると病気を治すことは困難で、薬物療法と安静療法により心臓の負担をできるだけ減らし、病気の進行を遅らせる事がメインの治療になります。

手術による治療もありますが、高度な設備と技術が必要とされ、実施できる病院はまだまだ限られているのが現状です。

病気がまだ軽いうちに発見できれば、薬の種類も少なくてすみ、心臓病を抱えていても長生きできる事も多いので、早期発見、早期治療が非常に大切になってきます。

心臓病を早期に発見するために

うつむくチワワ

では、早期に心臓病を発見するにはどうしたらいいでしょう?
食欲がなくなったり、疲れやすくなったりするのは、加齢に伴って起こることでもあり、まさか重大な心臓病が隠れているとは気付かないかもしれません。

心臓病には特徴的な3つのサインがあるのでご紹介します。

心臓病の3つのサイン

咳が出る

チワワのような小型犬の咳は、気管支の病気から来る事が多いのですが、それでも高齢になったら心臓病も同時に疑いましょう。

心臓病の咳には特徴があり、「カハッ」と喉の奥に詰まった魚の小骨を吐き出すかのような咳がでます。
また、夜間や明け方の時間帯に咳が出る事が多いです。

運動したがらない

愛犬が運動したがらなくなったり、散歩の途中で疲れて座り込んでしまうような事が増えてきたりしたら、心臓病の可能性が高いです。

ただし、呼吸器や関節の障害が原因で運動したがらない場合もあるため、他の症状もあわせて判断することが大切です。

失神

脳に運ばれる血液が減少する事で、脳に酸素が行き届かなくなり、失神を起こす事があるのも心臓病の特徴です。

失神を起こすと犬は突然倒れてしまいますが、1、2分もすると回復して、何事もなかったかのように歩き始めます。

同じように失神を起こす病気として、てんかん発作があります。
てんかんの場合、発作が治まっても回復するまで時間がかかり、また、発作が起こる前も空を見上げるなど普段と違うようなそぶりを見せるので、普段から観察していると違いを見分ける事が可能です。

眠るチワワ

定期健診を受けましょう

僧坊弁閉鎖不全症の初期症状である心雑音は、定期健診の際、獣医さんに聴診器で聞いてもらう事で発見できます。

犬の1年は人間の4~5年に相当します。愛犬がシニア世代になったら、3~6ヶ月に1回は定期健診を受けるよう心がけるようにしましょう。

定期健診でなくても、何かで病院にいった時に「ついでに心臓の音も聞いてもらえませんか?」と心雑音の有無をチェックしてもらうのもいいかもしれません。

チワワの心臓病についてのまとめ

心臓病は高齢犬やチワワのような小型犬がかかりやすく、一度発症してしまうと生涯付き合っていかなくてはならない大変な病気です。
長生きする犬が増えてくるにつれて、この病気にかかる犬も増えてきました。

愛犬もかかる可能性がある事を心に留めておき、早期発見ができるように日頃から普段の状態をよく観察しておきましょう。

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ユーザーのコメント

  • 投稿者

    50代以上 女性 牧野美智子

     うちの子は6歳の時に心音に雑音があると言われました。その後経過を見ていましたが、実際に咳が出始めたのは8歳の春でした。
     初めは気管支の薬を飲ませていましたが良くならないので、心臓の薬に切り替え1年間続けました。3月に9歳になっても元気で、4月の検診の結果も少し心臓が肥大しているくらいでした。
     5月の連休前に少し咳がひどくなったため朝だけの薬を朝夕に飲ませるようになりました。それでもなかなか改善しないので5月17日に病院に行き、これまでの薬を変更するかどうか判断するためにレントゲンを撮ってもらうことになり、医師に預けたあとそのまま息を引き取りました。
     なぜ心臓の病気が多いのか?(どこにもそんなことは書いてありません)病気にかかったらどうするのが一番いいのか。今更考えても仕方のないことばかりなのに、、、犬種の改良を重ねた結果のことなのか、ブリーダーに規制がかけられていないためなのか、ペットショップのもうけ主義によるものなのか?と。
     そもそも業界(ペットショップ・ペット用品販売者・ペット美容業界・ブリーダー等々)全体で犬を商品扱いしていることに憤りを感じます。何も知らないでペットを買って悲しみの涙に暮れる人が一人でも少なくなることを祈ります。
  • 投稿者

