犬にオリーブオイルを与えても大丈夫?量の目安や注意点、皮膚病や便秘への効果

【獣医師監修】犬にオリーブオイルを与えても大丈夫?量の目安や注意点、皮膚病や便秘への効果

「犬にオリーブオイルって大丈夫なの?」犬にオリーブオイルを与えると、便秘や皮膚病への効果があると言われることもあるようですが、その与え方や量、注意点にはどのようなものがあるのでしょうか。犬とオリーブオイルの関係についてご紹介します。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

犬にオリーブオイルを与えても大丈夫!

サラダを前にほほえむ犬

犬にオリーブオイルを与えても大丈夫?答えは「量に注意すれば問題ない」です。オリーブオイル、オリーブ油とはオリーブの果実を絞ることで得られる植物油のことを指します。オリーブオイルは、私達人間の食生活にとっても身近な存在であり、近年ではその健康効果は多岐に渡ると考えられていますね。

オリーブオイルそのものには、犬の体に害をきたす成分は含まれていません。むしろ、量や与え方に注意すれば、愛犬の便秘解消や皮膚改善など様々な健康効果を期待することができます。

そのため、近年ではオリーブオイルを使用したドッグフードや犬用サプリメントなども販売されています。与え方や注意点などを再確認し、是非愛犬の健康管理に役立ててくださいね。

オリーブオイルに含まれる栄養素と健康効果

注がれるオリーブオイルとサラダ

オレイン酸

オリーブオイルの主成分となるのが、このオレイン酸と呼ばれる一価不飽和脂肪酸です。オレイン酸は、不飽和脂肪酸の中でも最も酸化されにくい性質を持つため、免疫力の向上や癌、生活習慣病などの予防に役立つとされています。

また、オレイン酸が腸内を刺激し腸内物を柔らかくして排便を促してくれるため、便秘解消の効果も期待できます。他にも、悪玉コレステロールのみを減らし、コレステロール値を適正に保つ効果や、動脈硬化、高血圧などの予防、改善の効果も期待されており、非常に優秀な成分であると言えます。

ポリフェノール

ポリフェノールとは、多くの植物に存在する苦味や色素の成分です。ポリフェノールは強い抗酸化作用を持ち、体内の有害物質を分解したり、無害な物質へと変えたりする作用を持つため、生活習慣病の予防や皮膚の健康にも効果があるとされています。

ビタミン

オリーブオイルには、ビタミンEなどのビタミン類も含まれています。このビタミンEは、ポリフェノール同様に強い抗酸化作用を持つ成分であり、若返りのビタミンと呼ばれることも。

ビタミンEは、犬の健康においても非常に重要であり、欠乏すると様々なトラブルを引き起こします。ビタミンEを摂取することで体内の酸化を予防、皮膚や被毛の健康を保ちます。

脂質

オリーブオイルに含まれる脂質は3大栄養素の一つであり、生命維持に重要な成分です。欠乏すると、ホルモンバランスの崩れや、皮膚炎の原因となります。しかし、過剰摂取すると肥満や生活習慣病に繋がる可能性もあるため、注意が必要です。

オリーブオイルには様々な栄養素が含まれていますが、中でも強い抗酸化作用を持つ成分が豊富であることが特徴の一つと言えます。毛玉や体質的な問題が原因となる便秘を解消するだけではなく、体内の酸化を防止することで加齢とともに発症リスクが上昇する生活習慣病や心臓病、腎不全などを予防する効果も期待できそうです。

体質改善の点で言えば、犬の繰り返す皮膚炎やアトピー、アレルギーなどに対する効果を得られる場合も多いため、原因が不明な痒みやフケに悩んでいる場合は、オリーブオイルを試してみるのもいいかもしれません。

犬にオリーブオイルを与える際の注意点

サラダにオリーブオイルをかける

過剰摂取に注意

犬にオリーブオイルを与える時、過剰摂取にならないよう注意が必要です。オリーブオイルには、便秘解消に役立つ成分が豊富に含まれているため、大量に摂取すると下痢を引き起こす場合があります。また、オリーブオイルはあくまで油であるため、カロリーも低くはありません。そのため、肥満の原因となる可能性もあります。

