なぜ、部屋中をクンクン嗅ぐの!?
1.匂いの発信源を探している
どこからか気になる匂いがするけれど、その発信源がわからず、突き止めるため、部屋中をクンクン嗅いで回ることがあります。部屋の中で匂いが発せられているのかもしれないし、外で発せられている匂いが窓から風と一緒に入ってきているのかもしれない。一体、何の匂いなんだ!?と、犬の好奇心をくすぐることがあるようです。
2.おやつの隠し場所を忘れてしまった
おやつの隠し場所を忘れてしまうなんて、犬なんだから、まさかそんなことはないだろう…と思われるかもしれませんね。優れた嗅覚の持ち主である犬ですから、おやつの匂いを辿れば探し出せるはず、と私たちは考えます。
しかし、うっかり隠し場所を忘れてしまったり、おやつの匂いはするものの、他の匂いと混じってしまい、なかなか隠し場所にたどり着けないこともあります。結局、犬は見つけることができず、お掃除をしていた飼い主さんが“何でこんなところに!?”と、見つけてしまうケースもあるようです。
3.テリトリーの警備
“ここは私のテリトリーだ!”と、主張の強い犬がいます。“家族を守るぞ!”と、勇敢な犬がいます。どちらも縄張り意識が高く、部屋中をクンクン嗅ぐことで、テリトリーの警備を行っています。
ちょっとした匂いの変化にも敏感な犬ですから、飼い主さんが新しい物を買ってきたとき、他の人や犬や猫と接してきたとき、はじめて行く場所から帰ってきたときなど、持ち帰った匂いに反応し、警備を開始し、異常はないかと確認しているのです。
4.お腹が空いている
お腹が空いているとき、食べ物を探して、部屋中をクンクン嗅ぎ回ることがあります。自分のごはんやおやつの匂いがどこからします。人間の食べ物の匂いだってどこからかします。
でも、引き出しの中に隠してあったり、冷蔵庫の中に入っていたり、自分では取り出すことができません。そのため、“どこかに落ちていないかなぁ…”と探しているのです。小さな子供さんがいらっしゃるご家庭では、ソファーの下にビスケットなどのお菓子が落ちていることがありますから、その落とし物を狙って、部屋中をクンクン嗅ぐことがあります。
5.異常行動
運動不足であるとき、欲求不満であるとき、ストレスが溜まっているときなど、異常行動として、部屋中をクンクン嗅いで回ることがあります。なぜそのような行動をしてしまうのか、犬自身にもよくわからないようです。不足や不満やストレスを発散させるために、カラダが自然と動いてしまうのかもしれません。
私たちも、室内で過ごしてばかりいるとストレスになり、外に出たいと感じますよね。外を少しお散歩するだけでも、気分がスッキリすることがありますよね。犬も同じなのです。
犬は「匂い」で周囲を判断します
私たち人間は主に視覚を使って周囲を判断します。一方で、犬は主に嗅覚を使って周囲を判断します。部屋中をクンクン嗅ぐのは、その部屋の匂いを嗅ぐことで、安全性を確かめるためです。私たち人間であれば、目隠しをされ、匂いだけで部屋の安全性を確かなさい、なんて難しいことですよね。犬には、それが出来てしまうんです。
お散歩のとき、あちこちの匂いを嗅いで回るのも、他の犬の匂いをチェックするためです。お友達が通ったこともわかります。知らない犬が通ったこともわかります。苦手な犬が近くにいるぞ、なんてことまでわかります。
まとめ
犬が部屋中をクンクン嗅ぐ理由は、主に、その部屋の安全性を確かめるためであり、
- 匂いの発信源を探している
- おやつの隠し場所を忘れてしまった
- テリトリーの警備
- お腹が空いている
- 異常行動
このような理由からも部屋中をクンクン嗅ぐことがあります。嗅覚を使うことによって、犬の脳の活動を活発にすることができる、とされています。安全な範囲で、犬が満足するまで、匂いを嗅がせてあげると良いのではないでしょうか。