柴犬のしつけは難しい?信頼される飼い主になるポイント
柴犬のしつけに関する本が多く出ていることからも分かるように、柴犬に対するしつけは非常に重要です。柴犬はしつけをしっかりと行わないと、問題行動を繰り返して手がつけられなくなる可能性があります。
そのため、柴犬のしつけは飼い主さんが責任を持って行わなければいけません。柴犬のしつけは、性格や特徴に合わせた方法で行うと、より効果的です。柴犬のしつけをする際に、意識してほしいポイントを紹介します。
飼い主さんがリーダーになることが大切
柴犬は、狩猟犬や番犬としての役割を担ってきた犬種のため、独立心が強い性格をしています。独立心の強い犬種は、しっかりと主従関係を作らなければ、人間の言うことを聞かなくなりますが、リーダーと認めた相手に対しては非常に従順な態度を示します。
そのため、柴犬を家族として迎える場合は、飼い主さんがリーダーシップを発揮して、上下関係をしっかりと示しながら、しつけを行いましょう。
柴犬のしつけは短時間に分けて行う
柴犬は、非常に賢く頑固な性格をしているため、やる気になればさまざまなことを吸収していきますが、飽きてしまうとトレーニングをしなくなる可能性もあります。そのため、柴犬にしつけを行う時は、短い時間のトレーニングを何度も繰り返す方法が効果的です。
一般的に犬の集中力は、5分くらい と言われています。柴犬は集中力が高い犬種と言われていますが、それでも10分から15分くらい が限度なので、一度に教え込もうとせず、根気よくしつけを行いましょう。もっとトレーニングをしたいという気持ちを高めた状態で切り上げることが、柴犬のやる気を継続させる秘訣です。
しつけで叩くことはNG
自宅でのしつけが思い通りに進まなくても、柴犬を叩いてはいけません。柴犬はもともと気性が激しいため、叩くことで柴犬を刺激してしまい、もっと言うことを聞かなくなり逆効果です。また、叩く行為は柴犬の体だけではなく、心にも傷を負わせてしまいます。
犬の知能は、人間の2歳から3歳くらい のレベルと言われています。そのことを忘れずに、柴犬の気持ちに寄り添いながらしつけを行ってください。頑張ってトレーニングを行っているにも関わらず、柴犬のしつけが上手く進まない場合は、しつけ教室を利用することも検討しましょう。
柴犬の子犬期 月齢ごとのしつけポイント
2ヶ月
柴犬は、2ヶ月くらいから社会化期という時期に入ります。犬の社会化期とは、周りの環境から受ける刺激に、順応するための学習期間です。しっかりと社会性を身につけた成犬になるためには、この時期に飼い主さんと信頼関係を築く必要があります。
社会化期のしつけで一番大切なのは、コミュニケーションを沢山とることです。親犬の元から新しい家族の元に来て、大きく変わった生活環境の中で、柴犬が不安にならないように沢山撫でて沢山遊ぶようにしましょう。
また、柴犬を迎え入れたら、すぐにトイレのしつけを始めることをおすすめします。トイレのしつけをいつから始めれば良いのか悩む飼い主さんもいるかもしれませんが、間違った場所での排泄が習慣化されてしまうと、その後のトイレのしつけが大変になるので早めに始めましょう。
3ヶ月
3ヶ月頃の柴犬は、社会化期の最終段階にさしかかってきます。この時期に、飼い主さんに対する信頼感や、社会への適応能力を身につけていない場合、警戒心がより強くなり、初めての人や物に吠えるようになる可能性があります。
ワクチン接種が終わっていない場合、散歩は控える必要がありますが、抱っこでの外出は可能です。3ヶ月までの間に新しい物に触れる機会を持ち、沢山の経験を与えることで社会への適応能力が身につきます。
また、3ヶ月はハウストレーニングや、食事のしつけを始めるのにも適した時期です。「ハウス」と言いながら柴犬をハウスに入れて、上手に入れたら褒める行為を繰り返しましょう。また、だらだらと食事をする習慣をつけないようにするために、食べ始めて20分経ったら、残っていたとしても食器を片付けるようにしましょう。
4ヶ月
4ヶ月頃の柴犬は、好奇心旺盛で活発によく動くようになり、知能の発達も盛んになります。この頃から、柴犬は自分の意識で目的を持った行動するようになるので、本格的なしつけを始めるのに適した時期と言えます。
