犬が飼い主を見た後、すぐに目をそらすのはなぜ?
愛犬と目が合うと、なんとなく愛らしさを感じますよね。しかし、その直後、なぜか愛犬にフイッと目をそらされたことはありませんか。せっかく目が合っていたのに、なんだかちょっぴり寂しいですよね。
しかし、犬が飼い主を見た後、すぐに目をそらすのは偶然ではありません。ちゃんと意味があるのです。そこで、犬が飼い主を見た後、すぐに目をそらす時の心理をご紹介します!
1.冷静になろうとしている
飼い主側は、愛犬と目が合うと「嬉しい」「可愛い」という感情が湧き起こりますよね。実は、愛犬側も同じです。「飼い主さんと目が合った!」と、瞬時にテンションが上がるケースが多いです。
しかし、自分が突然興奮状態になってしまったことに驚き、反射的に「テンションを下げなければ」と判断し、気持ちを落ち着かせようとする行動をとる犬もいます。その時にとりやすい行動が、『目をそらす』行動です。
この行動を起こす犬は、普段から「待て」や「おすわり」などで、飼い主にきちんと感情をコントロールされている犬が多いです。つまり、しつけがしっかり行き届いている証拠でもあります。
2.嫌な予感がしている
愛犬と目が合い、そらされた時のタイミングを思い出してください。もしかすると、シャンプーや耳掃除、歯磨きなど、愛犬が嫌がるような行動を起こすときではありませんでしたか。
タイミングや飼い主の表情など、犬は人間が想像している以上によく観察しています。ちょっとした行動や異変にも気付き、その後を予測することも可能です。とても賢いですよね。
そのため、飼い主と目が合った際、「なんだか嫌な予感がする!」「歯磨きされるかも」と察した場合、目をそらすことで「拒否します」「やめてください」という意思を示すことがあります。
3.怒られたくない
犬によっては、飼い主と目が合い、ジーッと見つめられることで恐怖や不安を感じる犬もいます。これは、その時の状況や飼い主との関係性など、理由はさまざまです。
2つのケースを見てみましょう。愛犬としばらくの間、目が合い、その後スーッとそらされた直後、愛犬のいたずらや粗相を発見したことはありませんか。この場合は、自身が悪い事をした自覚があるため、「怒られるかも」と警戒しているのです。
もう1つは、飼い主が機嫌が悪いケースです。飼い主の機嫌が悪いときに目が合ってしまい、「なんだか嫌だな」「怖いな」と感じていることもあります。中にはまったくの見当違いで、勘違いされているケースもあるので、怒っていないのであれば優しく声をかけてあげてください。
4.敵意はありません
飼い主に対して持つことは少ないですが、家に来たばかりの犬であれば見られる心理です。基本的に、目が合うことは、犬にとって『敵意』を意味します。そのため、知らない犬や人とジッと目が合った際、敵意がないことを相手に知らせるため、すぐにスッと目をそらすことが多いです。
飼い主が相手であれば、お互い敵意がないことは理解できています。そのため、あまりこの意味合いでは見られることが少ないです。
しかし、まだ家にやってきたばかりの犬であれば、飼い主との信頼関係が構築できていないことも多いですよね。その場合は、「敵意はないよ」と伝えてきている可能性があります。
5.「もうやめて」
先ほど怒られたくないという心理が働いている際に目をそらすという話がありました。その心理に酷似していますが、叱られている最中であれば、少々意味合いが異なります。すでに叱られていることを犬自身が自覚しているため、「怒られたくないな」という意味合いよりは、「もう怒らないで」「やめて」という意味合いが強いです。
犬に『反省』という概念はありません。そのため、いくら叱っても反省することはありませんが、「悪い事をした」という自覚は持っています。そのため、目をそらしたら「もう理解したんだな」と察し、叱責することをやめてあげましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。犬が目をそらす心理は、状況や関係性によって異なります。しかし、飼い主が相手である場合、基本的に嫌っているという理由は当てはまらないので、ご安心ください。このようなちょっとした行動からも心理を正しく読み取り、適した行動をとることで、愛犬との絆をより強めていきましょう。