アレルギーに注意

人間同様、犬にも食べ物アレルギーの存在があります。オリーブオイルは犬にとって中毒症状を引き起こす食材ではありませんが、体質によっては吐く、皮膚が赤くなるなどの症状が現れる可能性もあります。犬に初めてオリーブオイルを与える際は、少量ずつ、様子を見ながら与えるようにしましょう。また、少しでも異変を感じた場合は早急に動物病院を受診してください。

オリーブオイルの種類に注意

日本で販売されているオリーブオイルは、大きく2種類に分けることができます。オリーブの実を絞って作られる最高品質のオリーブオイルを「エクストラバージンオリーブオイル」、前述した絞ったオイルを精製することで味や香りのない油にしたものにエクストラバージンオイルなどをブレンドした「ピュア」の2種類です。

いずれも、犬に与えても問題はありませんが、本記事でご紹介したポリフェノールなどの微量成分は、エクストラバージンオリーブオイルのみに含まれる場合もあるため、与え方や期待する健康効果などに合わせてオリーブオイルを選びましょう。

犬にオリーブオイルを与える量の目安

オイルを見つめる犬

犬にオリーブオイルを与える目安量については、愛犬の体質や体の大きさによって異なります。その適量についても様々な見解があり、体重1.5キロに対して小さじ1/4、体重5キロに対して小さじ1杯などとされています。

しかし、上記の計算では1日の総摂取量が比較的多くなるため、継続してオリーブオイルを与えたい場合は、小型犬(体重10キロ以下)に対して1日小さじ1/2以下、中型犬(体重25キロ以下)に対して1日小さじ1杯以下、大型犬(体重25キロ以上)に対して大さじ1杯以下程度を目安にして、便の状態や体調に合わせて調節するのがおすすめです。

一時的に便秘解消効果を期待したい場合は、様子を見ながら量を増やしても良いかもしれません。しかし、肥満気味の犬や胃腸が敏感な犬に対しては、目安量より少なめの量から始めるようにしましょう。

犬の健康に役立つオリーブオイルの活用方法

笑顔の柴犬

手作りご飯に活用!

いつも与えているドッグフードにオリーブオイルを垂らして与えるのはもちろん、手作りご飯にオリーブオイルを活用するのもおすすめです。手作りごはんの場合、カロリー比でタンパク質(肉類)が30%~40%、炭水化物(穀類)が50%~60%、脂質(油脂類)が10%~15%が理想とされています。体重5kgに対して1日の理想摂取カロリーが300kalの場合、30kal~45kal(小さじ1杯くらい)を油脂類から摂るようにするといいですね。

オリーブオイルを使用した愛犬用手作りごはんのレシピも豊富に掲載されていますので、是非チェックしてみてくださいね。オリーブオイルを愛犬の食事に上手く取り入れて、健康管理に役立てましょう。

肉球や皮膚に塗って乾燥対策

オリーブオイルは食べるだけではなく、犬の皮膚の保湿、保護として活用することも可能です。人間同様、犬も加齢や季節の変化によって皮膚が乾燥することがあります。特に肉球が乾燥によって硬くなったり、ひび割れたりしてしまうこともあるため、オリーブオイルを塗ることで保湿ケアを行いましょう。

犬は全身を被毛で覆われているため、乾燥肌に気付くのが遅れる場合も少なくありませんので、この機会に愛犬の皮膚の状態をしっかりとチェックしておきましょう。

オリーブオイル入りシャンプーで愛犬の毛艶をキープ

犬の皮膚にオリーブオイルを塗るのはニオイやベタつきが気になるという方も多いかもしれません。そんな時は、いつも使用している犬用シャンプーに数滴オリーブオイルを垂らして使用するのがおすすめです。

オリーブオイルには、乾燥を防ぐ保湿効果だけではなく、皮膚や毛穴の汚れを落とすクレンジング効果も期待できます。乾燥肌や毛艶が気になるという場合は、是非試してみてくださいね。

犬の耳掃除の時にクリーナーの代用として

オリーブオイルは犬が舐めても害がないため、日頃のケアにも活用することができます。特に耳掃除のクリーナーの代用として使用すれば、汚れを落とすことはもちろん、保湿効果も期待できます。特に垂れ耳の犬種の場合、定期的な耳掃除が必要になるため、オリーブオイルを常備しておくと非常に便利です。

オリーブオイル以外に犬に良いオイル(油)はある?

