犬が食べると「命にかかわる」春の野草
春になると暖かい日が続き、お散歩日和と人間も犬も嬉しくなりますよね。散歩コースには、たくさんの花が咲き、犬としてもいつもとは違う匂いを嗅ぐことができるので、散歩を満喫できるでしょう。
しかし、そんな嬉しい春にも危険が潜んでいます。春になると生え始める野草には、犬が食べると死に至ってしまう恐れのある植物もあるので要注意です。
ここでは、犬が食べると「命にかかわる」春に生え始める野草を紹介していきます。非常に危険な植物なので、飼い主として、その野草の見た目を覚えておき、道端に生えていたら近付かないようにしましょう。
1.ウマノアシガタ
春になると黄色い花を付けるウマノアシガタは、様々な場所で見かけます。犬のお散歩ルート上にあっても不思議ではない野草の一種です。
しかし、このウマノアシガタは、犬にとって有毒です。基本的に皮膚に対して刺激の強い植物なので、下痢や嘔吐といった症状を発症する犬が多いです。
放置してしまうと、症状が進行する恐れがあり、幻覚を引き起こしたり、血便が出たりと明らかに違和感のある症状が見られます。最悪の場合、心停止になってしまい、死に至る危険性のある、身近でありながら恐ろしい野草です。
2.アマリリス
大きな公園に植えられ、春になると赤く美しい花をつけるアマリリス。観賞用としては美しい花ではありますが、万が一、犬が食べてしまった場合、下痢や嘔吐などの症状を引き起こします。
アマリリスはヒガンバナ科に属しており、少量であっても危険な症状を引き起こすため、犬にとって大敵です。症状が進行すると、中枢神経が麻痺したり、血圧が低下したりし、最悪の場合、命にかかわることもあります。
基本的には花壇に植えられている植物なので、他の野草に比べると誤食する危険性は低いですが、散歩ルートに花壇がある場合は気を付けるべきでしょう。
3.ワラビ
日本全国、どこにでも生えているワラビは、春になると出現し出す野草の一種です。あく抜きをするなどし、人間の場合は食用として使用されることも多いため、「犬も食べていいだろう」と思われることが多いです。
しかし、実はワラビも犬に食べてはいけない春野の草の1つです。食べてしまうと、貧血や心拍不正を発症する他、発がん性もあると言われているため、後の健康にも悪影響を及ぼします。摂取する量によっては、死亡事例も報告されているため、危険度は高いです。
日本の至る所に生え、見かけることも多い野草のため、飼い主が気付かぬ間に食べてしまうトラブルも多いです。ワラビには特に注意しましょう。
もしも食べてしまったら…
毒性の強い植物を犬が食べてしまった場合、その植物によって発症までの時間は異なりますが、比較的早期に症状が現れることがほとんどです。症状としては、嘔吐や下痢、食欲不振、痙攣が見られることが多いです。
散歩中に「もぐもぐしていた気がする」「何の植物かはわからないけれど、食べていた」と気になる点があり、その後嘔吐や下痢の症状が発症した場合は、速やかに動物病院を受診しましょう。
毒性の高い植物は、最悪の場合、犬の命にかかわることもあります。実際に起きたケースとして、自宅の庭に生えていた野草を食べてしまい、そのまま死亡してしまったケースも報告されているほどです。
「下痢くらい」「嘔吐くらい」と軽く見ず、少しでもいつもと違う症状が現れたら、かかりつけの獣医さんに相談しましょう。初期段階で治療を受けることが、愛犬を猛毒から救う鍵となりますよ。
まとめ
いかがでしたでしょうか。いつも散歩しているルート上に生えているの草の中には、危険な植物も混ざっています。楽しい散歩が悲惨な事態を引き起こさないよう、飼い主が愛犬の行動をしっかり監視することが大切です。