    50代以上 女性 フーガ

    愛犬がチワワなので興味深く記事を読みました。
    以前健康診断で、心臓の雑音を指摘されました。3つのサインの中で、失神をしてしまうことがあることを初めて知りました。これからも忘れずに検診を受けようと思います。
  • 投稿者

    20代 女性 こなつ

    10歳にもなるとわんちゃんはいろんなところに病気が出てきます。
    体力的にも運動をしたくなくなる歳ではありますが…心臓病の症状の中にも動きたがらない特徴があります。見極めることが大事ですね!
    心臓病は、重度のものからお薬さえ飲んでいれば、普通に生活できるくらいの軽度なものまであります。早めに見つけて対処できると愛犬の負担も減りますね!
  • 投稿者

    30代 女性 Chappy

    チワワは、歳をとってからのほうが心臓病が発症しやすい傾向にあるのですね。。正直、チワワを飼ったことがなかったので今回の記事を読んで初めて知りました。犬種によってなりやすい病気というのは、多々ありますが皆が皆病気になるわけではないので、むずかしいですよね…。
    私も愛犬を亡くしたことがあります。しかもペットショップで飼って半年しか一緒に過ごすことができずに病気で息を引き取りました。この子の人生は幸せだったのだろうか…と何度も泣きました。
    幸せいっぱいの未来しか描いていなかったので、本当にショックでしたね。。
    病気は急に症状が現れることがあります。
    気がついた時にはもう遅かった…なんてこともありますよね。少しでも愛犬との時間を長く過ごせるよう、日々の観察は本当に必要だと思います。
  • 投稿者

    男性 匿名

    うちの犬もこの病気にかかりました。今10歳ですが夏頃に変な咳してるなぁと思ってたんですが、放置してました...。少しして全身痙攣起こしました。流石にヤバイと思い病院に連れて行きました。
    痙攣の事をかかりつけの獣医に聞いて、咳のことも聞きました。心音に多少雑音あるけどこれは大丈夫、治りも早いと言われ安心しました。薬も喉の薬でした。
    後日咳が全然減らないからもう一度見てもらったら、かなり重症と言われました。同じ先生です。
    ドッグにかけて見てもらったら、危ないところだとかいつ肺に水が溜まってもおかしくないとか言われ、何言ってんだ?こいつ?と思っちゃいました。安心して下さいと言われ2週間後の事です。
    食道のところも腫瘍らしきものがあるのですが、心臓に負担かかるため、内視鏡などで検査、手術もできません。
    些細なことでも気がついたら獣医に見てもらうこと勧めます。お金かかる、まだ大丈夫などと思ったらもう遅いと思います。私は凄く後悔しています。

    今は散歩も大好き、食べるの大好き、走るの大好きで元気なんですが、興奮させるな、走らすなと言われてるので可愛そうでなりません。
    いつ悪化するかわからないのでとても怖いです。
  • 投稿者

    30代 女性 xoxo

    ドッグランでたまに一緒になるチワワの子がたまに失神していて驚くのですが、この記事にある症状なのかなと思いました。飼い主さんは外国人のためあまり詳しくは話が聞けないのですが、犬が倒れていても放っておけば大丈夫、そのうち戻るから、といつもおっしゃっています。なんでも治療しても治らないからしないといったようなことを言っていました。とても小さな身体ですので、見ていてとても不安になってしまうのですが飼い主さんなりの方針のようです。小さな身体ですてんとひっくり返って痙攣している姿を見た時は、治療しないなんてひどいな、と思ってしまいましたが、持病は付き合って生活していかないといけませんもんね。いまではいろいろお考えがあってのことだと思います。
  • 投稿者

    女性 AIRA

    チワワの心臓病、結構よく聞きます。私の姉がチワワを2匹飼っているのですが、1匹は生まれつき心臓が弱いので、獣医さんからあまり興奮させたりしないようにと忠告されているようです。また、お散歩時も疲れたら休ませるようにして、長距離は避けることとも言われています。あんな小さな体で、さらに心臓も弱いなんて、とても悲しくなりました。今の所は大きな問題は起きていません。定期健診はとても重要ですね。何かあったとしても、早期発見につながれば治療法があると思います。なので、何かが生まれつき弱いと言われている場合には、定期的に獣医さんの所へ連れて行くことをおすすめします。また、今回の記事では老犬に近づいてきてからの心臓病のことが書かれていますが、私の姉のチワワのように生まれつきの心臓の問題もあるので、よく注意してあげたいですね。
  • 投稿者

