犬を不安にさせてしまう飼い主の行為
犬は飼い主の行動に敏感です。なぜならば、仲間である大事な飼い主の行動を常に観察しているからです。私たちが想像している以上に、飼い主の行動パターンを把握していたり、飼い主の感情を読み取る能力に長けていたりします。
私たちは、そんな賢い犬たちを不安にさせてしまう行為を無意識に行っている恐れがあります。今回は犬を不安にさせてしまう飼い主の行為を5つご紹介するので、自身に思い当たる節がないか確認してください。
1.家族喧嘩
家族や夫婦、カップルで犬を飼っている場合、家族喧嘩、痴話喧嘩は愛犬を不安にさせ、想像以上に強いストレスを与えていることを自覚しましょう。
犬は元々群れで行動していた動物です。そのため、他の動物よりも仲間意識が強く、仲間への共感能力や協調性も高いです。それゆえに、大事な仲間同士が争うことを嫌い、ストレスを感じるのです。
「大丈夫かな?」「もう仲良くできないのでは…」と強い不安を抱えることになるので、愛犬の前で激しい喧嘩をするのはやめましょう。
2.長時間の留守番
基本的に留守番が得意な犬は少ないです。しかし飼い主が仕事へ行ったり、買い物へ行ったりしなくてはいけないため、どうしても留守番に慣れさせておく必要があります。
留守番に慣れている犬だからといって、必要以上に長い時間、留守番させる行為は、犬を不安にさせてしまいます。「あれ?いつもより飼い主さんの帰りが遅い」と気付いてしまうと、「もう会えないのでは」「帰ってこないのでは」と恐怖を感じてしまう犬も多いです。
犬を家に留守番させて1泊以上の外出をする飼い主をごく稀に見ますが、これは絶対にNGです。必ず出掛けた当日中には帰宅するようにし、もしもやむを得ず1泊するのであれば、家族や知人にお世話を頼んだり、ペットホテルを利用するなどの手段をとりましょう。
3.外出前に過剰なスキンシップ
外出する前、「愛犬が寂しがるだろうから」という理由で、いつも以上にたくさんスキンシップを取ったり、コミュニケーションを取ったりする飼い主は多いです。しかし、実はこれも愛犬をより不安にさせる行為に当てはまります。
外出前あるいは帰宅直後に過剰なスキンシップやコミュニケーションを取ることで、犬は留守番が『重大事項』であると認識してしまいます。すると留守番に対して、より強い不安を感じるようになります。
また、毎回外出前に過剰なスキンシップを取ることで、この一連の流れをルーティーンとして学習してしまいます。飼い主が過剰なスキンシップを取り始めると「飼い主さんがいなくなってしまう」と察知し、問題行動を起こして行かせないようにする犬もいます。
4.気分で態度をコロコロ変える
その時の気分によって、愛犬への態度をコロコロ変えてはいませんか。犬は飼い主の感情の変化に敏感です。そのため、機嫌をしょっちゅう変えてしまうと、戸惑うと同時に不安を感じたり、飼い主を信頼できなくなってしまったりするのです。
人間同士のコミュニケーションを思い出してください。接している相手の態度がコロコロ変わってしまったら、戸惑ってしまいますし「何か悪いことしたかな?」と不安になりますよね。それは犬も同じなのです。
5.普段とは違う様子を見せる
普段とは様子が違う飼い主に対して、強い不安を感じる犬は多いです。中には「この人は、本当に自分の飼い主さんだろうか」と恐怖を感じる犬もいるほどです。
例えばお酒を飲み酔っ払った状態で帰った時、酔っ払った勢いで愛犬にしつこくスキンシップを求めるなど、いつもとは違う接し方をしていませんか。このような飼い主の行動に、愛犬は不快感を持っていますし、何より不安や恐怖を感じています。
前述したように、本物の飼い主であるか否かを疑い、攻撃的な態度を見せる犬も多いので、お酒を飲む際は、極力自分を忘れない程度に抑えるようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。皆さんは今回ご紹介した行為に、当てはまる行動をしていませんか。犬は私たちが思っている以上に、飼い主の行動を観察しています。感情にも敏感です。この事実を理解し、できるだけ愛犬が不安にならないよう、寄り添った行動を心掛けましょう。