犬とのハグでストレスが解消される?驚くべき効果を詳しく解説

犬とのハグでストレスが解消される?驚くべき効果を詳しく解説

「一日8回、ハグをしてください」神経経済学者Paul Zakからの処方箋です。ハグがもたらす幸せホルモン効果で、愛犬と健康に歳を重ねましょう!

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記事の監修

  • 獣医師
  • 平松育子
  • (AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター )

獣医師・AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター
山口大学農学部獣医学科(現:共同獣医学部)卒業。2006年3月~2023年3月 有限会社ふくふく動物病院 取締役・院長。ジェネラリストですが、得意分野は皮膚疾患です。
獣医師歴26年(2023年4月現在)の経験を活かし、ペットの病気やペットと楽しむアロマに関する情報をお届けします。

犬とハグすることでストレスが解消される

ハグする人

皆さんは、ハグすることで免疫力が高まり、病気予防になるというのを聞いたことがあるでしょうか?
”Dr. Love”として知られている神経経済学のPaul Zakは、パートナーとより良い関係を保つためには一日最低8回ハグをすることを推奨しています。

TEDTalk (“Trust, morality — and oxytocin?” 「信頼、道徳と‥オキシトシン?」)というプレゼンの中で、彼は道徳感に関する研究から、オキシトシンというホルモンについて説明しています。

オキシトシンとは哺乳類のみがもつホルモン物質で、人間では出産・授乳に必要とされる女性特有のホルモンですが、SEXの時には男女ともにその数値が上昇するそうです。
ただ、刺激がなければ分泌されないホルモンのため、通常値はほぼゼロ。
ではこのオキシトシンを分泌させるにはどのような刺激が必要なのでしょうか。

ストレス下に置かれた状態ではこのオキシトシンが分泌されることはありません。
マッサージ、ダンス、教会での祈り.. このような刺激によって多くの人にオキシトシンが分泌され、共感・信頼感を得ることができます。
さらにはfacebookなどのソーシャルメディアを利用することでもオキシトシンの上昇がみられるそうです。
誰かとの繋がりを感じることで、その分泌が高まるということですね。

その中でも、Paul Zakがオススメする一番簡単な方法が「ハグ」です。

効果は愛犬へのハグでも同様とのこと!一日8回、愛犬とハグしてみませんか?

犬とのハグには若返り効果も!

元気な女性

病気予防には一にも二にも、ストレス軽減による免疫力の向上が必須!ストレスはまさに万病の元です。
そして、いつも一緒にいる愛犬とのハグで、ストレス軽減・免疫力アップの効果があるのです。

ここからはハグによって分泌される、たくさんの幸せホルモンを紹介します。

オキシトシン

まずハグによる免疫力向上に一役かっているホルモンが、先ほど紹介したオキシトシン!

いわゆる「絆ホルモン」と呼ばれているもの。母子間の信頼を高めるホルモンですが、愛犬とのハグはもちろんのこと「見つめ合う」だけでも飼い主と愛犬の双方でオキシトシンの数値が上昇するそうです。

オキシトシンの効果

  • ストレス緩和
  • 社交的になる(他人への共感信頼感を得る)
  • 睡眠を促す
  • 血圧の上昇を抑える
  • アンチエイジング

ストレスホルモンと言われる「コルチゾール」と真逆の働きをします。

犬にとって、見つめ合うという行為は威嚇を表す行為とされていますが、長い間ヒトと一緒に暮らしてきた犬にとっては飼い主へ親愛を示す行為となっています。
ちなみにオオカミは、飼いならされている個体でも飼い主と見つめ合うという行為はしないそう。
長年ヒトと寄り添ってきた飼い犬だからこその反応なようです。

オキシトシンが分泌されているメス犬は飼い主を見つめる時間が長くなるという研究結果もあるそうです。犬も飼い主も、やはり女のほうがオキシトシンの影響を受けやすいという傾向はあるようですね。

そして、ハグすることによって分泌されるホルモンには次のようなものも挙げられています。

βエンドルフィン

この物質には鎮痛作用、気分の高揚、幸福感を得られるという作用があります。
その鎮痛効果はなんとモルヒネの数倍!ランナーズ・ハイと言われる状態では、この物質が多く分泌されているようです。
「脳内麻薬」という別名があるほど強力なホルモンです。

