犬が急に甘えてくる4つの理由
- 構ってほしいから
- 自分の要求を伝えたいから
- 不安や寂しさを感じているから
- 助けを求めているから
犬が飼い主さんに甘えている時の仕草
前足やあごを飼い主さんの体の一部に乗せる
飼い主さんの膝の上などに前足やあごを乗せて、飼い主さんが自分に注意を向けたら上目遣いにじっと飼い主さんの顔を見上げます。
尻尾を振りながら顔を舐める
犬が、相手の口を舐めるのは、犬の意思を相手に伝えるためのボディランゲージの一つです。あいさつであったり、嬉しい、楽しい、大好き!と言う気持ちを伝える時、その気持ちを伝えたい相手の口を舐めます。
飼い主さんの後追いをする
家の中のどこに移動しようと、ずっと飼い主さんの側から離れず、後追いをします。
「ピーピー」と鼻を鳴らす
おやつをねだったり、食事を催促したり、あるいは散歩に連れて行ってほしかったりと言った、犬が飼い主さんになにかを要求している時に「ピーピー」と鼻を鳴らします。高圧的に吠えて自分の要求を通そうとするときは、吠えて急き立てますが、甘える時は「ねえ、お願い…?」と子供が親におねだりするような気持ちで飼い主さんの注意を引こうとしていると考えられます。
体調不良時と健康時の甘え方の違い
なぜ、体調不良の時に甘えるような仕草をするのか
愛犬が飼い主さんに甘えるのは、自分の要求を理解して欲しい時だけではありません。不安だったり、心細かったり、なにか助けて欲しい時も飼い主さんを頼り、甘えるような仕草を見せることがあります。では、体調不良時と健康時の甘えにはどのような違いがあるのでしょうか。
目に輝きがない
人間もそうですが、体調が悪いと体に力が入りません。また、歯が痛い、腰が痛い、口内炎が出来て辛い、と言った時などは笑顔でいられるわけもなく、表情はさえません。また、発熱していると目の輝きが失せて生気が薄れます。犬も同様で、体調が優れない時には目に輝きがなく、視線に力がありません。
体温に違和感がある
飼い主さんの体に前足やあごを乗せてきたとき、なんとなくふだんよりも熱く感じたり、逆にいつもよりも体が強張っているように「冷え」を感じる時は要注意です。つまり、激しい運動をしていないのに体がふだんよりも熱いのであれば発熱の可能性があり、逆に気温や室温が極端に低いワケでもないのに愛犬の体が冷たいと感じれば体温が低下している可能性があります。
特に10歳を過ぎたシニア期の犬や甲状腺や心臓などに慢性疾患を持っている犬は体温が下がるという症状が出るので特に注意が必要です。
呼吸が乱れている
健康な犬の呼吸は、1分間に15~30回で、それ以上早く浅い呼吸のことを「パンティング」と言います。
気温や室温が高かったり、激しい運動をしたり、なにか興奮するようなことがあると、犬の呼吸は荒くなります。けれども、そう言った原因がないにも関わらず、飼い主さんに甘えながら犬の呼吸が乱れている、そしてそれが頻繁に起こっている、という時は心臓や呼吸器になにか疾患があることが考えられます。
また、唐突にぜーぜーと異様な音をさせて荒い呼吸をしている時は、異物が気管に引っかかっている可能性もあります。
病気が原因で犬が甘えてきた時の適切な対処法
食事の量、排便、排尿、体温などを観察
愛犬を大切な家族と考えている飼い主さんなら、愛犬の食事もしっかりと管理されているはずです。いつもは甘えてこない時間帯に甘えてくる、いつもは後追いなどしないのに後追いをする、その上、目に生気がない…という状態の時、まず、「食欲はあったか」を思い返します。
その後、嘔吐はなかったか、排泄物の固さ、色、量などなにか異変はないかを観察し、記録しておきます。
痛がる場所はないか、全身をチェックする
足の裏、耳の奥、口の中、足の先、足の付け根など、素人でもわかる範囲で犬が痛がっている場所はないか、全身をチェックします。
獣医さんの診察を受ける
犬は、人間よりも病気の進行が早く、「様子を見よう」と思っているうちに病気が進行し、手遅れになることがあります。「病気やケガのせいで甘えてくる」と飼い主さんが感じたということは、愛犬からのSOSを受け取った、と言うことです。
全身をチェックしてどこか痛がるところがあったり、食事の量、排泄物、嘔吐物などに異常がある場合はもちろん、飼い主さんが少しでも気がかりなのであれば、すぐに獣医さんに診てもらいましょう。その際、食事の量、排泄物や嘔吐物などの情報の仔細も獣医さんにしっかりと伝えます。
慌てず、冷静に対処する
飼い主さんが動揺すると、愛犬は余計に怯え、ストレスを感じます。「なにかおかしいな」と思っても、普段通り慌てず、冷静に対処しましょう。
まとめ
愛犬に甘えられるのは、飼い主として絶対的な信頼を得ている証です。病気や体調不良の時に愛犬が飼い主さんに甘えるのは、飼い主さんなら助けてくれる、あるいは「なんだか体が辛いけど、飼い主さんに触ってもらえたら安心できる」という思いがあるからかも知れません。
いずれにせよ、少しの異変でも気付けるように、ふだんから愛犬の行動や健康管理にしっかりと興味を持つこと、そして例え取り越し苦労、過保護と言われても、なにか愛犬の体調に異変を感じたらすぐに獣医さんに診てもらうことが重要です。