いろんな種類の油

  • ごま油
  • サラダ油
  • サーモンオイル
  • 亜麻仁油
  • ココナッツオイル

日頃の料理に使用するサラダ油やごま油も、犬に与えても問題ありません。ただ、これらはオリーブオイルとは異なり、手作りごはんなどの調理に使用することが殆どかと思います。

オリーブオイル同様、ドッグフードに使用されることもあるサーモンオイルや亜麻仁油(フラックスシードオイル)などは、犬の健康食としても注目されているため、それぞれ与え方に注意が必要なものの、是非取り入れたい油、オイルと言えそうですね。

ココナッツオイルに関しては、過去に猫が脂肪肝を発症した事例があるため、犬へ与えるか否かについては様々な見解があるようです。

他にアボカドオイルやグレープシードオイルなども人間の健康食品として注目されていますが、アボカド、ぶどう共に犬が中毒を引き起こす可能性がある食材であるため、犬には与えないようにしましょう。

また、食用のオイルとは少々異なりますが、市販されているベビーオイルも犬の皮膚に使用することができます。ただ、一言にベビーオイルと言っても、添加物が含まれているベビーオイルもあるため、事前に原材料をしっかり確認してくださいね。

こうして挙げてみると、犬に良い油、オイルは意外と多く存在しています。ただ、種類や与え方によっては下痢や中毒を引き起こすこともありますので、事前に正しい知識を蓄えておくことが重要となります。今、お家にある油が犬にとって安全かどうか、改めてチェックしておくといいかもしれませんね!

まとめ

顎を乗せるトイプードル

犬とオリーブオイルの関係についてご紹介しました。オリーブオイルの成分は、美容にも良いと聞きますが、人間だけでなく犬にとっても様々な効果が期待できる成分が豊富に含まれています。また、いつものドッグフードや手作りごはんに取り入れるだけで、簡単に摂取することができるのも魅力ですね。

しかし、わんちゃんそれぞれに適量がありますので、不安であれば動物病院へ相談するなどして正しく与えられるよう心がけたいものです。

人間用のオリーブオイルを与えることに抵抗がある場合は、オリーブオイルを使用したドッグフードや犬用サプリメント、犬用として販売されているオリーブオイルなどを試してみるのもおすすめです。オリーブオイルを上手く利用して愛犬の健康をサポートしましょう!

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ユーザーのコメント

  • 投稿者

    20代 女性 まかろなーじゅ

    我が家でも手作りごはんを作る際の油はオリーブオイルを使っています。
    オリーブオイルは、生でも使えますし熱にも強いので調理の際に炒める時などはオリーブオイルがオススメです。飲む美容液と言われていて、アンチエイジングの効果もあるそうですよ。

    オリーブオイルには二種類あり、エクストラバージンオイルとオリーブオイル(ピュア)と呼ばれるものに分かれています。
    「エクストラバージン」と名乗ってよいのはオリーブの実をしぼっただけのオイルの中でも香りや成分の基準を満たしたものだけです。
    オリーブオイル(ピュア)は精製して料理しやすい風味に調整されているものです。エキストラバージンオイルの方がオリーブの風味が豊かで質が良いため、ご家庭で使うのであればエクストラバージンオイルをオススメしています。

    オリーブオイルは便秘にも効果があったんですね。愛犬が便秘がちな方は一度フードを見直してみるのも良いかなと思います。

    オリーブオイルは食べるだけでなく、カサついた肉球に薄く塗ると肉球クリームの働きをしてくれます。舐めても安心ですよ。

    オリーブオイルの保管方法について、冷蔵保存は避け温度変化の少ない冷暗所で保存が適しているそうです。開封後するとだんだん風味が飛んでしまいますので、香りも楽しみたい方は早めに使い切れるサイズが良いですよ。
    最近コストコなどでも大さじ一杯分が入った小分けの使い切りのオリーブオイルが売られているのですが、とっても便利ですよ。
  • 投稿者

    女性 BUU

    オリーブオイルではありませんが、うちの犬は家族と一緒に亜麻仁油を始めました。もともと乾燥肌で毛も乾燥しているとトリマーさんから指摘されていたのですが、始めてまだ1カ月くらいなので効果はわかりませんが期待しています。飼い主はお肌の調子が良くなった、ような気がしています。油は良くないと減らすばかりの生活でしたので、始めるのには勇気がいりましたが、半年ほど続けてみて効果をみようと思っています。
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