βエンドルフィンの効果

  • 鎮痛作用
  • 抗ストレス作用
  • 忍耐力増強
  • 免疫増強

このホルモン物質を分泌するには、30秒以上のハグがオススメとのこと!30秒以上ハグをすることで、ストレスは1/3まで軽減されるらしいのです。ハグをよくする人は、風邪の重症化も防げるようですよ。

ドーパミン

やる気ホルモンドーパミン!快楽を感じるホルモンとして有名ですよね。βエンドルフィンが分泌されると、ドーパミンの数値も上がると言われていることが多いですが、実際はドーパミンの量を抑制する物質をβエンドルフィンが抑制しているらしいのです。
βエンドルフィンがの量が増えることでドーパミンが分泌されやすくなる、ということですね。

ドーパミンの効果

  • 脳の働きが向上する
  • 快感を得る
  • 運動調節やホルモン調節をおこなう

このホルモンもβエンドルフィン同様、20〜30秒のハグがオススメです。

セロトニン

ドーパミンと一緒に分泌されることがおおいこのホルモン。体内のセロトニンのうち約90%が消化器に存在しているようですが、脳内に存在するわずかな量でも、その効果は大きいらしいのです。

セロトニンの効果

  • 精神の安定
  • 睡眠の質向上

まとめ

トイプー

ハグによって愛犬との心の繋がりを感じることで、こんなにも心と身体にいい影響があるとは驚きですね。
そして一番嬉しい効果とは、それが私たち人間だけでなく愛犬も同じような効果が得られること。愛犬にはいつまでも若々しくいてほしいですよね。

犬にとっても健康に歳を重ねるにはストレスは禁物。社会的動物であるヒトもイヌも、相手が喜んだら自分も喜ぼうとする共感力が備わっているとのことです。
飼い主がハッピーなら愛犬もハッピー、愛犬がハッピーなら私たちもハッピー!ということ。

お互いの健康で豊かな生活のためにも、一日8回と言わずいっぱいハグしましょ!

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ユーザーのコメント

  • 投稿者

    40代 女性 リン

    愛犬とハグすることでストレス解消になったり病気予防になったりというのはおもしろいですね。でもアニマルセラピーなどがあることからも動物と人間の間に生まれる独特の感情が人間にとっていい影響を与えるということは昔からわかっていますもんね。科学的な根拠とかはよくわからなくても、私だって犬に癒しを求めているのですからやっぱり何かしらの影響があるんだと思います。人間の免疫力って不思議なもので、単純に病気を防ぐための体の能力というわけではなくて気持ちにもつながっていたりするからすごいなと思います。
    うちの子はべたべたするのがあまり好きではないから、やりすぎると迷惑そうな顔をするけど今日は少したっぷりハグさせてもらおうかな(^^♪
  • 投稿者

    女性 ちろる

    最近、アニマルセラピーという言葉がようやく浸透してきたと思いますが、ペットのもたらす癒やし効果というものは実際、医学的には確立されていませんが、心療内科医も推奨するほどの効果があると言われています。これから先、益々進む高齢化社会に向けてペットの役割が大きなものになる時代がくるかもしれません。
    病気を治すわけではなくても、ペットから得られる無償の愛は計り知れないものがあると思います。ケアセンターや老人ホームなどでもあえてペットの世話をすることで認知症を抑える効果がみられるとも言われています。
    私も1日中、仕事で家を空けていて長時間お留守番している愛犬とは一緒にいるときだけは嫌がられるほどハグしまくっております(笑)
    ワンコからのぬくもりや小さな心臓の鼓動・・・とてつもない【癒やし】を感じます。
    私が毎日笑顔でいられるのもhappyでいられるのも愛犬のおかげでもあります。
    ワンコにも性格があるので抱っこが嫌いな子もいますが(親戚んちの子は抱っこが嫌ですぐに飛び降ります)、スキンシップはいろんなことの発見(ワンコの異変)にも繋がりますので毎日、沢山ハグしてあげましょう。
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