牧羊犬(ぼくようけん)ってどんな犬?種類や飼うときの注意点

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牧羊犬(ぼくようけん)ってどんな犬?種類や飼うときの注意点

牧羊犬とは、羊などの群れを放牧地に散らばせたり、まとめたりしている犬たちです。用途に合わせ、その仕事にふさわしい改良を重ねた牧羊犬たちは、頭も良く賢い犬種が多いと言われています。しかし、そんな牧羊犬の習性ゆえに飼育の際には注意も必要となります。そこで、牧羊犬についての様々な事柄(牧羊犬の種類やその習性など)についてまとめましたので、牧羊犬が気になっている方はぜひ目を通してみてくださいね。

牧羊犬(ボクヨウケン)とは?

羊を誘導するボーダーコリー

牧羊犬とは、簡単に言うと「牧場の羊や牛の誘導や監視をする犬」の事を言います。

元々は、家畜を肉食獣から守る番犬のような仕事を主にしていたようで、約4000年くらい前からそういった用途で牧羊犬は使われていました。番犬としての信頼性が高い"力の強い大型犬"がその役割を担っていたのですが、時代の変化と共に安全技術が向上し、被害が減少するようになってきたため、現在では羊や牛の誘導の仕事も同時にするようになった、と言われています。

羊や牛の誘導には機敏で活発に動ける瞬発力が必要になってきます。ですから、比較的俊敏で身体の小さい中型犬小型犬を牧羊犬として使うのが主流になっていき、大型犬は誘導ではなく見張り役のような仕事をするようになりました。体の大きさ別で牧場での役割分担がされていった、ということですね♪

牧場などで放牧されている羊(家畜)を主人の指示に従ってまとめたり散らばせたりするのが牧羊犬の主な仕事なわけですが、国によっては羊や牛などの大型の家畜だけでなく、アヒルやニワトリなどの家禽類の面倒をみるように訓練された犬もいます。

また、よく訓練された牧羊犬だと3~4頭で800~1000頭くらいの羊をまとめることができるそうです。

牧羊犬への指示方法

牧羊犬への指示はもちろん言葉で行う場合もありますが、犬や家畜の持ち主によっては「犬笛」「口笛」などの音の違いだけで指示を出すこともあるそうです。

犬笛とは?

犬笛

犬笛とは、「犬の訓練に用いられるホイッスル(笛)」の事を指します。犬笛が発することができる周波数は人が聴くことができる範囲を大きく上回っているのが特徴です。ちなみに、犬笛は16000Hzから22000Hzの音を出せますが、人間の耳は20000Hzの音までしか聴き取ることができません。また、犬笛の中には、発する音の周波数を高く調節することができるスライド式の調節が備わっているものもあります。

ただし、高い周波数は遠くまで音が届かなくなるので、人でも聴くことができる低い周波数にまで下げる必要があります。

牧羊犬の犬種について

体を低くして忍び寄るボーダーコリー

さて、牧羊犬として活躍しているのはどんな犬たちなのでしょうか?牧羊犬のタイプ別に主な犬種をご紹介していきましょう。

主に牧羊犬として羊の誘導をしていた犬種

  • ボーダーコリー
  • シェットランドシープドック
  • オーストラリアンケルピー
  • オーストラリアンシェパード
  • コリー
  • ジャーマンシェパード
  • ビアデッドコリー

上記の犬種の中で言えば、「ボーダーコリー」や「シェットランドシープドック」が非常に有名な犬種ですよね。ボーダーコリーは羊を追い込む意欲も強く、じっと見据えて羊の群れを静止させる眼力と能力があり、この作業に最も向いている犬種と言われています。

ちなみに、オーストラリアンケルピーは羊の背中の上を駆け抜けるバッキングと呼ばれる行動で大きな羊の群れを操る珍しい特徴があります。

主に牧畜犬として牛の誘導をしていた犬種

  • ウエルッシュコーギー
  • オーストラリアンキャトルドック

ウエルッシュコーギーやオーストラリアンキャトルドックはヒーラー(かかと狙い)と呼ばれる牧畜犬です。牛などの踵(かかと)に噛みつきながら家畜を追い込む作業をします。活発で俊敏な性格は家畜に蹴飛ばされないためでもあり、コーギーの極端に短い尾は大型の家畜に踏まれることを防止するためと言われています。

主に家畜の見張りなど監視をしていた犬種

  • オールドイングリッシュシープドック
  • コモンドール

大型で迫力があり勇敢で防衛本能が強いため家畜の番犬としてオオカミ、熊、他の犬などの外敵から家畜を守る役割を果たしていた犬たちです。元々、牧羊犬の多くはこのような仕事をしていたと言われています。

牧羊犬の習性とは

さて、そんな牧羊犬たちですが、どのような習性や特徴があるのでしょうか?「牧羊犬の犬種を飼いたい!」という願望がある方たちには知っておいて欲しいことがいくつかあります。ですから、ここで牧羊犬として作り出された犬種を飼育する上での注意点やしつけ方について学んでいきましょう。

