犬が蜂に刺されたら
皆さんは愛犬の散歩中やドックランなどで蜂に遭遇したことはありませんか?
最近では、家の軒下や庭先などに蜂が巣を作ってしまい専門の業者さんに頼んで駆除してもらうというケースも増えており、人はもちろんワンちゃんにもその蜂の危害が及んでしまうことも少なくありません。
蜂は危険なものという認識を持って意識的に避けたり、刺激しないようにそっとしておこうと思うのが私たち人間にはできます。
しかし、犬はどうでしょう?きっと蜂を見つけても、刺される危険を感じたり、その猛威に注意を向けることはなかなかないことだと思います。
むしろ好奇心旺盛なワンちゃんでは、飛んでいる蜂を見たことで狩猟本能が刺激され、追いかけることでより危険な刺激を与えてしまうことが考えられます。
そして犬においては足より先に口がでてしまうことで、追いついた瞬間にパクっと蜂を口の中に入れてしまい、口の中を刺され顔が腫れあがってしまうケースもあります。
また、蜂の中には、キイロスズメバチやオオスズメバチなど攻撃性が高く強い毒をもっている種類もおり、そのような蜂に刺された場合は犬も強い炎症を引き起こします。
通常は、蜂の毒による炎症で死に至ることはありませんが『アナフィラキシーショック』という即日型アレルギー反応を起こしてしまうと死に至ることがあります。
こちらは毒の強弱は関係ありませんので、蜂の種類に関係なく細心の注意が必要となります。
犬が蜂に刺された時のアナフィラキシーの症状
アナフィラキシーショックは、蜂などの虫さされはもちろん、ワクチンや食品などによって体に急激なアレルギー反応が起こりショック状態になることです。
- 気道粘膜の浮腫による呼吸困難
- 血圧低下による心停止
- 意識がなくなる
このような症状があらわれるととても危険な状態となり一刻も早く病院で治療をうける必要があります。愛犬に上記のような症状が現れたらすぐさま動物病院に駆け込んでください。愛犬が蜂に刺されてしまっている可能性も十分にあるからです。最悪の場合死に至るので、必ず頭に入れておきましょう。
犬が蜂に刺された時の対処法
ここからは犬が蜂に刺されたときの適切な対処方法を手順を追って見ていきましょう。
針を抜く
蜂に刺されると、ミツバチでは毒嚢(どくのう)と呼ばれる毒の入った袋がついた針が皮膚に残ります。毒嚢を放置すると毒液が犬の体に入ってしまうためなるべく早めに抜く必要があります。
ちなみにスズメバチではこのような針は残りません。
ピンセットや毛抜きなどを使って慎重に抜く方法もありますが、ヘラやカードなどを使って弾き飛ばす方法もあります。
指でつまんで抜くと毒嚢をつぶし毒液が体に入ってしまうのでよくありません。犬が嫌がってできない場合は無理をせず動物病院に連れて行きましょう。
毒液を絞る
患部を流水で流し毒液を絞り出します。口で毒液を吸い出したり、出てきたものを直接手で触れないようにしてください。
ヘラやカードを使っても良いでしょう。患部を触ることを嫌がる場合には、口輪やカラーなどを利用しケガをしないように安全確保をします。
暴れてどうしても無理な場合は無理をしないようにしましょう。
刺された部分を冷やす
蜂に刺された愛犬の患部を冷やすことで、痛みと腫れを軽減することができます。犬は痛みに強いとは言われていますが、痛いものは痛い!出来る限りの対処はするよう心がけましょう。
※こちらでご紹介したのはあくまで悪化させないための対処です。犬が蜂に刺されたとわかっている場合は必ず動物病院に連れて行き、適切な処置を受けるようにしてください。また、暴れると毒が回りますので、安静に保つことが大切です。また、動物病院に行く前には先に連絡をしましょう。到着後の対処が早くなります。
犬が蜂に刺されることについてのまとめ
蜂は5~6月ごろ大量に羽化し、9~10月頃に繁殖期を迎えます。
繁殖期の蜂は、通常より縄張り意識が強くなり攻撃的になるのでこの時期に蜂による被害が増加するのです。
犬は蜂に刺されるとその刺激と炎症から激しく舐めたり引っかいたり、頭部を刺された場合には、激しく頭を振ったりします。これらの症状を見たら、犬が蜂に刺されたという可能性も視野に入れて下さい。
蜂の針についた毒液が犬の皮膚に入ると急激に腫れあがり、足をつくのを嫌がったり見せようとしなくなりますので、無理をせず動物病院に連れていくことを最優先に考えることが大切です。
ユーザーのコメント
40代 女性 TIKI
40代 女性 さくら
30代 女性 ちびまま
20代 女性 すず
30代 女性 狩路
もし刺されたらと思うとゾッとしました。近辺は住宅地ですが、蜂が巣を作れそうな鬱蒼とした庭もエサにしそうな果樹もあちこちにあり、いると知らずに近づくかも知れません。毒性の低い種類もいるようですが、小型の蜂に刺された場合でも侮らず、必ず病院に連れて行くように心掛けます。
20代 女性 蜜菜
「犬が刺されたときは、犬が刺されたところを舐めないようにしなきゃだめ。あと、飼い主がそばにいないと、犬は不安とストレスがかかるわよ」と。それを獣医さんに話すと、「そうですね。その通りです」と言いました。ただ私の話なのですが、参考になればいいです。
50代以上 男性 斎藤獣医 蜂処置科 川島 信城
残っていたら、本当にすぐさま抜いて下さい。
針の中に毒が残っているからです。
