犬の笑顔は見ているだけで癒やされる♡
犬はあまり表情が変わらないようで、よくよく観察していると、コロコロとさまざまな表情を見せてくれていることに気付きます。驚いたり、嬉しそうな顔をしていたり、不安そうな顔をしていたり。
その中でも、まるで笑っているかのような素敵な『わんこスマイル』を見せてくれることもありますよね。傍で見ているだけで癒やされるという飼い主さんも多いでしょう。
しかし、一見、笑顔だから「楽しい」「嬉しい」といったポジティブな心理が働いているのだろうと思いがちですが、必ずしもそうとは限りません。
犬はなぜ笑顔になるの?本当に良い意味で笑っているの?
時々見せてくれる犬たちの笑顔。しかし、必ずしも良い意味を持つ笑顔であるとは限りません。では、犬が笑顔になるときは、どのような意味合いで笑っているように見えるのでしょうか。
1.嬉しいことがあった
まずは嬉しいことがあったときです。おやつをもらえた、これから散歩に連れて行ってもらえる、いつもより豪華なごはんだった…など、犬は日常の些細な出来事でさえも、嬉しく感じてくれます。
このように自分にとって嬉しい出来事があったときは、体全体で軽快に歩いて見せたり、時にはぴょんぴょんと飛び跳ねるような行動を見せたりしながら、笑っているような表情を見せてくれることがあります。
2.楽しい
飼い主と一緒におもちゃで遊んでいる時、他の犬と楽しく遊んでいるとき、楽しさのあまり笑顔になってしまう犬は多いです。その姿は、まるで人間の子どもが他の子たちとはしゃぎまわっているようにも見えます。
特に、普段は家の中で良い子にしている犬が、ドッグランなどで開放的に本来持つ犬ならではの行動を思いっきり楽しんでいる時は、最高の笑顔を見せてくれることがあります。
ドッグランではなくても、家の中で遊びを交えた芸や知育遊びをした後、飼い主さんに褒められることで、本能的な楽しさを感じる犬も多いですよ。
3.リラックスしている
「はぁ~」と安心しきったようなため息が今にも聞こえてきそうな笑顔を見せてくれることはありませんか。飼い主の膝の上に乗っているときだったり、飼い主にお腹を撫でてもらっているときだったり…。
目を細めながら、目の端が垂れているような表情を見せている時の愛犬は、こちら側も有無を言わさないようなリラックス感を感じます。
4.不安や恐怖から緊張している
ここまでは良い意味での『笑顔』をご紹介してきました。しかし、私たち人間が「笑っている!」と勝手に認識しているだけで、中には強いストレスを感じている可能性を秘めた危険な笑顔であることもあります。
そのような笑顔をしているときは、前述したように、恐怖や不安から緊張状態に陥っており、強いストレスを感じていることが多いです。
例えば、相手の犬や人から強い敵意や警戒心を感じ取り、「怖いな」「不安だな」といった緊張感を感じる状況だとしましょう。犬はこのような場合、目を細めることで「こちらに敵意はないよ。落ち着いて」というサインを相手に送ります。
同時に、緊張状態によって体内の温度が上がってしまったり、心拍数が上がってしまったりすることで、体温調節と落ち着きを取り戻す意味を込めて、舌を出しパンティングを行うことがあります。
この仕草が揃うことで、笑顔のような表情が作り出され、それを人間が勝手に「笑顔」として認識してしまうのです。
良い笑顔とストレスを感じている危険な笑顔の見分け方
多くの場合、「嬉しい」「楽しい」といったポジティブな感情を表す笑顔ですが、時には強いストレスを感じているときに見せる『笑顔』のような表情であることもあります。しかし、どちらも表情としては似ているため、なかなか見分けを付けにくいです。
しかし、愛犬からのストレスサインを勘違いしないためにも、どちらの意味を持つ『笑顔』なのかを見極めるポイントをいくつかご紹介します。
まず通常の「嬉しい」「楽しい」といった意味を持つ笑顔のポイントです。
- 目尻が垂れ下がっている
- 呼吸が荒くない
- 全身に力が入っていない
- 前後の状況で愛犬が楽しいと感じるような出来事があった
他にもしっぽを左右に大きく振っていたり、明らかに嬉しそうな行動(ピョンピョン跳びはねてみせる、軽快に歩くなど)を見せている場合は、ポジティブな意味合いの『笑顔』でしょう。
では、反対にストレスを感じているときに見せる『笑顔』のような表情には、どのようなポイントが隠されているのでしょうか。
- 目が笑っていない(見開いている)
- 口角が上がりきっていない(引きつり気味)
- 耳が下がっている、または耳が後ろに折れている
- 呼吸が荒い
- 相手から目をそらす
- しっぽを丸め込んでいる
これに加え、周囲の状況も確認してください。愛犬が不安や警戒心を煽られるような状況ではないでしょうか。不安の原因となる相手がいたり、音が聞こえたりしていませんか。
見極める最も重要なポイントは、環境や状況、さらに目元と口角を確認することです。不安や恐怖、警戒心を強く持っているときは、呼吸が荒くなったり、口角が多少上がっていても、目が笑っていないなどの違和感があるはずです。
このストレスサインを見逃さず、愛犬を落ち着かせたり、時にはその場から離れるなどの対応を取り、愛犬をできるだけ早く安心させてあげましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。愛犬の笑顔には癒やされますが、ストレスを感じているときに見せる表情と区別が付きにくいこともあります。愛犬の表情や様子、状況を冷静に判断し、愛犬がストレスを感じている場合は、適切な対応を取りましょう。