犬がウンチをした後によくする行動…その理由は?
愛犬がウンチをした後、ウンチを片付けようとすると、よく同じような行動をする…。そんな光景を目撃している飼い主さんは少なくありません。犬がウンチした後によくする行動には、犬なりの理由があります。そこで、今回は犬がウンチをした後によくする行動と、その理由について解説していきます。
1.後ろ足で地面を蹴る
愛犬がウンチをした後、なぜかウンチがある場所に向けて後ろ足で蹴りを入れたり、砂をかけたりするような行動を見せませんか。少し前までは「自分のウンチの臭いを消している説」が濃厚でした。
しかし、近年の研究によると、逆の意味があるのでは、と考えられています。ウンチの周りの砂を蹴り上げることで、自分のウンチの臭いを周囲にまき散らしているという説が濃厚なのです。自分のウンチの臭いを拡散することで、「ここは俺の陣地だぞ」「ここに俺がウンチをしたぞ」と他の犬にアピールをしているというのです。たしかに、この行動はよくオスに見られます。縄張り意識の高いオスだからこその行動という説が、現段階では濃厚だとされています。
2.ウンチを食べる
よく問題行動として取り上げられる食糞です。なぜ食糞という行動をするのかについて、明確な理由は明らかになっていません。しかし、いくつかの説が考えられています。
自分のウンチが対象である場合、自分のウンチで栄養を補っているという説が1つ考えられています。1回ごとの食事量が足りていないことで、空腹を感じており、そのため自分のウンチを食べているという説です。また、子犬の場合は、ウンチの形状がコロコロとしているために面白く、遊んでいるうちに誤って食べてしまっているという説が濃厚だと考えられています。
もしも自分のウンチではなく、いけないことではありますが、放置されている他の犬のウンチを食べようとしている場合は、ウンチを食べたり臭いを嗅いだりすることで、その犬の情報収集をしているという説も考えられています。
3.ダッシュする
ウンチをした後、なぜか興奮したように走ったり、ウンチの周りを駆け回ったりする行動を見せる犬は、意外と多いです。「何してるの?」「ウンチを片付けるから向こうにいって」など、飼い主さんは思うところがあるでしょう。
これは、ウンチが出たことに対する喜びや開放感を素直に表現しているのでは、と考えられています。そのため、子犬やまだ幼い成犬に見られることが多いのです。
また、中にはウンチが出切っておらず、おしりに違和感を抱いているために、ダッシュすることで取り除こうとしていることもあります。毎回ダッシュしていたり、確認してもおしりにウンチが付いていなかったりするのであれば、何らかの異常が生じている可能性も疑われます。
違和感の正体は病気である可能性も考えられるため、気になるようであれば一度、かかりつけの動物病院に相談してみましょう。
4.臭いを嗅ぐ
ウンチをした後、自分のウンチの臭いを嗅ぐ行動はよく見られます。これはオスメス両方に見られるため、性別による違いはないと考えられます。最も可能性の高い説として、自分のウンチの臭いを嗅ぐことで、自分の体調などを知る手掛かりとしているのではないかと言われています。
人間も同様ですが、排泄物の形や柔らかさ、臭い、色などで、体調を確認することができます。親であれば、赤ちゃんのうんちを見て、その日の体調を確認することも多いですよね。これと同じことを犬もしているのではないかと言われているのです。
特に、犬の嗅覚は人間より優れているため、ちょっとした変化も察知することができます。もしもいつも以上に念入りに臭いを嗅いでいるときは、愛犬の体調を注意深く観察するべきかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。実際、犬のウンチに対する行動は、明確にされていません。そのため、現段階では、「この説が濃厚である」という考えのもと、犬を理解するしかありません。しかし、今後犬に関する研究が進んでいく中で、これらについても新しい発見があるでしょう。私たち飼い主も、随時、犬の研究結果に目を向けていきましょう。