そして針を抜いたら次は患部の処置が必要です。
蜂に刺された患部を処置して炎症を軽減しましょう。
蜂に刺されたら針を抜くだけではいけません。
刺された患部を処置してあげましょう。
患部の処置方法は次の手順です。
傷口を水で洗い流す(スズメバチの毒素は水溶性。水に溶けやすいので効果大ありです。)
濡れたタオルで傷口を冷やす(氷があれば水袋に入れて冷やしてもいいですよ。)
抗ヒスタミン軟膏があれば傷口に塗っておきましょう(ない場合は人間用は使わない事)
20代 男性 go
確かに散歩中に刺される可能性はぬぐえませんね。草むらなどによく顔を突っ込む癖があるので気を付けようと思います。
記事中に蜂に刺されたら針を抜くようにとあったのですが、犬の毛が邪魔して上手くできないのではないか、どこだかわからないのではないか、と心配です。ひとまず散歩コースからすぐに行ける動物病院はチェックしておかないとと思います。
また、蜂は黒いものを攻撃してくると聞いたことがあります。なので、人間は頭や目が良く刺されるのだそうです。蜂が出やすいような場所に行くときには、黒いワンちゃんは白い服を着たり、そうじゃないワンちゃんは黒い服は避けた方が良いかもしれないですね。
女性 ティラミス
30代 女性 ぽんぷー
人間は蜂を見かけたら警戒しますが、確かに犬はまったく気にしません。放っておくとマーキングしようと蜂のいるほうに向かっていこうとしたりします。うちの子はブラックの毛色なので、余計狙われやすいのではないかとひそかに危機感MAXでした。公園や広い場所でたくさん遊ばせてあげたいので、刺されない環境を作ることは難しいかもしれません。が、目を光らせることや、さされた際の適切な処置や危険性をしておくことで愛犬への危険性はかなり減ると信じています。万が一の際はこちらの記事を参考に対処していきたいと思います。ありがとうございます。
女性 匿名
嘔吐や血尿が出たので病院に連れて行きました。
こういうこともあるので蜂は要注意です。
50代以上 女性 ふぅママ
車中も嘔吐、頭を上げることができず、診察室に抱え込むようにして入室。先生から「先に注射3本させてください。」注射の効果が出て40だった脈拍も90になり、血液検査3回目で数値も改善ようやく家に帰りました。アナフィラキシー(嘔吐、虚脱、徐脈、粘膜蒼白、溶結)カルテ記入
道路にうずくまった愛犬の横に小さな虫を発見できたこと、すぐ治療に移れたことなど、ラッキーだったと思います。飛んでいるハチも落ちているハチも、大きいハチも小さなハチもご用心ください。
40代 女性 かえで
初めてのことだったので、驚きましたが獣医さんの処置で大きなことには幸いなりませんでしたので安心いたしました。
蜂を見つけて追いかけて走ったのがことの始まりでした。鳥などは追いかけないのですが普段から虫は追いかけてしまう子ですので、怖い目にあってしまったのだと思います。刺されてからも、まだこりずに、虫を追いかけるので注意をしました。
私は蜂が苦手なので近づかないようにしています。
獣医さんに蜂に刺されたときの対処の仕方を教わり毒針を抜くことも教わり、冷やすといいことも覚えました。
わんちゃんは、痛い目にあいましたが、いい教訓になりまし。
10代 女性 匿名
飼い主が、まてとか言うと余計に蜂を興奮させてしまう恐れがあると思います
飼い主も両方刺されたらどうすれば良いのだろうか?と思います
少なくとも刺された飼い主は
救急車を呼ぶのも難しいですし
犬は乗せられません
そういうときはどうすれば良いのでしょうか?
女性 ささにしき
40代 女性 あんもも
まだ1歳でした…
刺されてまもなくショック状態を引き起こし、激しい嘔吐から始まり、下を出して白目になり動かなくなりました。
すぐに病院へ駆け込みましたが、処置を受け、4時間後に亡くなりました。
蜂に刺される事の恐ろしさをもっと知っていれば…と、自分を責めています。
応急処置のやり方も知りませんでした。
みなさん!蜂に刺されたら軽視せず、すぐ応急処置、病院へ駆け込んでください!
もっと早くこの記事を読んでいれば…明るい未来もあったかもしれません。
40代 女性 かな
50代以上 女性 micarin
ブルブルと震え、痛みでパニックになっている愛犬を抱えてすぐにかかりつけの動物病院に連絡を入れて連れていきました。この時期飛んでいるハチには気を付けていたのに、慣れない公園でリードを持っている自分がちゃんと愛犬の歩いている地面を見て気が付いていれば、良かれと思っての事とはいえ、危険性の高い時期にハチの多い自然公園に連れていった自分を悔やみました。右の後ろ足を刺されたようでみるみるうちに腫れてきましたが、毛に覆われていて刺された場所までは確定出来ませんでした。病院では直ぐにステロイド注射と3日分の飲み薬を処方していただきました。今まで病気も怪我もせずに本当に飼い主孝行の愛犬でしたが、飼い主の不注意で痛くて怖い思いをさせてしまい、とても胸が痛みます。右足はまだ痛むようでびっこをひいて歩いていますが、幸い食欲もあり腫れも引いてきました。外出先でいざ愛犬が蜂に刺された状況に遭遇すると、思いの外飼い主がパニックになってしまいますが、やはり即座に動物病院に連れていき、適切な処置をして頂くのがベストだと思います。これからも事故や怪我に気を付けて、大事に過ごしていきたいと思います。