犬は臭くて当たり前!?
犬を飼ってみたら「思っていたより体臭が気になる」という飼い主さんは多いのではないでしょうか。犬の体臭の原因は、全身に分布されている汗腺にあります。
犬にも人にもエクリン腺とアポクリン腺という2種類の汗腺があり、エクリン腺からは、成分がほとんど水分のサラサラした汗が分泌されます。そしてアポクリン腺からは、タンパク質や脂質、アンモニアなどを含んだベタベタした汗が分泌されます。このベタベタした汗が皮脂とくっついて酸化し、雑菌が繁殖するときついにおいが発生します。
人はエクリン腺が全身に分布され、アポクリン腺は脇の下や乳首、陰部など特定の場所にしかありません。一方、犬はエクリン腺が足の裏などわずかな場所にしかなく、アポクリン腺は全身に分布されています。
そのため、犬は人よりも体臭がきついのです。犬の体臭には個体差がありますが、犬種によっても体臭が少なかったり、反対に体臭が強かったりします。今回は、体臭が強い犬種のほうにスポットを当ててご紹介していきたいと思います。
『体臭が強い犬種』の特徴や共通点は?
体臭が強い犬種には、以下のような特徴や共通点が見られます。
- ダブルコート:被毛が厚く通気性が悪いので、においが強くなりがち
- 顔や体にしわがある:しわとしわの間は蒸れやすく、汚れもたまりやすいためにおいの原因になる
- 垂れ耳:耳の病気を起こしやすく、それが原因でにおいが発生することがある
- 涙やけしやすい:涙で濡れた被毛に細菌が繁殖し、におうことがある
- 皮脂の分泌量が多い:皮脂が酸化して体臭が強くなる
『体臭が強い犬種』と言われているのは?
具体的に、どの犬種が体臭が強いと言われているのでしょうか?4犬種ご紹介します。
①パグ
パグといえば、しわだらけの顔とつぶれた鼻が印象的ですが、しわには食べかすや皮脂、水分などの汚れがたまりやすく、これがにおいの原因になります。しわの汚れを放っておくと細菌が繁殖して皮膚炎を引き起こすこともあるので、日頃からしっかりケアすることが大切です。
できれば毎日、少なくても週に1回は濡らしたタオルや蒸しタオルなどで、しわとしわの間をきれいに拭いて清潔を保ってあげましょう。力を入れてゴシゴシ拭くと皮膚を傷めてしまうので、やさしく拭きます。
また拭いた箇所を湿ったままにしておくと、細菌が繁殖しやすい環境を作ってしまいます。最後に乾いたタオルやガーゼで水分を拭き取るのを忘れないようにしましょう。パグはしわが多いほかにも垂れ耳、涙やけしやすい、皮脂が多いといった特徴も持っています。
②シー・ズー
パグやシー・ズーのように眼球が突出している犬種は、異物や目元の毛などによる刺激を受けやすく、涙やけしやすいと言われています。涙やけとは、何らかの原因で目から過剰に溢れ出た涙によって、目の周辺の毛が赤茶色に変色してしまうことを言います。
涙やけしている犬の目の周辺がにおうことがありますが、涙自体がにおっているのではありません。目の周りの毛が涙で濡れた状態が続くことで細菌が繁殖し、においが発生します。
目の周りの毛を濡れたままにしておくと皮膚炎を起こすともあるので、溢れ出た涙はこまめに拭いてあげるようにしましょう。目の周りはデリケートなので、コットンやガーゼでやさしく拭いてあげてください。
また涙の量を軽減するために、刺激となる目元の毛はこまめにカットしてあげるといいでしょう。シー・ズーは垂れ耳、皮脂が多いという特徴にも当てはまります。
③アメリカン・コッカー・スパニエル
アメリカン・コッカー・スパニエルはダブルコートで、さらに皮脂の分泌量が多い犬種でもあります。皮脂の分泌量が多いと体臭が強くなるだけでなく、マラセチア性皮膚炎などの皮膚病を起こしやすいので、定期的なシャンプーでしっかりケアする必要があります。
