チワワにケージが必要な理由
「うちは小さなチワワだからケージは必要ない」
「チワワは小さいからいざという時でも、ケージがなくてもどうにでもなる」
「うちはリビングがこの子のお部屋だからケージはいらない」
など、チワワを飼う時にケージやクレートを活用せずにチワワと生活しているおうち、少なくないと思います。
チワワにケージやクレートを使う理由
チワワにケージやクレートを使うのにはどういった理由があるのでしょうか?
それは、チワワにとってのケージやクレートがどんな場所になり、それを使う事にどんな利点があるのかを考えてみると分かると思います。
ちょっと想像してみて下さい。あなたが見知らぬお家のリビングに連れて行かれ、「今日からこのリビングに住むのよ!」と教えられたとしましょう。あなたは人の出入りの多いそのリビングのどこに、自分の居場所をつくることができますか?
チワワにケージやクレートがある利点
- 安眠できる癒しの場になる。
- プライベートスペースとして自分の場所にになる。
- この居場所さえあればどこにいても安心できる空間をつくり出すことができる。
- 災害時にもクレートやケージの存在が心身を守る。
- 留守番時に安全を確保できる。
- 狭い限られたスペースに慣れ、ペットサロンやホテル、万が一の時の入院も快適に過ごせる。
「狭い場所に閉じ込めておくのなんかかわいそう」
そんな声も聞こえてきそうですが、チワワはもともと縄張り意識の強い動物で、洞穴のような薄暗い狭い場所を好むと言われています。
「ずっと閉じ込めて飼って下さい」と言いたいのではなく、上手にケージやクレートを活用できれば、その空間や慣れがチワワにとって、心身共にリラックスでき、「不安なもの」や「怖いもの」から身を守れ、チワワが人間社会で生きる上でより良い生活をおくれるということに繋がるのです。
特にチワワは自分の身が小さい分、たくさんの「不安なもの」や「怖いもの」があると言われています。ケージやクレートは人工的につくる洞穴(居場所)です。最初からチワワが好んで自分から入っていく訳ではありません。
ケージやクレートを使用するのによくありがちなケースが、叱った後にお仕置き部屋として使われていたり、吠えてうるさい時に閉じ込めたりすることです。これではケージやクレートが嫌な場所になり、二度と入りたくなくなってしまうでしょう。
本来は犬の安心出来る空間をつくり出すはずが、『拷問場所』のような真逆の空間を作り出してしまうこともあります。
チワワのケージやクレートのトレーニング方法
チワワにぴったりのケージやクレートを選ぶ
移動用
ケージやクレートの大きさは、中で体の向きを変えられなければ小さ過ぎで、サークルのように自由に動けるなら大き過ぎです。中でギリギリ方向転換出来るくらいの大きさが望ましいでしょう。
おうち用
中でチワワが手足を伸ばせるゆったりサイズが望ましいでしょう。ケージにおいては、入り口以外にタオルや毛布をケージの上からかけておきます。
※タオルや毛布を噛みちぎり誤飲事故も考えられますので、危険がないかよく見ていて下さい。
チワワにケージやクレートの存在に慣れてもらう
自分の体より大きい物が突然家にやって来たらびっくりすることでしょう。体の小さなチワワなら尚更怖がることと思います。まずはその存在に慣れてもらうことを目的とします。
この時、ケージやクレートの扉は開けておくか外しておきます。時々、チワワに気づかれないように中におやつを忍ばせておくと良いと思います。顔だけ入れば届くような距離に置いて下さい。
「あれ?中には大好きなおやつがあるぞ? 」
「あれ?今日もある!」
とチワワを嬉しくさせるのです。こうすることによって、ケージやクレートに対して「良い印象」を持ってもらいましょう。
※食べにいっても「あ!入ったっ!!」と騒がないようにして下さい。あくまでもチワワの生活に自然に溶け込ませるのがポイントです。
チワワがケージやクレートを「普段からあるもの」として怖れなくなるまで行います。
チワワに「体ごとケージに入っても大丈夫」を知ってもらう
チワワの大好きなマットやタオルケット、毛布などをケージやクレートに敷いてあげます。大好きなおやつやおもちゃを中に入れて、チワワが自ら入って行くように誘導します。
ほとんどの場合、チワワは入ってもすぐに出て来てしまうでしょう。抵抗なく入ることが出来るようになったら、ご飯タイムをケージやクレートの中で用意します。
※クレートに入るのが嫌でご飯を食べに行かない場合は無理に誘導してはいけません。そういった場合は②から始め直します。
この段階で長期間過ごして下さい。チワワが“ご飯”とわかると自らケージやクレートに入り、中で待つようになれば次の段階にうつります。
チワワにケージの扉を閉める事に慣れさせる
「扉なんてあったっけ?」と思ってもらえるように今までのトレーニングの延長上で自然に扉を閉めます。
