愛犬の『座り方』から読み取れる心理もある
犬は仕草や行動、態度、表情など、さまざまな方法でコミュニケーションをとっています。そのため、それらの意味を理解することで、言葉が通じなくても犬の気持ちを読み取ることができるのです。
今回は犬が気持ちを伝えているときの様子の中から、『座り方』に着目し、犬の『座り方』からわかるその時の気持ちをご紹介していきます。
基本的に、愛犬が『どこに座っているのか』『どのような様子であるか』によって、その時の気持ちが異なります。前者は大きく分けると
- 飼い主にぴったりとくっついて座っている
- 飼い主から離れて座っている
この2パターンに分かれます。今回はこの2パターンの中から読み取れる犬の気持ちを様子ごとにご紹介していきます。ぜひ愛犬の気持ちを読み取るための参考にしてくださいね。
愛犬が飼い主にくっついて座っているときの気持ち
まずは犬が飼い主にぴったりとくっつくようにして座っているときの気持ちをご紹介します。ぴったりくっついているという同じ状況であっても、様子や座り方で意味が異なります。
甘えている
飼い主にすり寄るようにくっつき隣に座ることはよくありますよね。これは「かまってほしいなぁ」「飼い主さんを近くで感じたい」という甘えたいという感情が表れています。
また、飼い主さんにくっついていることで、飼い主さんの体温や匂いを強く感じることができます。そのため、リラックスして休みたいときに甘えるようにして近寄ってくる犬もいます。
不安
何か不安なことや怖いことが起きたときに、飼い主の隣にやってきてちょこんと座っていることがあります。これは「なんだか不安だよ」「怖いよ。守ってね」という感情が働いています。
この時、ブルブルッと震えていたり、背中が丸まっていたりすることが多いです。いつもより元気がない場合は、自分の体に違和感を感じている可能性もあるので、体調不良を疑う必要もありますよ。
安心感を得ようとしている
先ほどリラックスするためという言葉が出てきました。犬が飼い主の隣にやってきて、なぜかわざわざおしりを向けて座る、あるいはおしりをくっつけるようにして座ることはありませんか。これは「信頼しているよ」というサインです。
背を向けるということは、犬にとって弱点を見せるということ。自分の弱点である背中を見せて座ることによって、信頼をアピールしているのです。
現在は犬の天敵は基本的に存在していないため、リラックスするために安心感を得ようと隣までやってきて、背中を向けた状態でくっついて座ることが多いです。
監修ドッグトレーナーによる補足
この時に犬が触られて喜びやすい部位があるのはご存知ですか?「馬尾(ばび)」と呼ばれる部位。尻尾の付け根当たりの場所とです。ここを手のひら全体で優しくマッサージをすると喜ぶ犬はけっこういてるんです。
人間でも腰を優しくマッサージされると気持ちよくなりますよね、それと同じです。強くしてしまうと痛みが走るかも知れませんので、最初は優しく触れるようにしてマッサージをしてみてもいいかと思います。
愛犬が飼い主から離れて座るときの気持ち
犬が飼い主にくっついて座るときは、甘えや不安、安心感といったワードが飛び出しました。では、愛犬が飼い主から離れて座るときは、どのような気持ちが働いているのでしょうか。
ひとりでのんびりしたい
わざわざ飼い主から離れて座り、ぼーっと休んでいる様子であれば、1匹で静かにのんびりと過ごしたいという気持ちが働いている可能性が高いです。
大好きな飼い主相手であっても、ときには犬も1匹でのんびり過ごしたいと思うこともあります。わざわざ近くではなく、離れた場所に移動するということは、それを体全体で表しています。
このようなときは、飼い主側から近寄るのではなく、犬から近寄ってくるまで、離れた場所から静かに見守ってあげてくださいね。
興味を惹く物がある
飼い主の方向を見ず、窓の外などをジッと見つめている場合、その方向に愛犬の気を引くような物や存在があるのでしょう。犬は聴覚や嗅覚が非常に優れているため、人間が気付かない音や匂いから興味深い物を見つけることがあります。
例えば、他の犬が散歩していたり、一緒に遊んでいる犬の声や様子が音として聞こえていたりすることもあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。座り方1つをとっても、どこに座っているか、どのような様子で座っているかによって、その時の愛犬の気持ちは異なります。ぜひ愛犬が座っているときの様子に着目し、その時の気持ちを察する努力をしてみましょう。