適切なシャンプーの頻度は、皮脂の分泌量がどれくらいかによって変わってくるので、獣医師やトリマーに相談してみるといいでしょう。
この犬種のような垂れ耳の犬は、耳の通気性が悪く細菌が繁殖しやすいため、外耳炎など耳の病気になりやすいです。そして耳の病気になると、においが発生することがあります。
少なくても週に1回は耳をチェックして、汚れていたら耳用のローションを含ませたコットンなどでやさしく拭いてあげましょう。耳から異臭がしたり、耳をかゆがったりする場合は、早めに動物病院を受診しましょう。
④ゴールデン・レトリーバー
ゴールデン・レトリーバーは、ダブルコートの犬種です。ダブルコート(被毛がオーバーコートとアンダーコートの2層構造)の犬種は被毛が厚く通気性が悪いため、通気性のいいシングルコート(被毛がオーバーコートのみ)の犬種よりも体臭が強くなりがちです。
体臭が気になって頻繁にシャンプーをしたくなるかもしれませんが、洗いすぎはよくありません。シャンプーが頻回だと皮膚のバリア機能が失われ、皮膚のトラブルを起こしやすくなります。皮脂の分泌量が多くなく、皮膚の状態が健康ならば、シャンプーは多くても月2回までにとどめたほうがいいでしょう。
定期的なシャンプーに加えて、毎日ブラッシングで汚れや抜け毛を取り除いてあげると、体臭の軽減につながります。ゴールデン・レトリーバーは垂れ耳でもあるので、耳のケアもしっかりと行いましょう。
まとめ
今回は『体臭が強い犬種』の特徴や共通点、そして『体臭が強い犬種』の中から4犬種をご紹介しました。体臭が強い犬種でも個体差はありますし、しっかりケアやお手入れをすることで体臭は軽減することができます。ケアやお手入れは愛犬とのコミュニケーションにもなるので「愛犬との絆を深める時間」と考えれば、苦にならなそうですね!
ユーザーのコメント
50代以上 女性 ALMA
確かに、以前はマラセチア皮膚炎を母胎感染する子犬が多くて私も辛い飼育で余儀ない経験をしました。母胎感染するとその子犬は、一生涯、ダニのマラセチア脂漏症で可愛そうでした。
とはいえ、殺処分させるなんて考えられませんでしょう?!。
少しでも痒みを軽減させて過ごさせて17年の寿命を全うしました。加齢で白内障になり晩年は、緑内障の眼圧が高いのに悲鳴もあげない優しい♂でした。眼球摘出しても傷口が化膿してしまって動物病院で痛い思いをさせました。人間に感染はしません。
治療費や世話がめんどうな飼い主に手離されたりしてた世の中でした。
九州 佐賀県のブリーダーから関東のペットショップで安価に販売されたのは、10数年前。
私は、現在4頭目のシーズーを飼育してます。ブラック&ホワイトです。かかりつけの獣医師に昔はブラック&ホワイトは、噛み癖があったけど家の愛犬は穏和で全く噛まないのでやはりブリーディングの積み重ねなんですね。
体臭のする犬にランキングされて悲しく思います。
家の愛犬は、ペットショーで年度チャンピオンの末裔です。
女性 匿名
50代以上 男性 ぽ
50代以上 男性 父ちゃん
シャンプーも月1以下でしたが殆ど臭くないですよ?
臭いにうるさい妻が一緒に寝ていたぐらいですから。
むしろ友人が飼っている和犬の方が臭いです。
現在は、アメリカン・コッカ―スパニエルがいますが、この子の方が臭いです。(笑)
残念ながら、ランキング入りする程度には…。
顔は可愛いのですが、一緒に寝ると所謂犬臭いと妻も息子も申しておりました。
私は犬好きの所為かあまり気にならないのですが…。