飼い主と一緒に寝たがる犬たち
飼い主さんと体をくっつけて寝ると安心して眠れる、布団は飼い主さんのにおいがするから落ち着く、自分の寝床より暖かい、寝心地がいいなどの理由から、飼い主さんと一緒に寝たがる犬は多いです。飼い主さんの方も、愛犬と一緒に寝ると暖かさや幸せを感じることでしょう。
「飼い主さんと一緒に寝たいなぁ…」と思ったとき、犬はその気持ちを仕草や行動でアピールすることがあります。どのような仕草や行動を見せるのか、一緒に見ていきましょう。
犬が飼い主と『一緒に寝たいとき』に見せるの仕草や行動
①飼い主の行動を目で追う
犬は飼い主さんと一緒に寝たいとき、飼い主さんの行動をじーっと目で追うことがあります。そして飼い主さんが寝ることを察知するとあとをついてきて、一緒に寝ようとします。布団に入る前の飼い主さんの行動が「これから寝る」という合図になっていて、その合図を見逃さないように、飼い主さんから目を離さないのです。
②寝室の前で待つ
飼い主さんが毎日大体同じ時間に就寝している場合、犬はそれを体内時計で覚えて、その時間が近づくと先回りして、寝室の前で待つようになることもあります。飼い主さんが寝室のドアを開けると早速、ベッドや布団でくるくる回ったり、ホリホリしたりして、寝る準備に取り掛かるでしょう。
③寝室のドアをカリカリしてくる
最初は自分の寝床で寝ていたけれど、寒かったり、ちょっぴり寂しくなったりして、飼い主さんと一緒に寝たくなってしまうときもあります。そんなとき犬は、飼い主さんが寝ている寝室へ行きますが、ドアが閉まっている場合、ドアをカリカリして「開けて~」とアピールします。
飼い主さんは若干「めんどくさいな…」と思いながらも、かわいい愛犬のためにそっとドアを開けますよね。
④布団に潜り込んでくる
犬が飼い主さんと一緒に寝たいとき、有無を言わさず布団に潜り込んでくるパターンもあります。やや強引な一緒に寝たいアピールではありますが、「寒いのかな?」「安心したいのかな?」なんて考えると、冷たくあしらうことはできません…。
犬と一緒に寝るときの注意点
「犬と一緒に寝るのはよくない」との意見も耳にしますが、絶対に犬と一緒に寝てはいけないわけではありません。ただし、愛犬と一緒に寝るのであれば、いくつか注意すべき点があります。
①衛生面に気をつける
犬と一緒に寝ることは、動物由来感染症(動物から人へうつる感染症のこと。「人獣共通感染症」や「ズーノーシス」などと呼ばれることも)に感染するリスクを高めると言われています。感染リスクを減らすために、犬と一緒に寝るときは、衛生面に十分気をつける必要があります。
寝具はこまめに洗い、犬自身も清潔を保つように心掛けましょう。散歩のあとは足や体を拭く、定期的にシャンプーをする、こまめにブラッシングをするといったことが大切です。また、犬に寄生するノミやマダニが病気を媒介することがあるので、ノミとマダニの予防もしっかり行いましょう。
②事故に気をつける
犬と一緒に寝るときは、事故にも気をつけなくてはいけません。高さのあるベッドで一緒に寝る場合は、犬が落下して骨折などのケガをする危険があります。ベッドに柵をつける、フロアベッドに替える、床に布団を敷くなどの対策をしましょう。
また誤飲事故が起こる可能性があるため、ベッドや布団の周りにアクセサリーや薬などを置きっぱなしにするのは厳禁です。
③ひとりでも寝られるようにする
毎日飼い主さんと一緒に寝ていると、犬が分離不安(飼い主と離れると強い不安を感じ、体調不良や問題行動を起こす心の病気)になったり、ケージやクレートで過ごせなくなったりする可能性があります。
そうなってしまった場合、動物病院に入院するとき、ペットホテルに預けるとき、災害時に避難するときなどに、犬が大きなストレスや不安を感じることになります。
いざという時に備えて、一緒に寝るのは犬がケージやクレートで寝られるようになってからにして、一緒に寝るようになってからも時にはケージやクレートで寝る日を作り、ひとりでも寝られるようにしておきましょう。
まとめ
犬は飼い主さんと一緒に寝たいとき、様々な仕草や行動でアピールしてきます。ご紹介したような仕草や行動で「一緒に寝たい…」とアピールされたら、大体の飼い主さんが「じゃあ、一緒に寝ようか」と言ってしまうでしょう。
犬と一緒に寝るときは、衛生面や事故に気をつける、ひとりでも寝られるようにするといった点に注意してくださいね。