1.口の中のフードや毛が気になる
ごはんを食べた後に口をパクパクと動かすことがあります。この場合、歯の周りや口の中に残っているフードが気になって、口をパクパク動かすことで除去しようとしていることが考えられます。また、フードだけではなく、口の中に毛が入ってしまっている時にも口をパクパクと動かすことがあります。口周りの毛が長いと、フードを食べる際に一緒に口の中に入ってしまいやすいです。
2.口内のトラブルが気になる
歯がグラグラしていて気になっている時にも口をパクパクさせることがあります。歯だけではなく、歯茎や口腔内に口内炎や腫瘍ができていて気になってしまっていることもあります。食後だけでなく長い時間口をパクパクと動かしている場合には、お口の中に何らかのトラブルが発生している恐れもあります。
3.気持ちを落ち着かせたい
物質的に口の中が気になるという理由のほか、カーミングシグナルとして口をパクパクさせることもあります。
カーミングシグナルとしての口パクパクは
- 興奮した気持ちを鎮めたい
- 嫌な気持ちを抑えたい
といったような、気持ちを落ち着かせたい時に見せる仕草です。
その時の状況や身体の様子で判断してみよう
遊びの最中に見られる時には「楽しくて興奮しすぎたな、ちょっと落ち着こう」というような気持ち、動物病院の待合室で見られた時には「ここは前も怖かったな…嫌だなぁ…」といったような気持ちであることが考えられます。
興奮はポジティブな気持ちとネガティブな気持ちと両方で見られます。お口パクパクの動作と併せて、その時の状況や耳や表情の様子などで愛犬の気持ちを読み取ってみましょう。
こんな場合は要注意!
愛犬が口をパクパクと動かす仕草が、何らかの病気によるものである恐れがあります。
口をパクパクさせるほか、このような様子が見られた際には受診してみると安心です。
誤飲誤食が疑われる様子
- 前足で口周りを触ったり気にする
- よだれが多い
- 激しい嘔吐を何回もする
- 下痢がある
- 食欲がない
このような様子の時には異物を誤飲誤食してしまった可能性があります。食べたであろう物の残骸や食べた物の成分表などがある場合は持参し、できるだけ早い受診が安心です。
歯周病が疑われる様子
- 顔が腫れている
- 食べる時に片側のみで噛むようになった
- 歯垢や歯石が顕著にある
- 口臭が強く臭う
- よだれに血が混じっている
- 口を触るとひどく嫌がる
このような様子が見られた場合は、歯周病や口内炎などを発症している恐れがあります。歯周病は放っておくとどんどん進行し、命にも関わりかねない病気です。口内の炎症の場合も、強い痛みによって愛犬の大きなストレスとなりますので早急に受診してあげましょう。
まとめ
今回は「犬が口をパクパクする時の気持ち」について3つ解説いたしました。
- 口の中のフードや毛が気になる
- 口腔内のトラブルが気になる
- 気持ちを落ち着かせたい
このような時に、犬が口をパクパクと動かすことがあります。フードの食べかすや毛が気になっているだけなら心配ありませんが、頻繁に口をパクパクさせている場合には歯がグラグラしていたり、口内炎や腫瘍ができている恐れがありますので、愛犬のお口の中を検査してもらうと安心です。
また、物質的に口の中が気になるという以外にも「気持ちを落ち着かせたい」というカーミングシグナルとして口をパクパクさせることがあります。嬉しくて興奮した状態なのか、恐怖や嫌悪感で波立った気持ちなのかはその時の状況によって判断してみましょう。