4ヶ月くらいになったら、少しずつ生活や散歩に必要なコマンドを教え始めましょう。コマンドの中でもよく使うのが、「おすわり」です。手におやつを持ち、おやつを耳と耳の間に移動させ柴犬の視線を上げるようにします。
手で腰が低くなるようにおさえながら、少しずつおやつを上にあげていきましょう。その間、「おすわり」という言葉は発しないようにしてください。柴犬がおすわりの姿勢になったら、姿勢をキープしたままおやつを与えて褒めましょう。何回も繰り返すことで、飼い主の手の動きだけでおすわりをするようになります。
5ヶ月
柴犬が5ヶ月くらいになったら、生活する上で必要なコマンドを一通り教えるようにしましょう。5ヶ月頃は、柴犬にしっかりと主従関係を教え込むための、非常に重要な時期です。
この時期の柴犬は、体も心もより成犬に近づき、家族と自分の関係を、自分より上なのか下なのかで分けて考えるようになります。柴犬が飼い主さんよりも自分の地位を上に位置づけてしまうと、人や犬に対して威嚇したり、飼い主さんの命令を無視したりするようになります。
5ヶ月のしつけをしっかり行えば、従順で育てやすい柴犬になるため、子どもを含めた家族みんなで柴犬のしつけを行い、全員の命令に従うよう訓練しましょう。
6ヶ月
6ヶ月の柴犬のしつけは、飼い主さんがいかにリーダーシップを持って毅然とした態度で行うかがポイントになってきます。主従関係をはっきりさせることを意識して、しつけを行いましょう。6ヶ月は、成犬の一歩手前にあたる大切な時期です。
自我が出てくるため、反抗的な行動を取ることもありますが、それを正して良い部分を伸ばす絶好の機会でもあります。反抗する気持ちが育ってきたこの時期に、より飼いやすい柴犬になるように正しくしつけをしていきましょう。
また、6ヶ月前までに基本的なしつけができている場合は、1歳までの間に、ステップを上げていき、しつけを完成させていきます。状況を変えながら難易度を上げて、どのような場面でも飼い主さんの指示に従うようにしていきましょう。
1歳
柴犬は、1歳を過ぎると成犬になります。意思疎通ができるようになり、しつけが一通り完成していれば、普段から飼い主さんの指示によく従い、ほとんど手がかからなくなります。
一方で、1歳までの間に、しっかりと飼い主さんとの間に主従関係を築けなかった柴犬は、問題行動を起してしまう可能性も考えられます。また、それまでは指示に従っていたのに,急に言うことを聞かなくなったということもあるようです。
そのような場合は、もう一度信頼関係の構築からやり直しましょう。子犬と比べてしつけに手こずるかもしれませんが、遅くなればなるほどより時間がかかり、柴犬と飼い主さん両方が大変な思いをすることになります。根気よく柴犬としっかり向き合って、しつけをやり直してください。
柴犬の散歩のしつけ
リーダーウォークとは
柴犬と飼い主さんの主従関係を築くしつけの1つに、リーダーウォークがあります。リーダーウォークとは、散歩の時など飼い主さんがリーダーとなって、歩くスピードや行き先を決めて歩くことを言います。リードを緩ませて歩くようにし、柴犬が勝手な行動をしたりリードを引っ張ったりしないようにするためのものです。
リーダーウォークのしつけ方
柴犬に首輪とリードを装着して、飼い主さんはリードを短く持つようにします。飼い主さんよりも前に、柴犬が出ようとしたら、リードを反対方向に軽く引っ張り誘導しましょう。このようにして、必ず飼い主さんの横を歩かせます。
それができるようになったら、飼い主さんが時々立ち止まるようにしてください。柴犬がそのまま歩こうとした場合、リードを軽く引っ張って止めましょう。柴犬がしっかりとできるようになるまで、このしつけを繰り返し行います。
反復練習を行うことで、飼い主さんのペースに合わせて柴犬が歩くようになり、方向変換した時にも常に飼い主さんについてくるようになります。
柴犬の噛み癖のしつけ
甘噛みに対するしつけ
柴犬が甘噛みをした時は、「ダメ」「痛い」のように、短い言葉で一言だけ注意する叱り方が効果的です。それで甘噛みをやめることができたら、柴犬を十分に褒めましょう。それでも甘噛みをやめようとしない場合は、その場から立ち去ります。
