犬が背中やお尻をくっつけてくる心理
愛犬が隣にやってきたと思ったら、なぜかお尻や背中を飼い主にくっつけるようにして座った…という経験を持つ飼い主さんは多いでしょう。中には、あまりに自然に行われている行動であるゆえ、飼い主自身も気付いていない、ということもあるかもしれません。
なぜ犬は飼い主に背中やお尻をくっつけてくるのでしょうか。ここでは犬が背中やお尻をくっつけてくる心理をご紹介します。
１．安心できる人として認めている
そもそも、元々野生の動物として暮らしていた歴史を持つ犬は、その頃の本能や習性が未だに残っています。その中には、野性時代に培われた警戒心も含まれています。これを踏まえて考えると、安心できない人に対して背を向ける行為は命の危険があると、犬も本能的に感じています。
つまり、背中やお尻をくっつけるなどし、背中を向けている時点で、愛犬はあなたに対して安心感を持っていると認められます。「あなたは安心して背を向けられる」と信用されているのです。なんだか嬉しいですよね。
２．信頼している
「安心できる人として認めている」と類似していますが、こちらも野生の頃の行動が関係していると考えられています。
野生で生きていく際、的が四方八方から襲いかかってくる危険があります。この襲撃に立ち向かうためには、的が襲いかかってくることを事前に把握する必要があります。そのために、仲間同士でお尻をくっつけ合うような態勢をとり、360°すべての方角を監視していたと考えられているのです。
現在もこの本能的行動が身に付いているため、信頼できる人に対してお尻や背中をくっつけるという行動を見せることが多いです。言葉にするならば、「あなたのことを信頼しているよ。こっちは僕が見ているから、僕の後ろ側を守ってね」となります。
３．安心感を得ている
お尻や背中をくっつける人に対して『安心』や『信頼』を認めている犬たち。そんな相手に対して、意識的にお尻や背中をくっつけることで、不安を解消しようとしていることもあります。
何か警戒すべき対象を察知したり、リラックスするために安心感がほしいという時に、飼い主を始めとした安心・信頼できる相手にお尻や背中をくっつけることで、不安を解消したり、安心感を得たりするのです。
愛犬が休もうとしている際、飼い主の隣にやってきて、わざわざ後ろを向きお尻をくっつけて眠る、という光景は、多くの飼い主さんが経験しているはずです。これは飼い主にお尻をくっつけることで、安心感を得ているのです。
お尻や背中を触ろうとすると嫌がる…なぜ？
お尻や背中をくっつけてくる犬は、その人を信頼している証であると話をしました。では、お尻や背中を触ろうとすると、唸ったり、スッと別の場所に移動してしまうなど、明らかに嫌がるような仕草や行動を見せる場合は、どのような意味があるのでしょうか。
その時の気分やタイミング（食事中など）によって意味は異なりますが、特段問題視するタイミングでない場合は、飼い主のことを信頼しきっていない可能性があります。
「なんだか怖いな」「嫌だな」と感じているからこそ、自分の弱点を触ってほしくないのでしょう。そのため、本能的に攻撃されないよう、距離をとったり、威嚇をしてしまうことがあります。
犬にもそれぞれ性格があるため、信頼関係を築くのに長い時間がかかる場合もあります。反対に、始めから人懐っこく、誰にでも安心しきってしまう犬もいます。
その犬の個性に合わせて、少しずつ、丁寧に信頼関係を築いていくことで、いずれ素敵なパートナー関係を築くことができるはずですよ！日々のスキンシップやコミュニケーションを大事にし、焦らず進めていきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。犬が背中やお尻をくっつけてくるのは、その人を信頼しているからです。そう考えると、より愛おしく感じますよね。ぜひ愛犬がお尻や背中をくっつけてきた際には、優しく撫でたり声をかけたりしてあげてくださいね！
