犬が好きになる人
もともと犬という動物はルールを守る性格であることが多く、そういった集団で過ごすことに安心感を得る動物です。そのため、一般的に犬が好む人には傾向があるといわれています。
- 落ち着いたトーンで話す人
- 動きが穏やかな人
私たち人間同士でも言えることと思いますが、話をするときに高いトーンの声が続いたりすると何だか聞いていて疲れてしまいますよね。反対に低すぎるトーンの声だと、何だか少し怖くなってしまいます。
また、子供のように走り回ったり突然予想もしないような動きをしたりする人の近くにいるより、穏やかにゆったり動いたり目的をもってスムーズに動いたりする人の近くにいる方が落ち着きませんか?
犬たちも同様です。あまりに高い声で話しかけられれば興奮してしまいますし、低い声の人には恐怖感を覚えます。予測できない動きをする人には警戒をし続けなければいけなくて、疲れてしまうんですね。そのため、犬たちのそばにいるときは、なるべく自身が落ち着いた状態を保つことが犬との良い関係を築きやすいといわれているのです。
犬が急に避けるようになる心理
犬たちは上記のように「落ち着いた人」を好みます。反対に落ち着きがなかったりハイトーンで話したり、また一貫性のない行動の人は苦手です。
今までは呼べばちゃんと近くに来たし、言うことも聞いていたのに、なぜか急に避けられるようになったという場合、飼い主さん側が犬の好まない行動をしたということが考えられます。特に多いパターンをいくつかご紹介しましょう。
大きな声で怒鳴られた
犬は落ち着いたトーンの声を好みます。子供が好きな犬もいますが、子供の大きな声や突拍子のない行動を好まない犬も多くいます。また男性の低く大きな声も苦手とする犬も多いようです。
もともと聴覚の優れた犬たちに、殊更大きな声で接するということは「うるさい」「いやだ」と思われてしまい、これが続くと犬に避けられてしまいます。
呼ばれて近づいたら怒られた
犬が何か好ましくない行動をしたとき、名前を呼んで近くまで来た後に叱ってはいないでしょうか。犬が良くないことをした際に叱る場合は、その行動をした瞬間に叱らないとわかりません。遠くに行ってしまったからといって呼び戻しをしてから叱っては、犬は自分の名前が呼ばれて飼い主の近くにいったのに、それに対して大きな声で怒られた、と感じます。これをしてしまうと、「呼ばれる=いやなことをされる」と覚えてしまって、犬は人の呼び声を避けるようになります。
痛いことをされた
良かれと思ったグルーミングや、スキンシップのつもりで撫でた手が、犬の嫌なところを触っていたり痛みを伴う行動だったりした場合、当然のことながら犬は人を避けるようになります。この人に触られるとまた痛いことをされる、と学習されてしまうのです。
我儘をききすぎた
犬が飼い主を避ける、あるいは言うことを聞かなくなる原因の一つに、犬の要求を聞きすぎた結果ということも考えられます。犬が要求したことをかなえてあげすぎると、犬は飼い主を下に見て、何でも思うように行動できると勘違いしてしまいます。その結果、飼い主の要求はすべて無視して勝手気ままに振る舞うようになってしまうのです。
まとめ
かわいがっている犬に避けられるほど飼い主にとって悲しいことはありませんよね。叱り方や触り方などで一度信頼関係を崩してしまうと、なかなかそれを取り戻すのには時間がかかります。
もし急に避けられてしまうような事態になった場合、飼い主さんは自分の行動をよく見なおしてみてください。叱るタイミング、声のトーン、触れ合い方に一貫性を持ち、犬が安心していられる環境を作っていくようにすると、次第に犬たちの信頼を取り戻せるのではないでしょうか。