犬の散歩に出ないリスク①筋力低下・肥満
新型コロナウイルス対策として緊急事態宣言が発出され、不要不急の外出は控えるよう要請されています。密閉・密集・密接の“3密”を避けた、屋外の散歩程度であれば問題ないとも言われていますが、できる限り外出は控えたいと犬の散歩もしないようにしている家庭もあることでしょう。
しかし、犬が長期にわたって散歩をせずにいることにはさまざまなリスクが伴うと考えられているので注意が必要です。
1日の多くの時間を室内で過ごしている犬にとって、散歩は唯一とも言える運動の時間です。自宅や庭が全力で走り回ることができるほど広大であれば、運動量自体は補うことができると思いますが特に都市部でそのような環境にある家庭はそうないはずです。
滑りやすいフローリングの上で走り回ることには関節を痛めるリスクが伴いますし、マンションなど集合住宅では騒音の問題から家の中で走ること自体を禁止していることもあるでしょう。
そのため、基本的には散歩で外に出てたっぷり歩いたり、公園で走ったりすることで体力を発散し筋力をつけることが必要だとされています。
ほんの数日散歩に行けない日があったとしても、体力面ではそれほど問題にはならないかもしれませんが、外出自粛期間はすでに1か月を過ぎて今後もさらに続くことが見込まれています。運動不足が長期にわたると消費カロリーが減ってしまい、これまでと同じ食事をしていると体重が増加してしまう傾向にあります。
また、筋力が低下して足腰が弱ってしまうということも考えられます。
犬の散歩に出ないリスク②ストレスが溜まる
犬の散歩は運動面だけでなく精神面にも大きな影響を与えます。外に出ることで人や犬、虫、鳥などの動物たちと出会うことができるでしょう。
また、土や草の感触を楽しんだり、においや音を感じて追いかけたりすることで本能的な欲求が満たされるとも考えられています。外的な刺激を得ることで本能や欲求が満たされ、それによって精神的な満足感を感じることができます。
家の中だけでは感じることのできない刺激で充足感を感じることで、自然とストレスが解消されるのです。
外出自粛要請が出され、自宅にこもるようになった私たち人間もストレスが溜まり始めていると言われています。それと同様に、犬も外に出れないことでストレスを抱えてしまうということがあるのです。
犬の散歩に出ないリスク③コミュニケーション不足
散歩に出ることで犬はさまざまなものと出会い、刺激を受けます。特に人や犬と出会うことで、あいさつをしたり遊んだりとコミュニケーションを取ることができるでしょう。そうした経験を重ねることで犬は“社会性”を身につけて、精神的に落ち着いた犬へと成長することができるのです。
しかし、自宅の中で飼い主とだけ過ごしていると外部からの刺激がなく、社会化不足・コミュニケーション不足に陥ってしまうことが考えられます。特に社会化に最も重要な時期と言われる生後半年未満の子犬が外に出れないでいると深刻な社会化不足に陥り、成長後に問題行動を引き起こす原因になるとも言われています。
犬は群れで暮らす動物の遺伝子を引き継いでいるため、基本的に人や他の犬と関わることを好む動物です。関わりを持てず孤立状態にある犬は精神的に不安定になったり、ストレスを溜めこんでしまったりするため、外出自粛中はできる限り飼い主さんがコミュニケーションやスキンシップを取るように心がけてあげましょう。
まとめ
全国的に緊急事態宣言が出され、外出自粛が求められている今、犬の散歩も控えている人は多いと思います。
しかし、犬にとって散歩というのは運動になることはもちろん、精神的な満足感を得たり健全な成長を促したりするために欠かすことのできないとても大切な要素です。
外出を控えなければならないこのご時世でも、体力やストレスを発散するために犬と一緒に少しだけ外を歩いてみるのもいいのではないかと思います。ただし、公園に留まって人と集まるようなことはしないように、散歩の仕方には十分注意してくださいね。
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20代 男性 匿名