触って分かる!犬の肥満度チェック
犬の肥満度や脂肪の付き具合については、犬の体を触ることである程度知ることができます。肥満度チェックのために触ってみてほしい場所は2か所で、まずは「背骨」です。背骨から骨盤にかけて、上から軽く押すように触ってみてください。ここで骨があることがはっきりとわかれば問題ありません。
骨のごつごつとした感触が感じられない場合は、脂肪が骨の上にかぶさってしまっている可能性が高く、肥満のサインとなります。被毛の分厚い犬種などでよくわからない場合は、毛の中に手を差し入れて背骨の感触を確かめましょう。
次にチェックすべきところは「肋骨」です。犬の脇腹部分を両手で挟むようにして触ってみましょう。強い力で押さなければ、骨があることがわからないようであれば肥満のサイン。押しても骨の存在がわからないという場合は、かなりの脂肪がついてしまっているかもしれません。
ボディ・コンディション・スコア(BCS)とは?
犬の肥満度チェックのために役立つ目安として『ボディ・コンディション・スコア(BCS)』というものがあります。これは見た目で犬の肥満度を測るというものなので、よりこまめなチェックができると思います。
<ボディ・コンディション・スコア(BCS)>
BCS1:痩せ気味(体脂肪5~14%)真上から見ると肋骨部だけが張り出してお腹が極端にくびれている。見た目にも肋骨が浮き出していることがわかる態で、毛艶や毛ぶきが悪い場合もある。
BCS2:理想的(体脂肪率15~24%)腰のくびれや腹の切れ上がりが見た目にわかり、触ればわずかな脂肪の下に骨の存在が感じられる。
BCS3:太り気味(体脂肪率25~34%)体全体の輪郭がなだらかで、くびれや切れ上がりがあまり見られない。しっかりと触ることで、辛うじて骨の存在を確認できる。
BCS4:太りすぎ(体脂肪率35%以上)体全体に厚みやたるみが見られる。腹部がたるんで下がっていたり、背や首の周辺が盛り上がって二重になったりすることも。触っても骨が感じられない。
肥満度が上がってきたらどうする?
犬の体を見たり触ったりすることで、その肥満度を知ることができます。犬の肥満は突然起こるものではなく、時間をかけて少しずつ進行していくものです。そのため、太りすぎて運動ができなくなったり病気を発症したりしてしまうなど、重度の状態になる前に気が付くことができるはず。
犬の肥満度が上がってきたと感じたときに、食事内容を低カロリーのものに変えたり運動量を増やしたりすることで、十分に調整できると思います。太りすぎてしまうと運動するにも足腰に負担がかかってしまい、体の重さから犬が動きたがらないこともあります。
犬の健康を維持するために大切なのは、まずは「肥満にさせないこと」です。私たち人間でも同じですが、ダイエットというのは制約が多い上になかなか効果も出ないためとても大変なものです。そのため、太らないように標準体型・体重を維持するということがとても大切なのです。
まとめ
犬の肥満については飼い主の心掛けで防ぎ、対処することのできる問題だと思います。肥満というのはある日突然なるものではなく、徐々に脂肪がついていき進行するものなので、日頃からのこまめなチェックとそれに合わせた生活習慣が大切です。
肥満チェックはそれほど難しいことではなく、見る・触るということだけでできるので自宅で気軽に行うことができるでしょう。こまめなチェックで犬の体の変化を知り、食事量や運動量を調整することで理想的な体型・体重をキープしてほしいと思います。愛犬の健康を守ることは飼い主の大切な役目なのです。