コリーの子犬

牧羊犬種の性質

牧羊犬は家畜の誘導や監視をする仕事をしていた犬種のため、狩猟欲を弱めた代わりに防衛力が高い犬が揃っていると言えます。家畜を追い込むを作業をする犬種は活発で走ったり運動することも好きだと思われます。その点では知能や運動能力が高いことも大きな特徴と言えます。

牧羊犬を飼育する上で注意したいこと

牧羊犬は防衛本能が強いことから、神経質で警戒心の強い犬種が見られ、そのことから「よく吠える」という行動につながりやすくなります。

また、運動能力の高さは、運動欲求の高さにもつながります。他犬種と比ると、より多くの運動量が必要となり、その欲求が満たされないことが日常化するとストレスとなり問題行動の原因となることを覚えておいてください。

ボーダーコリー然り、頭の良い犬種が多いのも牧羊犬の大きな特徴ですので、しつけも入りやすいと言われています。その代わりに、悪いこともすぐに覚えてしまうリスクも高くなりますのでしつけには注意が必要です。それに加え、牧羊犬は「繊細な性質」を持った犬種でもあるので、体罰や威圧的な態度をとると、より神経質になったり攻撃的な犬にもなりかねません。

ウエルッシュコーギーやオーストラリアンキャトルドックなどのヒーラータイプの牧畜犬は噛んで家畜を追い込む作業をしていた犬種です。他の犬種もそうですが自分の要求を噛むことで通そうとしないように特にきちんと教える必要があります。

牧羊犬のしつけについて

子犬のときから他の犬や動物、人との交流を与える機会を積極的に作り、神経質にならず誰とでも落ち着いてふれ合える犬にしましょう。その際は、犬に楽しい経験をさせるようにして怖がらせたり無理をさせないように注意してください。

何度も言うように牧羊犬は運動能力が高く活発で動くことを好む犬種が多いので、『おすわり』や『待て』などの基本的な指示に必ず従えるように教えましょう。

例:おすわりの教え方 必ず段階をふんでやっていきましょう

①大好きなおやつやフードを手に持ち、犬の頭の真上におやつを持った手が来るようにして誘導、座ったら褒めておやつを与えます。

②おすわりと言いながら①のように誘導します。座ったら褒めてフードを与えます。

③両方の手でフードを持ち、同じようにおすわりと言いながら誘導して座らせます。座ったら褒めて、誘導した手とは逆の手に持っているフードを与えます。

④誘導する手にはフードを持たずに、反対の手にフードを持ちます。おすわりと言ってフードを持ってない手の誘導だけでできたら褒めて反対の手からフードを与えます。反対に持ちかえてどちらの手でも出来るようにしましょう。

⑤誘導する手の合図を徐々に小さくしていきます。

⑥おすわりという声のみ座らせます。

⑦今までご褒美として与えていたフードを時々なしにして言葉で褒めるのみにします。何回かに一度、できれば不規則になるようにフードを与えないで言葉で褒めるようにして、徐々にフードがなくても言葉だけでおすわりができるようにしましょう。

牧羊犬のまとめ

座るボーダーコリー

現在、牧羊犬であった犬種を含め多くの使役犬は、世界中で愛玩犬(ペット)として可愛がられています。

牧羊犬は知能が高く、訓練性にも優れた犬たちがですが、長い年月をかけてその役割に適応できる性質や、体型を身につけてきたことを十分理解した上で飼育する必要があります。

牧羊犬種としての欲求を満たし、長所を伸ばしてあげることが、これらの犬たちとの生活を楽しむ大きなポイントになることは間違いありません。

牧羊犬の魅力や飼う上でのアドバイスを教えてください(^O^)

牧羊犬種の魅力や飼う上で気をつけることなど、これから牧羊犬種を飼いたい方へのアドバイスをお願いします!ご自慢の愛犬(牧羊犬種に限る)の可愛い画像も募集中です♡

  • 50代以上 女性 ろちゃん

    牧羊犬として特化された犬種だからこそのしつけ方、付き合い方があるのですね。
    長い年月をかけて牧羊犬として適応してきたということは、うちのバリバリ雑種の二匹を即席で牧羊犬にしたてようとしても無理なわけですね。ヤギの紐がからまらないように誘導したり、豚のえさを食べに来る鶏を追い払ったり…。賢い牧羊犬が欲しいです。
  • 30代 女性 ミニー

    普段の生活で、牧羊犬を見る事が無いので、一度観てみたいと思います。きちんと躾を受けている牧羊犬は、機敏にお仕事をするようなイメージがあります。また、選ばれた犬が立派なお仕事してる事は本当に立派だと思います。
  • 30代 女性 TIKI

    記事を読んで<牧羊犬>は4,000年もの歴史があると知ってビックリしました。少ない頭数で多くの羊や牛をまとめる能力はスゴイと思います。今現在愛玩犬としてよく見かけるウェルシュコーギーやボーダーコリーも牧羊犬として活躍していると知り、そのような才能がある事は素晴らしいと思いました。
  • 50代以上 男性 アイリッシュ