    30代 男性 レオン

    うちのチワワは結局14歳まで生きました。10歳くらいのときに、獣医に心臓に雑音がすると言われました。また、7歳くらいのときに腰のヘルニアで少し後ろ足が動かしづらくしてました。亡くなるまで、たまに咳をしてましたが、最後は私の腕の中で、ゆっくり呼吸と心拍が止まって、息を引き取りました。
    心臓に雑音がするということを聞いてから、あまり興奮させず、外の散歩も少々にして、あまり連れ出さずにいたからなのか、大きな病気に発展せずに良かったのかなと今となっては思っています。
    ただ、ひとつ後悔があるのは、歯磨きを全くしてあげなかったので、歯がボロボロで、最後は口の中に穴が開いてしまい、呼吸がしづらかったように思いました。歯周病はかなり厄介ですので、できれば歯磨きはこまめにやってあげてください。
  • 投稿者

    50代以上 女性 匿名

    11歳のちわわです。
    10歳の時から少し心臓が悪いと言われ薬を飲むか悪化するまで飲まないかの選択を言われました。負担が少ない治療を選びました。
    ただ薬は一生涯のまないといけないという話です。
    薬の内容もわからず、悪化足た場合夜中は見ないと言われどんなものかと思っています。
  • 投稿者

    40代 女性 匿名

    ウチの子は5歳の時に心雑音がすると指摘され、ちょっと早いけど、チワワは心臓が悪くなる子が多いから不思議ではないと言われました。
    全く症状はなかったのですが念のため薬だけは飲ませてました。
    ただ当時のかかりつけ医の方針で検査の必要なしと一切レントゲンやらもせず、聴診器も年一回のワクチン接種時のみでした。その状態から2年、咳が出始め心配になり申し出ても『心臓悪いから咳は出る』のみ。心音を聞いて貰いたい旨申し出ても『そう変わるもんじゃない』と…。不信感が募り転院しました。
    初めて転院先で緒検査をし悪化してることが判明。服用していた薬では全く抑える事が出来ていなく転院したと同時くらいに散歩中や家の中でも失神する様になり、その後肺水腫にもなりました。
    転院して3ヶ月後色々調べ思いきって
    専門の病院で心臓の手術を受けました。
    今では一切薬の服用もなく咳もなく雑音も逆流もほぼなく元気に走り回っています。
    医療費もかなり高額で手術も心臓を停め人工心肺機能装置を使用するので、ハイリスクではありましたが、見違えるほど元気になったウチの子の場合手術を受けて本当に良かったと心から思っています。
  • 投稿者

    50代以上 男性 tom

    チワワを飼っていましたが、9歳と10カ月のころに動物病院で咳の状態などから心臓が悪いといわれていました。心臓の薬を朝飲ませていました。

    10歳と9カ月の4月ころに発作を起こしてからいつまた発作で危なくなってもおかしく無いといわれていました。朝と夜に薬を増やして飲ませました。
    5月の連休は最後のお散歩をしました。その後は自転車の前かごの座布団の上に乗せても降りようとしなくなりました。6月の終わりに激しい発作を起こしながらもしばらくして何とか復活しました。

    7月、8月の猛暑はかなりこたえているようでした。8月の終わり位に急に食欲をなくしていたところで2度発作を起こしてとうとうなくなりました。

    亡くなる直前はまた復活すると思って名前を呼び続けて頭や首をさすってあげたのですが、11歳と1カ月でなくなりました。

    6月7月8月の最後の3カ月はもっと冷房を強めにすればよかったと思いました。

    歯周病も心臓に影響することも後でわかったので、犬が嫌がっても大臼歯と犬歯を中心に念入りに磨いてあげればよかったと思いました。

    人間用のタフトブラシなら歯の裏側も磨きやすいと思います。
    次にまた子犬を飼い始めたら2,3日ごとに絶対に歯磨きをしてあげたいです。
  • 投稿者

    40代 女性 非ロック

    うちのチワワは10歳になった頃から咳が酷くなり、心臓肥大、ザーザーと雑音、肺に水も溜まり、心臓のお薬を処方してもらいましたが、最後は苦しみ亡くなりました。先天性らしいです。その理由は、ブリーダーが血統書付きだと高く売れるので、そのワンちゃんの先祖に病気があっても繁殖させていることにあります。もう、やめてほしいです。すごく人なつこい可愛いチワワでした。最後苦しんでいる姿を思い出す度胸が痛みます。
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