ハイテンションな犬走りに要注意!
犬走りって何?
犬が突然ハイテンションになり、飼い主さんの声も届かず、平常心を失った状態で狂ったように走り出すことを“犬走り”と呼ぶことがあります。どのようなタイミングで、どのような状況になると、そのような走り方をしてしまうのか、全く予想することができないことがあります。
一方で、“うちの子は○○なときに狂ったように走り出す”と、飼い主さんが把握できていることもあります。どちらも平常心を失った状態であることには変わりないようなのですが、何か刺激を受けたことがキッカケで、狂ったように急に走り出してしまう犬が多い傾向にあるようです。
監修ドッグトレーナーによる補足
犬走りを見ていると「可愛い!」と感じられる方も多いと思います。
けれども犬走りによって怪我をしたり事故に繋がる可能性も潜んでいます。自分が楽しむために愛犬が犠牲になるのは避けたいですよね。まずは犬走りの心理を理解していきましょう。
どのような心理状態なのか
1.興奮している
ごはんを目の前にして、突然ハイテンションになることがあります。愛犬の食事を用意している飼い主さんの様子を見て、大興奮し、ハイテンションで飛び跳ねたり走り回ったりすることがあります。
このとき、脱臼や骨折をしてしまう犬が多くいます。ハイテンションになり、ソファーを勢いよく上り下りしてしまうこと、フローリングで滑ってしまうこと、ジャンプの着地に失敗してしまうことなどが主な原因です。
2.食べ物がほしい
飼い主さんや家族が食事をしている様子を見て、食べ物ほしさに突然ハイテンションになることがあります。ハイテンションで走り回ったり、大興奮する愛犬の様子を見て、つい笑って楽しんでいるのではないでしょうか。人間の食べ物を与えてしまい、嘔吐や下痢を繰り返してしまうことがあります。
ハイテンションになっているときに食べ物を与えてしまうと、勢いよく飲み込んでしまい、喉や気管に詰まってしまう危険があります。テーブルの上に並んだ食事の中から、犬が食べてはいけないものを誤飲誤食してしまう可能性もあります。
食事中はケージの中や他の部屋で待たせる、人間の食べ物は与えない、など対応すると良いです。
3.余韻に浸っている
お散歩から帰宅し、家の中に入った瞬間、突然ハイテンションになることがあります。お散歩が大好きな犬に多いのですが、お散歩できたことがあまりにも嬉しくて、その余韻に浸るように、ハイテンションで家の中を走り回ってしまうことがあります。
その一方で、お散歩に満足することができず、体力を十分に発散することができなかったため、不満が爆発してしまったり、ストレスによってハイテンションで家の中を走り回ってしまうこともあります。
また、お散歩や運動をしたい気持ちで溢れているため、玄関のドアや窓が開いた隙を狙って、家を飛び出し、走り去ってしまう危険があります。実際に、室内でばかり過ごし、ほとんどお散歩や運動に連れて行ってもらうことができていない犬が、隙を狙って脱走し、問題行動を起こした事件が発生しています。
4.スッキリして気分が良い
排泄をしたあと、とくにうんちをしたあと、突然ハイテンションになることがあります。排泄したことでカラダがスッキリとし、気分が良くなり、興奮してしまうようです。興奮し、思わずうんちを口にしてしまう犬がいます。ハイテンションで走り出し、うんちを踏んでしまい、部屋を汚してしまうことがあります。とくに誤食には注意し、排泄に気づいたら、すぐに片づけてしまいましょう。
監修ドッグトレーナーによる補足
他にも犬走りをしてしまう隠れた原因が存在します。それは「恐怖からの逃走」です。大きな音、怪しい物陰、予測不能な事態、などの恐怖を感じた時に起きやすいと言われています。
そうなった時に恐怖から逃げ回る感覚で走り回ります。その時の犬の様子は耳を後ろに倒して腰が引けながら走っています。恐怖の姿勢だということが見て取れますね。目に見えない恐怖という概念から逃げるために走って逃げる行動をしているわけですね。
まとめ
犬が突然ハイテンションになる心理には次のようなものがあります。
- 興奮している
- 食べ物がほしい
- 余韻に浸っている
- スッキリして気分が良い
過剰に興奮し、愛犬を制御することができなくなってしまうことがあるかもしれません。興奮させないように注意することも必要ですが、興奮してしまったときでも、待てや止まれや放せなどの基本的に指示に従うことができるよう、トレーニングを行うことが必要なのではないでしょうか。愛犬の安全を守るためにも大切なことです。飼い主さんや家族、他人の安全を守るためでもあります。
監修ドッグトレーナーによる補足
人から見ればまるで犬が楽しんでいるように見える犬走り。その裏側には意外な犬の一面が潜んでいましたね。
我を忘れるほどの犬走りは危険が伴います。そうならないようにするために、自分を忘れるほどの興奮状態にならないようにしてみましょう。普段から落ち着くトレーニングをしてコントロールを身に着けてみてはいかがでしょうか。
ユーザーのコメント
20代 女性 匿名
パピーや若犬の時期のエネルギーが有り余ってる時に多く起こるらしく運動不足が原因と聞いた事があります