犬が悲しい声で『くーん』と鳴くときの心理
犬が悲しい声で『くーん』と鳴いているときは、何らかの理由があります。何も理由なく鳴いているわけではなく、飼い主さんに訴えかけていることがほとんどです。では、具体的にどのような気持ちで『くーん』と鳴いているのでしょうか。
1.寂しい/構ってほしい
まずは、飼い主さんがなかなか構ってくれないことに対して「寂しい」という気持ちが膨らんでしまい、我慢の限界に来たため「構って」とアピールしている可能性があります。
その日、1日の自分の行動を思い返してみると、同じ空間に一緒にいるのにあまり構ってあげられていない、なんてことはありませんか?犬もそれに対して不満を感じており、「構ってよ~」と悲しそうな声で訴えかけているのです。
また、仕事で1日留守にしており、帰ってきたときに悲しそうな、切なそうな声で鳴いてくる場合も「寂しかったよ~!」と飼い主に気持ちを伝えていることが多いです。
2.不安を感じている
不安を感じているときにも「不安だよ」という気持ちを飼い主に気づいてもらうために、「くーん」と鳴くことがあります。
私たちが気づかない、あるいは気にしていないことであっても、犬にとっては不安の原因となることがあります。例えば生活環境が変わった、飼い主がこれから外出しようとしているという状況が挙げられます。
外出することは毎日のことなので、飼い主にとっては当たり前かもしれません。しかし、犬にとっては「ここから1人きりになるんだ」という合図でもあるので、大きな不安を感じるのです。
3.何か恐怖を感じている
不安とは別に恐怖を感じている際も「くーん」と鳴き声を出すことがあります。よく聞く話に、家のすぐそばで工事の音がするという例が挙げられます。
犬にとって工事の音は非常に大きな音ですし、頻繁に聞く音ではないので慣れていません。そのため「怖い」「どうしてこんなに大きな音がするの」「近づいてきたらどうしよう」という不安が大きくなり、恐怖心へと変わります。
「くーん」と鳴きながらぶるぶると震えたり、おずおずと近づいたりしてくることが多いので、「大丈夫だよ」と優しく声をかけ、落ち着くまで一緒にいてあげると良いでしょう。
4.散歩に行きたい
犬は要求を訴えるときにも悲しげな声で「くーん」と鳴くことがあります。例えば、いつも同じ時刻に散歩に行っている場合は、その時刻になると「くーん」と鳴いて知らせることがあります。
「もう散歩の時間だよ」「待てないよ。連れて行って」と訴えかけるようにアピールしてきます。飼い主が立ち上がったり、「行く?」などと声をかけたりすると途端に鳴くのをやめ、嬉しそうにはしゃぎまわるのであれば、この理由が正解でしょう。
5.何か体に違和感を抱いている
上記4つに当てはまらないようであれば、もしかすると自分の体に違和感を抱いているのかもしれません。飼い主が気づかない間に怪我をしていたり、体調不良を起こしたりしている可能性が考えられます。
その日や前後の愛犬の状況を思い返してみてください。食欲がいつもより落ちていたり、なんとなく元気がなかったり、足を引きずっている気がするなどの違和感はありませんか。病気や怪我を患っている可能性も考えられるので、少しでも「あれ?」と違和感を抱いたら、かかりつけの動物病院で診てもらいましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。犬が悲しい声で「くーん」と鳴くときは、気持ちを訴えていたり、要求を伝えていたりすることが多いです。そのまま放置するのではなく、その理由をくみ取り、適切に対応するよう心がけましょう。