犬が人を舐める理由と心理4選!
1.服従
いたずらをしたり、危険なことをしたりしたときに、飼い主さんが強い語気で「ダメ!」や「NO!」と犬を制止させたとき、犬は「飼い主さんに叱られた」と感じることがあります。
そんなとき、飼い主さんの顔や口元を舐めてきたときは、自分の行動を制御する権限を持っている相手の感情が昂っているときに「なだめる」「落ち着かせる」といった意味合いを持つと考えられます。
2.親愛
母犬は毛並みを整えたり、排便を促したりするために子犬を舐めます。また、幼い兄弟同士でも体を舐め合ったりするので、飼い主さんの体の一部を舐めまわしたりするのは、毛づくろいをしているような親愛の感情を示しているのかも知れません。
3.鎮静
知らない場所に来たとき、知らない人に囲まれたときなど、犬が動揺しているとき、最も信頼している飼い主さんの顔や手を舐めて、自分を落ち着かせようとすることがあります。
4.好奇心
飼い主さんや犬にとって気を許せる親しい人が何かを食べていたりすると、その人たちの口元が気になり、撫でてくれる手から知らないニオイがすると、そのニオイが一体なんなのか、食べられるものなのかそういう場合は、ただニオイを嗅ぐだけでは我慢できず、執拗に舐めて不可思議なニオイの探求に無我夢中になり、結果として人の手や口を舐めまわすことになります。
犬が舐める場所ごとの心理
顔を舐めるときの心理
口だけでなく、人の顔中を舐めまわすときは犬の感情が爆発していると思われます。「嬉しい!」「大好き!」という感情で犬の心の中がパンパンになっています。強いて「なぜ、犬は人の顔を舐めるのか」ということの答えを出すとしたら「舐めたいから舐める!」ということになりそうです。
口を舐めるときの心理
犬が子犬を育てるとき、離乳の際に自分が一度食べたものを吐き出して、子犬に与えることがあります。この時期、食べ盛りの子犬は、母親が吐き戻した分だけでは足りず、母親の口元についた吐き戻しの食べカスすら欲しがり、母親の口の周りを舐めます。
犬が飼い主さんの口の周りを狙って舐めるのは、飼い主さんのことを母親のように慕い甘えたい、そして母親のように心から信頼し、愛しているという感情を伝えようとしているように感じます。
手を舐めるときの心理
食べ物以外で何かを要求しているときに、飼い主さんの手を舐めることがあります。例えば、「散歩に連れて行って」「遊んで」「構って」など、飼い主さんと楽しくコミュニケーションしたい、という感情表現です。
足を舐めるときの心理
人間の足が臭くなる原因は、細菌と汗です。犬が飼い主さんの足を舐めるのは、飼い主さんの足から飼い主さんのニオイのもととなっているであろう、濃厚な汗のニオイがして、そのニオイが愛犬の「飼い主さんの側にいたい」という感情を激しく刺激しているのかも知れません。
まとめ
犬は、人間同士のように言葉で自分の意思を相手に伝えることが出来ません。ですから、言葉をコミュニケーションとして使っている私たち人間には、犬の心理を完全に解明して理解することはできません。
ですから、愛犬が私たちに向けてくれるいろいろな感情をできるだけ正確に受け止めるためにも、ただ、愛犬が私たちの顔を嬉しそうに舐めてくれるときにも、ただそれを漠然と受け止めるだけではなく、「何か伝えたいことがあるんだね」と受け入れる感覚を持ちましょう。そうすればきっと、幸せな時間を積み重ねている間に愛犬とお互いの感情を分かり合えるようになるはずです。