    自身もコーギーは好きな犬種です。
    ですが、公園の散歩で会うコーギー達には戯れの時の噛み方が半端ありません。
    従順なコーギーが少ないのです。
    飼い主はコーギーの特性を理解して飼われた方がいいですよね。
  • 40代 女性 はる

    コーギーとボーダーコリーを飼っていました。長生きしてくれました。
    これから飼う方に伝えたいのは、賢く運動能力が高いため、日々の運動、トレーニングは欠かせません。これをサボるから、吠えたり追いかけたり、噛みついたりという問題行動につながります。毎日相当の時間、15年間犬に時間をさける方に飼われない子は本当に不幸だと思います。頭を使わせることが、この子たちの喜びです。散歩して餌やってるだけでは不幸です。
  • 40代 女性 匿名

    ご近所でボーダーコリーを飼われている方がいます。

    とにかくヤンチャな性格で、1日に必要な運動力もハンパないとおっしゃられていました。
    だからこそ牧羊犬が務まるとの事です。

    「朝夕の散歩に1時間費やしてやれること」「ドッグランにも連れて行ってやれるか」が大きな条件になるとの事。

    私も勉強になったのですが、犬にとって「歩く」のと「走る」のは別問題だそうで。
    牧羊犬はやっぱり走らせてやらないとダメみたいです。
    中には自転車で付き添いながら走らせている飼い主さんもいますが、事故が怖いのでオススメは出来ません。
  • 50代以上 女性 匿名

    私の周りの牧羊犬種を見て感じた事

    ボーダーコリー、グレピ、コーギー、シェパードなど居ます。
    ペットショップ購入ではなく
    特化したブリーダー購入のコ達の場合

    運動量が半端ないです。
    運動が足りないとストレス溜まります。
    賢いから飼主の指示をきちんと出さないと問題犬にもなります。

    バリバリの牧羊犬は街中では多少飼い難い、向いてないかも?
    広い場所で伸び伸び育てられる環境があり
    きちんと指示を出せる事
    それを楽しめる人に向いている犬に思います。

  • 40代 女性 ともえ

    シェルティを飼っていました。とても頭もよくおりこうさんで、今は17才の娘を産んで連れて帰った日も頭から匂いを嗅いでおでこをペロッとなめて家族と認めてからは、良き兄として面倒を見てくれていました。つかまり立ちの相手をかってでてくれて、娘がつかまって立ち上がるときに毛を抜かれても黙ってやらせている賢い子でした。
    とても気持ちも優しい子だったし、若い頃は陽気でやんちゃな感じでしたけど、今となっては楽しい時間として私らの心に残っています。
  • 40代 女性 匿名

    ラフコリー&シェルティ2匹と暮らしてます。両種とも牧羊犬の代表格ですが、それぞれに個性があり、必ずしも【牧羊犬だからこう!】ということはないと思います。コリーは温厚でのんびり屋、シェルティ1号は神経質、小さな物音にも敏感に反応、2号はポケーっとした感じで、1号につられて慌てて『あっ!自分も吠えなくちゃ!』と考えるようなタイプで、それぞれですね(笑)ただ、それぞれに個性はありながらも、実際飼ってみないとわからない性格でもあるので、最低限、牧羊犬に出現しやすい特徴を知ったうえで、理解し、覚悟して迎えないと、対処に困る犬種になること必至ですので、けっして『見た目が可愛い』くらいの気持ちでは飼わない方がいいと思います。
  • 女性 aoi

    牧羊犬というとボーダーコリーやシェットランドシープドッグ、オールドイングリッシュシープドッグの3種が浮かびます。牧羊犬といっても、誘導や見張り、監視などさらに分野が分かれていたんですね。確かにオールドでは羊の誘導は難しいかもしれないですね。

    特にボーダーコリーは、瞬発力、持久力、そして待機中にも敏感に周りの変化を感じ取れる鋭い感覚を持っています。飼い主の指示にも的確に判断し行動できる。その運動能力や頭脳を生かした仕事をできるので、牧羊犬としてはナンバー1ではないでしょうか。

    牧羊犬は使役犬として、人と動物の間にいることが多かった犬です。リーダーに対し絶対的な信頼を持ちます。何かあったら飼い主(リーダー)に報告するという義務を背負うことで安心している面もあるので、しつけの時ははっきりした指示を出す必要があります。
    散歩などの歩く走る運動は前提ですが、アジリティなどトレーニングを含めた運動はストレス解消にもなり、とてもいいと思います。
  • 女性 みさえ

    以前、テレビ番組のニュージーランド特集で、牧場で働く犬を観ました。この時に紹介されていたボーダーコリー君の眼力が鋭く、とっても賢くてカッコいい姿を見て、一体どんなトレーニングをしたらこんなに上手に羊たちをまとめられるのだろう?!と心底不思議に思いました。このテレビを見終わった後、クッションの上から落ちそうになりながら寝ている愛犬を見て、「働く犬とはほど遠いな・・・」と旦那さんと笑ってしまいました(笑)。犬笛というもので上手く犬をコントロールしていたのですね。これはトレーニングする側の人間もスキルが必要だと思いました。牧場で羊たちをコントロールするためには、犬の力が無くては成り立ちませんよね。本当に関心します。
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