大きな声で過剰に反応したり、手を振り払ったりすると、飼い主さんが相手にしてくれていると柴犬が勘違いする可能性があるため注意してください。
子犬の時期に人に対する甘噛みを許してしまうと、成犬になっても甘噛みを続けたり、徐々にエスカレートして本気噛みにつながることがあるため、甘噛みであってもしつけをしっかり行うようにしましょう。
子犬はじゃれ合いたい時や、歯がムズムズするなどの理由で甘噛みをします。柴犬が噛む行為自体を制限しないように、十分に満足して噛むことができるおもちゃを与えるようにしてください。
本気噛みに対するしつけ
犬の本気噛みは、柴犬の不安な気持ちやストレス、警戒心からくる攻撃行動です。柴犬が、そのような気持ちを持たないようにするためには、子犬のころからできるだけ多くの人に触ってもらったり、他の犬との関わり合いを持ったりすることが大切です。
そのような経験が、将来的に本気噛みを減らすことにつながります。子犬の時期からしっかりとしつけを行っているにも関わらず、柴犬の本気噛みが直らない場合や、突然噛むなどの行為が見られる場合は、内臓や脳の疾患や、怪我による異常行動も考えられます。
動物病院に相談して何も問題がなければ、無理をせずに、しつけ教室やドッグトレーナーに任せるのも良いでしょう。
まとめ
柴犬のしつけは、時には厳しく接することが必要になります。柴犬がかわいそうと思う飼い主さんもいるかもしれませんが、柴犬と一緒に生活していくためには非常に大切なことです。
飼い主さんのためだけではなく、柴犬のためでもあるということ意識してしつけを行うと良いでしょう。しつけが難しく感じることもあるかもしれませんが、柴犬との楽しい毎日を送るためにも、焦らずじっくりと向き合いながらしつけを行いましょう。
ユーザーのコメント
20代 女性 なお
30代 女性 ベルト
30代 女性 羽桃
30代 女性 38moto
また、同じことの繰り返しは飽きてしまうことも多いようなので、常に新しい刺激のあることが必要です。しつけも単調にならないように工夫が必要です。
嫌なこともぐっと内に秘めてしまう我慢強い面もあるので、ストレスにならないように注意してみてあげた方がいいです。
一度信頼関係が築けると、ちょっとやそっとじゃその信頼は壊れません。日本犬らしい忠実さをしっかりと持ち合わせた犬種なので、飼い主のことも誇らしく見てくれるのではないでしょうか。
30代 女性 匿名
しかしそれを乗りこえるとどんどん新しいことを吸収消化できるし確かに柴犬は賢いと確信しています。
女性 シュナ
女性 コロ
飼い主さんをとことん信頼していないと、ここまで安心しきった表情は出せないですよね。
柴犬は最初のしつけが肝心だといいます。諦めずに続けること、そこさえ乗り越えられれば立派な忠誠心を持った家族になってくれると思います。
女性 ゴン吉
怒る時は怒り、遊ぶ時は全力で遊んであげることで素直に育ってくれる犬種です。
30代 女性 たろう
10代 女性 ののか
50代以上 女性 あらしば
我が家の愛犬は柴犬の保護犬。最初の里親さんが暴れん坊過ぎると施設に返し、うちは二人目の里親です。来た当初は、ところ構わず走り回る、飛び付く、抱っこさせない、手足を触らせない、新しい物を寄せ付けない、お風呂で暴れる、自転車を追いかける、爪を切ろうとすると泣き叫ぶ等々困らせられました。
短く根気強く、確かに記事の通りに繰り返しました。それプラス、誉めて誉めて誉めちぎる教育をしています。ごはんを残さず食べては誉め、うまく抱っこが出来ては誉め、吠えてくる犬にオスワリでやり過ごしては誉める。とにかく誉める。叱った後は得意なことをさせて誉める。叱っただけで終わらせないのが大事ですよ。
50代以上 女性 ミルクン
日本犬は元来猟犬なので散歩などでは飼い主をリードして歩く(山の中では獣に出合う場合主人を守るため)習性があり洋犬の(ショードッグのように洗練された)歩様を求めるにはよほどの躾がいるかなと思います。
日本犬は大なり小なり自立心と忠誠心のやじろべえでそれぞれの個性をみせるものです。
いわゆるツンデレ度も高くそれが魅力とも言えます。
小型の洋犬に比べると頑固者とみられがちですが他の中型大型の日本犬との比較だと扱い易いのではないでしょうか…