ケージやクレートの中でご飯の時だけ扉を閉めます。食べ終わったら「扉はすぐ開く」「閉じ込められることはない」を知ってもらいます。
※この時、扉が開く瞬間をチワワが見られるようにして下さい。「扉はすぐ開く」を知ってもらう為です。出来ればおやつの時も同じように中で扉を閉めて与えて下さい。
チワワは音にも敏感に怖がりますので、静かな扉の開閉をするよこころがけましょう。これが出来るようになってきたら、徐々に扉が開くまでの時間を遅くしていき、ケージやクレートの中で滞在する時間を増やしていきます。
この時の注意点は、チワワがケージやクレートから出る時に「良い子」などの声かけやごほうびは与えないことです。外に出ることが誉められると勘違いする場合もあります。
この段階は、普段の時にチワワが自分でケージやクレートに入って休むようになるまで続けて下さい。根気が要りますが、このトレーニングはシニア犬になってからも役に立つと考えて行ってください。
そして、ケージやクレートの中で静かにいられればトレーニングは成功したのと同じです。ただし、成功したからと言ってここですべてを辞めると振り出しに戻ってしまう場合があります。
今までやってきたトレーニングをどれかひとつでやも日常生活の中に取り入れて下さい。例えば「おやつは中であげる」とか「ご飯は中で扉を閉めて与える」とか。
チワワのケージトレーニングで失敗しやすい事例
このトレーニングでの失敗しやすい事例として、ケージやクレートに入って扉を閉めている時にチワワが騒いでしまいそのタイミングで飼い主さんが扉を開けてしまうことがあります。
これは、騒げば出してもらえる(出してもらえる=ごほうび)となってしまいます。この状況に飼い主さんが気づかず何度も間違ったトレーニングをしてしまうと、クレートやケージの中で大騒ぎするチワワになってしまったりします。
チワワがケージやクレートの中で、我慢しないで待てる時間を徐々に増やして行きましょう。「飼い主さんが見えれば扉を閉めたケージやクレートの中で静かにしていられるけど飼い主さんが見えなくなると騒ぎ出す」
といった場合は「分離不安」の可能性があります。ここでは述べませんが、飼い主さんとチワワの関わり方を見直さなければならないこともあります。
ケージやクレートの中にいてもらいたい時は、滞在時間をその子にとって可能な時間であるかを考えましょう。事前に排泄を済ませたり、チワワの状態も良い状態で過ごせるように考えクレートやケージを活用してあげて下さい。
まとめ
チワワを飼う際にケージやクレートがあらゆる観点から必要であるということについて、知っていただけたら幸いです。ケージやクレートの上手な活用はチワワの心の安定 をもたらします。災害時にもきっと役に立つことと思います。
▼チワワについて詳しく知りたい方はこちら
チワワ犬辞典
ユーザーのコメント
20代 女性 動物大好きさん
30代 女性 まろ
また災害時には身を守ってくれることもありますし、避難所に行った場合には家族以外の人も大勢いるので、わんちゃんを放し飼いにするわけにはいきません。普段からゲージに入っていないで、いざという時に急に入るのでは、わんちゃんも不安になってしまいます。わんちゃんの安心安全の為にゲージは必要です。
40代 女性 いおり
我が家はコングというお留守番用のおもちゃにおやつを入れてあげるようになってからケージ大好きになりました。コングをみるとダッシュでケージに入りますし大人しくお留守番してくれてます。普段の時でも一人でケージで寝てる時もあるので練習すればケージ大好きチワワになってくれると思います。
30代 女性 のんのん
30代 女性 すずちゃん
ゲージは、室内犬のトイレにもなります。覚えさせる為に必ずゲージは必要です。また、例えば目を離すと危ない場合やイタズラをして部屋を散らかしたりとした時に閉じ込める時などにも使いますので用途は人それぞれですが小さいチワワにももちろんゲージは必要だといえます。
50代以上 女性 匿名
20代 女性 まかろん
うちでは愛犬を迎える際に一通りの物を揃えたので、そのタイミングでケージも用意しました!ケージの利点は書かれている通り色々とありますので置いてあると便利かな〜と思います。ケージではなく、クレートを使っている方もいるかもしれないですね。愛犬が安心した空間を作るという意味でもケージは良いと思います。
我が家では、子犬の頃のお留守番どきにイタズラ防止や安全のためにケージでお留守番させていました。お風呂や料理中など目を離してしまう際もケージに入れていました。子犬のうちはイタズラや誤飲や怪我などを防ぐためにケージや、仕切りなどでスペースを区切ってあげると良いと思います。
家庭によりケージに必要性を感じないなら無理に置く必要はないかなぁと思いますが、災害どきやもしもの時を考えるとケージの中やクレートなどに慣れておく必要性を感じます。
ペットホテルや入院の際はケージに入りますから愛犬に余計なストレスを与えない為にも慣れは大事ですね。
女性 ぬかづけ